買取相場 | 2020.08.27
スズキの普通車!満足度の高いSX4 Sクロスは売るときの評価はどうなのか?
Posted by UruCar
SX4 Sクロスは、スズキの普通車カテゴリーの中でも中核を担うコンパクトハッチモデルのSX4をオフロード仕立てにしたクロスオーバーSUVです。2015年より販売されており、現行モデルは二代目となります。 現行モデルについては初見で筆者は欧州プレミアム3(メルセデスベンツ・BMW・Audi)のデザインを混ぜて、ボルボのグリルを合わせたようなデザインだなと心底思った記憶がありますが、スズキのエッセンスがふんだんに取り入れられたスイフトベースの走りがいいSUVで、市場での評価は高いモデルです。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
SX4 Sクロスの中古市場での人気について
スズキの普通車は日本国内での知名度こそ低いものの、ヨーロッパ圏で販売に力を入れており、実際に欧州での評価も高い非常に自動車としてまとまった性能を持っています。
そして所有者はこぞって良い評価を口にします。高速での安定感や人と違った車に乗る所有欲を満たせる事、コンパクトな車体のもつキビキビ感など、最近感じることの少なくなったクルマっぽさを求める方には良い選択でしょう。
しかしながら軽自動車メーカーのイメージの強い日本ではなかなか人気車種とは言いにくいのも事実です。
買取査定額が期待できるSX4 Sクロスの人気グレード
SX4 Sクロスのグレード体系はベースグレードオンリー。
迷うことなく選択ができるシンプルな構成で、あとはFFか4WDかを選ぶのみです。査定価格は車両本体の値段の観点からも、さらにSUVのイメージも手伝い4WDのほうが期待できます。
買取査定額が期待できるSX4 Sクロスの人気カラー
SX4 Sクロスはカラーバリエーションもシンプルで、現行型では何と4色のバリエーションのみです。
それが故に価格差はあまり生まれることなく推移していますが、やはり強いのはコスミックブラックパールとよばれる黒、またはオプションカラーのクールホワイトパールと呼ばれる白が再販観点から見ると人気です。
1年落ちスズキSX4 Sクロスの目安査定額
1年落ち2019年式スズキSX4 Sクロスは、2017年7月のマイナーチェンジでフロントマスクにフェイスリフトを施すとともに、タイヤの大径化で最低地上高を上げ、よりクロスオーバーSUVらしい出で立ちとなったモデルで、エンジンは変わらないものの、ミッションは従来の2段式CVTから6速ATへと更新されました。
2019年4月には、ミリ波レーダー式の衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポートII」やアダプティブクルーズコントロール、フロントシートサイドエアバッグ、サイドエアバッグを標準装備とするなど、予防安全性能や運転支援機能、衝突安全性能を向上させています。オプション込みでのおおよその新車価格と、2020年8月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
ベースグレード(FF/4WD) | 新車246万円/買取価格116万円 |
平均残価率 | 約47% |
3年落ちスズキSX4 Sクロスの目安査定額
3年落ち2017年式スズキSX4 Sクロスは、2015年2月に発売した現行モデル(初代にあたる先代は、5ドアハッチバックの「SX4」と4ドアセダンの「SX4セダン」であった)の前期型で、2016年2月にボディカラーが若干変更になった他は、発売時から大きな変化はありません。オプション込みでのおおよその新車価格と、2020年8月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
●ベースグレード(FF/4WD) | 新車238万円/買取価格86万円 |
平均残価率 | 約36% |
4年落ちSX4 Sクロスの目安査定額
現行型前期最終モデルである4年落ちのSX4 Sクロスは買取サイトデータでは70万円~85万円前後での買取実績がありました。
前期型であっても総崩れ感は少なく、一定の需要があることが伺えます。
5年落ちスズキSX4 Sクロスの目安査定額
5年落ち2015年式スズキSX4 Sクロスは、2006年7月より販売されていたスズキのコンパクトカー「SX4」のモデルチェンジ版で、WRC(世界ラリー選手権)にも出場した先代のスポーティなコンパクト・クロスオーバーSUVというコンセプトは受け継ぎつつ、4ドアセダンは別モデル(日本未発売)として5ドアハッチバックのみとなりました。
海外仕様では、MT車やディーゼル車もあったものの、日本ではハンガリーで生産される1.6リッター自然吸気ガソリンエンジンへ、7速マニュアルモードつき2段式CVTを組み合わせたFF、または4WD車のベースグレードのみという設定で、電子制御4WDで優れた悪路走破性を持つものの、見た目はコンパクトなハッチバック車のクロスオーバー仕様という雰囲気です。オプション込みでのおおよその新車価格と、2020年8月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
