カスタム・アフターパーツ | 2020.09.22

ドライビングシューズのススメ。普通の靴と何が違う?

Posted by 菅野 直人

スポーツカーに限らず、走り系の車に乗っている人であれば、あるいは、どんな車でも運転のしやすさを重視するであれば、気になるのが「ドライビングシューズ」です。使ったことがある人であれば、普通の靴で運転するのと、あまりの違いに最初は驚き、普段からドライビングシューズを履いているような人もいるかもしれません。普通の靴とは何が違うのでしょう?

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運転の基本は「運転しやすい靴」

車の運転でもっとも大事なのは、性能の良い車を速く走らせることや、快適に車を走らせることよりも、「事故なく走りきって無事に帰ること」です。これは近所のコンビニへ買い物に行くのも、レースを走るのでも全く変わりません。

その意味で重要なのは、運転しやすい服装で、特に履き物は大事です。今でもラフさを極めてサンダル履きのまま、あるいはスタイル重視で足首がロクに動かないブーツなどで運転してしまう人もいるかと思いますが、そうした履き物はペダル操作がうまくいかなかったり、サンダルなど運転しているうちに、脱げてペダルに引っかかったり挟まったり、最悪の場合は踏み間違い事故の原因にもなります。

一番気楽で操作性も高いのは裸足か靴下、地下足袋などで、実は筆者も足がムレやすい夏場は、サンダルで過ごすことが多いのもあって、運転時はサンダルを脱ぎ裸足で運転することも多いのですが、実はこれも事故時にケガをしやすいため、あまり良くありません。

ならば、足首がある程度自由になる靴が最適ということになりますが、その靴の中でも運転に適した靴があり、まさに運転向けの靴として注目されるのが、「ドライビングシューズ」です。

ドライビングシューズの特徴その1、靴底の厚みが薄く形状にも工夫がある

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ドライビングシューズのどこが運転向きかといえば、まず第一に「靴底が薄く、滑りにくい素材や形状」であることで、雨の日など、ペダルがツルっと滑り危ない思いをした人もいると思いますが、そうした危険を防ぐとともに、ペダルを踏んでいる感覚が、足の裏へ正確に伝わりやすくなっています。

足裏の感覚が重要なことは、特にMT車で左足を使いクラッチを踏む人であれば、誰しも覚えがあるはずで、各ペダルで誰でも慎重な操作が求められる半クラに、やたらと失敗する人は、案外靴底が厚すぎることに原因があるかもしれません。

他にもMT車/AT車に関わらず、左足ブレーキを使う人、カーブなどで微妙なアクセル操作をする人、車庫入れで微妙なペダル操作をする人は、靴底が厚くて足裏の感覚が鈍ければ、どこかぎこちない操作になりがちだと思います。

ドライビングシューズの特徴その2、歩いたり走ったりと異なるカカトの工夫

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第二の特徴は「カカトも薄い上に、足首の下くらいまで靴底が回り込み、やはり滑りにくい素材や形状」であることで、これは運転中、車の床に足がどのようについているかを考えれば、その意味は一目瞭然です。

フットレストがある車や、走行中に左足での操作が不要なAT車では、左足は普通に立ったり座ったりと同じく、ベッタリ靴底を床につけて休ませ、最近であれば、クルーズコントロールの普及で、アクセルペダルを踏んでいない時の右足もそうしている人が多いかもしれません。

しかし、アクセルやブレーキを操作する時の右足、クラッチを操作する時の左足は、爪先の靴底をペダルにつけ、カカトはある程度の角度をつけて床につけているはずで、普通の靴の場合、そこは靴底の緩衝材側面、ということになりますが、この場合、床への接地面積が十分ではなく操作がしにくい、カカトの変なところがすり減る、フロアマットのカカトがつく部分だけすり減り穴が開く、といった問題があります。

カカトから足首側まで靴底が回り込んだドライビングシューズであれば、そうした問題を一挙に解決しており、第一の特徴と合わせれば「これは運転しやすい靴だ!」と、履けばすぐ気がつくはずです。

ドライビングシューズの特徴その3、ほどけたり絡まりにくい靴ヒモ

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第三の特徴は、「ほどけてペダルなどに絡まらないよう、靴ヒモの先を固定するものもある」ということで、靴ヒモが原因での誤操作や、事故時の脱出に支障が出たりというケースは案外多いようです。

その昔、トヨタの契約レーシングドライバーだった故・浮谷東次郎氏などドライビングシューズの靴ヒモを結んでから、ヒモの先をハサミで切ってしまっていたほどで、現代のドライビングシューズはそこまで考えた製品もあります。

ドライビングシューズは必要か、そうでもないのか?

とはいえ、ドライビングシューズは、靴底の厚みや形状が歩いたり走ったりに適したジョギングシューズなどに比べて運転以外の用途に向かないため、長時間の運転でもなければ、そう気にする必要はなく、あくまで運転とそれ以外のどちらの時間が長いか、でどちらかに決めても良いでしょう。

運動用の靴でも、学生時代に使った「体育館シューズ」などと呼ばれる、滑りやすい屋内運動場でもグリップ力が優れ、ある程度靴底の薄い靴であれば、カカトの問題を除けば、ある程度は運転に適していると考えても構いません。

筆者も若くてお金がなく、ドライビングシューズまでお金が回らなかった頃は、高校時代の体育館シューズを引っ張り出し、運転に熱中しすぎて右足親指の上が破れてくるまで使っていました。

さらに運転に完全特化した「レーシングシューズ」もある

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ここまで紹介した「ドライビングシューズ」は、カカトの形状を除けば一見すると普通のシューズやビジネスシューズに見えるようなデザインで、運動向きではないにせよ、普段履きでそうそう問題が出るようなものではありません。

しかし、もっと運転に特化したレースなど、モータースポーツ向けの「レーシングシューズ」というものもあります。形状の特徴はドライビングシューズを踏襲しつつ、火災時にも対応した難燃性素材を用いたり、靴底はさらに薄くてグリップ力が高い素材を使う代わり、すり減りやすく、歩いたり走ったりはもとより、普段履きに使うにも難があり、しかも高価なため運転以外では使わないものです。

レースの場合、ちょっと長距離であれば1戦で、ジムカーナなど短距離タイムアタック競技でも1~2シーズン程度しかもたないものですが、軽さやフィット感、足裏の鋭敏な感覚によって履いた時の効果はテキメンで、ドライバー向けのチューニングパーツと言ってもよいでしょう。

長時間ドライブ程度であれば、ドライビングシューズでも十分ですが、レースに出ないまでもサーキット走行会などに参加する場合は、ぜひとも抑えておきたいアイテムの一つです。

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