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カスタム・アフターパーツ | 2020.10.04

今、熱いのはスタンス系⁈カスタムの奥深さを知る、ドレスアップの特徴とは?

Posted by KAKO MIRAI

日本独自のカスタム文化が世界へと広まっていき、さまざまなドレスアップが誕生しました。「JDM」「USDM」「スタンス系」など、自分が目指す方向性を知るためには、それぞれの特徴を知ることが大切です。自分だけの特別仕様車をどう仕上げていきたいのか、少し考えてみませんか?

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以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください

ドレスアップの歴史

1970年を振り返ると、車にとって大きな変革期を迎えたといえるでしょう。漫画『サーキットの狼』によるスーパーカーブーム。そして1971年から開催された『富士グランチャンピオンレース』は今まで行われていた『全日本F2選手権』のフォーミュラカーレースとは一線を画しています。

グランドツーリングカーとして使用された乗用スポーツ車を使用したことで、絶大な人気を集めることとなります。1981年には『芸文社』から『ヤングオート』、『三栄書房』からチューニング雑誌『Option』が相次いで創刊。

漫画『湾岸ミッドナイト』『頭文字D』の掲載。2003年には各地で開催されている『オートサロン』の前身『パフォーマンスカーショー』なども大きな影響を与えているといえるでしょう。

この時期にアメリカ西海岸で流行っていたバンを改造した「バニング」や車高を低く落とした「ローライダー」なども新たなジャンルとして定着。そのほかには高級車であったセダンタイプのドレスアップを行う「VIPカー」なども誕生しています。

また「走り屋」という言葉が定着したのもこの頃のことです。

『湾岸ミッドナイト』のような高速道路で速度を競う「ルーレット族」
『頭文字D』にみる連続コーナーの多い峠を攻める「ローリング族」
広域な一般道や港地区でドリフトを楽しむ「ドリフト族」
長い直線道路でドラッグレースを行う「ゼロヨン族」

などがいました。当時は一般車両を改造することが認められていなかったため、違法改造車であり、社会的地位は確立されていませんでした。

90年代にカリフォルニアでブームとなったカスタムもありました。原色の鮮やかなカラーリングにローダウンにメッキ調のアルミホイールでカスタマイズされた「キャルルック」です。『フォルクスワーゲン』のバスタイプを使用する場合が多かったようです。

その名残は現在でも残っており、『スズキ・ハスラー』などのカラーリングには「キャルルック」のテイストを感じることができるのではないでしょうか。

2000年に入ると「若者のクルマ離れ」が進み、カスタム文化は影を潜めた存在となっているように見えます。しかし映画『ワイルドスピード』の大ヒットもあり日本の文化であるカスタムカルチャーが、進化を遂げることになったのです。

また「オタク文化」を発祥とする「痛車」の登場も日本独自のものです。「走る」という観点とは少し異なっているものですが新たな文化のひとつになっているといえるのではないでしょうか。

現在は、どのようなジャンルが成立しているのか詳しくご紹介していきましょう。

サーキット仕様

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サーキットの歴史はモータースポーツの歴史でもあります。日本では1962年に『鈴鹿サーキット』、1966年に『富士スピードウェイ』と相次いで国際レーシングコースが開業しています。

『国際自動車連盟 JAF』 の認証を受けた国際サーキットからローカルレースを行うサーキットまで様々。しかし走行会や練習会などのイベントも多く、練習としてビギナーで参加できるものまであります。

サーキット仕様にすることでスポーツ走行全体を目的として、車を作り上げていく楽しさがあります。1994年から開催されている『SUPER GT』の人気の高さのひとつには、市販車をベース車両にしている点も挙げられるでしょう。
整備された路面を走行するサーキット仕様の車に必要なものは、安定性の良いコーナリング性能。つまり運動性能を重視た走行性能をアップさせるためのドレスアップといえるでしょう。

カスタムの例
・バケットシート、メーター類の追加
・強化ブレーキへの交換
・マフラー、触媒、LSD、エキゾーストマニホールドの交換
・カーボンボンネット、スポイラーの交換
ドリフト仕様
1980年代に日本の峠を発祥として誕生したドリフト。もともとレース競技などの中でスピンしないテクニックとして使用されていましたが、コーナリングの中でタイヤが滑っている状態をコントロールして車を操縦するテクニックのことです。

ステアリングとアクセル、ブレーキをうまく操作しながらスライドさせた状態を保ち、自在に進行方向をコントロールできるという走行方法を使用して行うドリフト走行に注目が集まりました。

そのパフォーマンスに対する人気から日本では『D1グランプリ』が開催されています。また日本にとどまらず海外でもドリフト人気が高まっているようです。日本文化のひとつであるドリフトが世界で通用していることは、嬉しいことではないでしょうか。

サーキット仕様と同様に運動性能をアップさせることを目的としていますが、その方法は異なります。現在は峠でドリフトはサーキットへと場所を移して行われているといえるでしょう。

カスタムの例
・車高調(アッパーマウント、スプリング、ショックのフルキット)
・2WAY機械式LSD(アクセルオンとオフの両方で動作を行うタイプ)
・ブレーキパッド、ブレーキローター、キャリパー、ブレーキホース
・加工ナックル(フロントタイヤのキレ角をアップ)

USDM

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あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、「United States Domestic Market」の略で、アメリカ国内市場のことです。つまりアメリカで販売されている車やアメリカ向けに輸出されている車の形に近づけるカスタムを施すということを意味しています。

日本で販売されている車は、当然ながら日本の法規に準じた仕様です。アメリカで販売されている車も同様にアメリカの法規上違法性のない車となります。例えばアメリカで人気の高い『トヨタ・カムリ』を例にとってみましょう。