ベースグレード(FF/4WD) | 新車237万円/買取価格46万円 |
平均残価率 | 約19% |
スズキSX4 Sクロスを高く売るためのポイント
日本での知名度はかなり低く、スズキのコンパクト・クロスオーバーSUVとしてもエスクードやクロスビー、イグニスと比べかなりレア感の高い車です。
新車販売台数がかなり少ない車で、先代のようにWRCで活躍したイメージなども特にないため、買取市場での実績も少なく、買取査定に出す際は、まず「この車はどういう車で、どのような性能を持つ車か」、特に4WD車で電子制御4WDなどのアピールポイントはユーザーから積極的に説明していった方が良いでしょう。
知名度が低い車では、メーカーの看板を上げたディーラーでさえも、「見たこともない、知らない車」扱いするケースが皆無ではないため、扱いもぞんざいになりがちなため、「見る人が見れば、価値のある車なのだ」ということを説明した上で、キチンと査定対象にしてもらうのが、まず第一歩だと考えた方が良いかもしれません。
スズキSX4 Sクロスの走行距離による値動きの変化
スズキSX4 Sクロスの2020年8月現在における走行距離ごとの買取相場を紹介します。
6万km台 | 58.6万円程度 |
5万km台 | 36.3~45.2万円 |
4万km台 | 50.1~63.5万円 |
3万km台 | 56.6~94.1万円 |
2万km台 | 71.6~109.2万円 |
1万km台 | 112.1~118.3万円 |
数少ない買取実績から走行距離ごとの傾向を読み取ると、高年式車でも2~3万km台を超えたあたりで、大きく買取査定が落ちるようで、年間走行距離が2万kmを超えたあたりで、年式に関わらず買取上限は大きく落ちています。
走行5~6万km台でも査定が厳しいことから、フロントマスクがSUVらしく迫力あるものとなった2017年7月のマイナーチェンジ以前のモデルの場合、型落ち感も出て、年間走行距離が1万km以下でも厳しい査定になると考えた方がよさそうです。
事故車・修復歴ありのSX4 Sクロスの場合は?
あまり市場に出回らないSX4 Sクロスですが、修復歴はどの程度査定価格に響いてしまうのでしょうか?
修復歴有の再販車は2019年9月現在データがあまりありませんが、事故現状の場合、1年落ちのモデルで45万円~75万円程で買取は期待できるようです。
SX4 Sクロスの残価率・リセールバリューは?
日本で注目のカテゴリーであるクロスオーバーSUVの中にいるこのSX4 Sクロス。実際に所有して売却するまでにあたっての償却はどのようになっているのでしょうか?残価値の観点から財産価値を考えてみたいと思います。
例えば、1年落ちのSX4 Sクロスは人気の4WDモデルで、新車価格が¥2,278,800、オプション費用を10%程加味したと仮定すると約250万円の車になります。
1年後の買取価格は130万円前後が見込めるので、残価率は51%~53%前後を推移します。これは人気カテゴリーであるSUVの中では相当に劣悪な数値であり、欧州車で言うと値落ちの激しいと言われるBMW5シリーズないし7シリーズ程の下落率があります。
2年落ちで同じ計算から40%前後の推移となるので、財として見た場合の評価はあまり芳しくはないと言わざるを得ません。
“小さな車、大きな未来”のスズキはブランド戦略として軽規格の無い欧州内では普通車に力を入れ、国内でのブランド戦略はやはり軽自動車メインなのです。
その姿勢もあり、現在日本国内ではスズキの普通車をわざわざ積極的に選ぶユーザーが育っていないのは紛れもない事実かと思います。
しかし、自動車の作り方は本式かつ緻密。乗った人間は皆軒並み高評価です。そんなスズキの普通車は一度乗ったらとことん付き合うか、乗り換えを考えた段階で一日も早く手放したほうが良さそうです。
スズキSX4 Sクロスを売るのにベストなタイミングは?
ヨーロッパなどの海外仕様は、元からSUVらしくディーゼルターボ車があったり、マイルドハイブリッド仕様も新登場するなどテコ入れが続いていますが、日本ではそういう動きが全くなく、2020年8月現在でもまだ公式HP上で普通に販売されているとはいえ、遠からず販売終了するモデルだと予想されます。
イグニス、クロスビー、エスクードと、スズキでは他にも登録車のSUVをラインナップしている上に、2020年7月でインド製のコンパクトカー「バレーノ」の日本国内販売を終了するなど、車種整理に動いていることから、SX4 Sクロスもこのまま消える可能性は非常に高いです。
ただし、それでレア車扱いとなり、人気が出るかというと微妙なところで、コンパクトハッチバック車のクロスオーバーモデルは、他社から新型車が出てきていますし、クロスオーバーSUVの流行もそうしたコンパクトクラスやオフローダー風デザインへ移っていることから、SX4 Sクロスが今後中古車市場で人気となり、買取相場で高い評価を得る可能性はそう高くありません。
元より、リセールバリューを期待して購入したユーザーはあまりいない車種と思われますが、いくらかでも高価買取を目指す場合、用途がなくなったり、他に魅力的な車種へ乗り換えたくなった場合に、なるべく早く、これ以上走行距離が伸びず、知名度が完全になくならないうちに査定を受けるのが、もっともベストなタイミングと考えられます。