現在国内販売されている仕様としてはハイブリッドのみが販売されています。しかしアメリカでは「3.5LのV6」「2.5Lの直列4気筒」「ハイブリッド」が販売されているのです。外観もフロントマスクが異なり、灯火類が日本と異なる仕様になっています。

USDMが指すアメリカは主に北米のことで、北米車両は見た目に大きな違いがあるのです。特に「5マイルバンパー」と呼ばれる北米の安全基準では、時速8㎞以下で衝突した場合にバンパーが衝撃を吸収することと同時に復元しなければならないことを定めています。

これにより日本よりも大型パンパ―が装着されるため、見た目の変化が大きくなっているのです。またサイドマーカーもフロントはオレンジでリアはレッドの光でなければならないなどの決まりがあります。

ライトチューンには北米で使用されているエンブレムに交換することや、ホイールの交換、エアロパーツの装着などがあります。本格的に行う場合には右ハンドルから左ハンドルへの交換などもあるようです。

そのほかインテイリアにもアメリカらしい演出を加えたり、ファッションにもアメリカのテイストを加えたりすることもUSDMとして楽しむことになるといわれています。

カスタムの例
・アメリカンノーマルに近づける
・北米仕様のバンパー取り付け
・エンブレムの交換
・ノーズブラの装着

JDM

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USDMと同様の解釈で「Japan Domestic Market」のことをいい「日本国内市場」の意味です。本来はアメリカで販売されていた日本車を日本仕様に近づけるカスタムでした。しかしアメリカ人が解釈する日本車仕様にカスタムした車は、本来の日本で販売されている車とも少し異なるようです。

つまり日本国内で販売されている車とも少し違う、アメリカ独自の視点でカスタムされた日本車になります。このJDMは90年代のアメリカで流行っていました。その理由には、「スポコン」と呼ばれるスポーツコンパクトがあります。

映画『ワイルドスピード(The Fast and Furious)』が公開された2001年当時、アメリカではスポコン全盛期でした。そのため劇中に登場する日本車が多かったといえるでしょう。今ではクルマ映画の代表作となっていますが、当時はスポコン好きの若者たちの日常を描いた内容だったわけです。

スポコンはアメリカで販売されていたスポーツカーの中では比較的安価な位置づけ車でした。例えば『RX-7』は『ポルシェ924』に似ていることから、アメリカでは「プア―マンズ・ポルシェ」と呼ばれていたという過去を持っています。

つまりアメリカでは安価で高性能な車という位置づけだったため、若い世代でも手に入れることができる車でした。『ワイルドスピード』でも9作品まで公開されていますが、スポコンブームが去ったため、日本車の登場は少なくなっています。

スポコンブームが終わっても、日本の走り屋が築き上げてきた文化は新たな方向へと進むことになりました。

カスタム例
・フルエアロ
・車体下のネオン管
・ガルウイングの装着
・横に開くスプリットボンネット

スタンス系

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スポコンの去った後に新たに登場したのもの、それがスタンス系です。元をたどると走り屋のカスタムから始まっているカルチャーであり、どちらかといえば走る性能よりも、見た目に重点を置いたものということが言えるでしょう。

元々はアメリカで人気を誇る『stancenation.com』という巨大サイトに端を発しました。そこに日本の『芸文社』が扱うカーマガジン6誌がコラボして2015年から『スタンスネーション・ジャパン』が開催されています。

「スタンス」という新たなカーモディファイの指針をもとに、車高と足回りがカッコいいさまざまなジャンルの車が一堂に会し、大人気となっているイベントです。このイベントの模様は世界中の膨大なビュアー数を誇っている『stancenation.com』でも発進されています。『芸文社』から発刊されている6誌には以下があります。

スタンス・マガジン…日米欧国の国籍を問わないスタンス系パッセンジャーカー
ES4…欧州車&Jユーロ系
カスタムカー…ノンジャンルのスタンス系
VIP CAR…走れる大人の車をコンセプトに高級セダン&クーペをドレスアップ
NOSTALGIC SPEED…旧車をカスタマイズ&チューン
ハチマルヒーロー…ハチマル世代(‘80~’90年代)の国産&輸入車

『stancenation.com』と『スタンスネーション・ジャパン』からスタンス系が始まったということが言えます。車高と足回りがキマッている車とは、「シャコタンツライチ」のこと。
シャコタンは車高を低く落とすことを意味しています。

またツライチはタイヤホイールの「面」とフェンダーの端が一致していることです。『SUPER GT』 のドライバー谷口信輝さんもシャコタンツライチに深いこだわりがある一人。しかしスタンス系は、より激しいシャコタンツライチを求めた「ヘラフラッシュ」も含まれています。

スタンス用語にはどのようなものがあるか、簡単にご紹介してみましょう。
・鬼キャン…キャンバー角がネガティブになったㇵの字のタイヤである
・着地…車高が低すぎてボディが地面に着いてしまっているような状態のシャコタン
・スラムド…英語でいうところのシャコタン
・段切り…シャコタン車には厳しい段差で、斜めに侵入しお腹を擦ったりスポイラーを割ったりしないようにクリアしていくこと
・引っ張り…ホイールに対して小さなタイヤを装着し、リムを強調する方法
・ヘラフラッシュ…fella(すごく)、Flush(ツライチ)

カスタム例
・車高をエアサスで下げる
・奇抜で斬新なホイール
・ワイドボディにする
・大胆なカスタム
・全塗装

まとめ

その時代によって変わっていく新たなカスタムジャンルを知ると、実に奥深いカスタムの世界観です。日本発祥の走り屋カルチャーが、さまざまな形で世界に広がりを見せていることは、日本人としてまた車好きとして嬉しいものではないでしょうか。

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