引用:Fede Desal / Shutterstock.com

カスタム・アフターパーツ | 2021.05.11

パワーを求めるならボルトオン!ターボvsスーパーチャージャー

Posted by KAKO MIRAI

自然吸気のNAにパワーを求めるなら、迷わずボルトオンしたいものです。後付けにはターボとスーパーチャージャー、どちらが良いのでしょうか。またどれくらいの費用が掛かるもの不安は尽きません。それぞれの特徴を知ることは、愛車をさらに深く知ることにつながることです。では早速ご紹介していきましょう。

最新売却前に見たい、編集部一押し!一括査定サイトまとめ

以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください

過給機とは 

Fede Desal / Shutterstock.com

過給機の前にまずは自然吸気エンジン(NA)のことを理解しておきましょう。名前の通り大気圧をそのまま吸気するもので、Natural /Normal Aspirationのことです。過給機が登場する以前からの吸気方法はNAのみでした。

NAエンジンの特徴は、アクセルレスポンスの良さにあります。アクセルを踏み込んだ際の応答性が非常に優れているといえるでしょう。通常の走行においてのデメリットは特にありませんが、スポーツ走行となると低トルクというところが挙げられるかもしれません。

エンジン出力は、シリンダーに送り込むことができる空気の量で決まります。燃料の燃焼は最大出力空燃比の周辺で高い効率を生み出します。そのため空気の量が変わらなければ燃料を増やしても出力を上げることにはつながりません。

出力を高めるためにはシリンダーの容積よりも大きい空気を圧縮し、エンジンに送り込むことです。排気量以上の空気を送り込むことができれば、出力を上げることができます。この役割をするのが過給機です。

過給機には、ターボチャージャーとスーパーチャージャーの2種類があります。ではこの2つにはどのような違いがあるのかご紹介していきましょう。

ターボとスーパーチャージャーの違い 

ターボチャージャーは、いわゆる「はきタービン式」というものです。国内で最初に搭載したのは『日産・セドリック』でした。ターボの中にも種類が3つありますので詳しくご紹介していきます。

・シングルターボ

ターボチャージャーは、排気の流れる勢いを利用するものです。排気ガスが吹き付けられる羽根車のタービンホイールが回転すると、タービンホイールの回転に連動して吸気を圧縮するコンプレッサーホイールも回転。この回転運動で吸気の流れが加速し空気が圧縮されて出力が上がるというものです。

・ツインターボ

同じ大きさのターボを2基搭載する形のものです。シングルターボは大きいサイズを1基搭載しますが、ツインターボは小さなターボチャージャーを2基搭載。シングルターボの弱点には低回転域で、タービンを回すための十分な排気を得ることが難しい場合があります。

ターボチャージャーを2基に増やせば、容量を増やすことができ、少ない排気でもタービンを回すことが可能になるというわけです。

・シーケンシャルターボ

ターボチャージャーの大きさで回転数は異なります。低速域を強化する場合にはツインターボ、高速域での出力を最大限にする場合にはシングルターボを使用。そうすれば、特化した出力を発揮することができるでしょう。

しかし、低速域にも高速域にもバランスの良いパワーを求める場合には、シーケンシャルターボを搭載するという方法もあります。2つのターボチャージャーを搭載するというもので1基は小型で低回転域、1基は大型で高回転域をカバーするというものです。

直列式と並列式があり、直列式は回転数に応じて小型と大型の切り替えを行います。並列式は低回転時には小型のみで高回転域には両方のターボチャージャーを使用。いずれの仕様も詳細な切り替えが必要なので、電子制御バルブを搭載することになります。

シーケンシャルターボは1980年頃をピークに最近では使用されなくなってきました。複雑な制御が必要で、使いづらいことが原因ではないでしょうか。

・ツインスクロールターボ

最近ではシーケンシャルターボに代わりツインスクロールターボが使用されています。タービン内部に2つの通路を持ち、低回転域と高回転域で切り替えを行うというものです。名前に“ツイン”と付いていることから、2基のターボを搭載しているようですが、1基のターボになります。

次にスーパーチャージャーは「機械式」といわれ、エンジンの動力を得てメインシャフトからベルト、チェーンを使いローターシャフトを駆動するもののことです。つまりエンジンと連れ回りしているものといえるでしょう。国内で最初に搭載したのは『トヨタ・クラウン/マーク2/MR2』です。

・ルーツ式

2組の2葉~4葉のねじりローターを回転させて空気を送り込みます。2組の一方はメインシャフトから動力を受けて回転しますが、もう一方はギアにより駆動力をうけるものです。メインシャフトとギアからそれぞれ駆動しているため、逆回転となっています。

フリクションロスの対策としては、クラッチで回転と停止を切り替える機構を整えて対応。またマユ型のケースとローターの隙間が大きくなって箇所が生じるため、空気の逆流が起こることが難点です。

・リショルム式

リショルム式を最初に搭載したのは、1993年の『マツダ・ミレーニア』。ミラーサイクルエンジンを採用した「KJ-JEM」でした。リショルム式もルーツ型とよく似た構造をとっています。

メインシャフトから動力を得ており、2組のローターを回転。3枚の雄ローターと5枚の雌ローターと呼ばれているねじれ羽が、回転します。その際に雌ローターの窪みに雄ローターの羽が入り込む構造です。

その羽に挟まれた空気が出口に向かうにつれて縮小され、圧力を高めることができることが、リショルム式の特徴といえるでしょう。ルーツ式では、2組ローターで空気を送る際に容積を変えることはなく、内部圧縮はありません。その点が大きな違いといえるでしょう。

・スクロール式

渦巻き型のハウジングといわれるカバーを向かい合わせ、偏心軸で回転させるものでした。外周から取り込まれた空気が、ハウジングの回転に合わせて中心に送られていくとともに容積が小さく圧縮されていきます。

『フォルクスワーゲン』で採用をされた例がありますが、現在ではエアコンのコンプレッサーに使用されることが一般的です。

・遠心式

遠心式圧縮機を使用して過給を行います。クランクシャフトから駆動をさせるので、過給圧力を得るにはローターの周速度を上げなければなりません。そのため増速装置や変速装置を使用しなければならず、今では採用されることはありません。

・スライディングベーン式

ハウジングの中央に設置された容積式過給機のことをいいます。偏心軸にローターでスライディングベーンを稼働させ、ベーンに閉じ込めた混合気を圧縮するシステムです。

後付け過給機のメリット・デメリット

ターボチャージャーとスーパーチャージャーにはどのようなものがあるかを見てきて、それぞれの違いが少し理解できたのではないでしょうか。ここではまずそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

・ターボチャージャーのメリット

排気エネルギーで効率よくブーストを上げることができる

小型車でもパワーを出すことができる

高回転時に最大のパワーを発揮

構造が簡単で、車体の軽量化も可能

・ターボチャージャーのデメリット

ターボラグというブーストがかかるまで時間を必要とする(ターボラグ)

燃費が悪い(ダウンサイジングターボはこの限りではない)

熱がエンジンなどに負荷をかけるため、冷却システムが必要

・スーパーチャージャーのメリット

低回転域でもパワーやトルクを出すことができるため、レスポンスがいい

アクセルオンですぐにブーストをかけることができる

小排気量でもサクサク動く

タイムラグがない

燃費効率はターボより良い

・スーパーチャージャーのデメリット

高回転時に負荷が大きく、パワーを出し切ることはできない

パワーの小さい車では、かえって性能が悪くなるかも

大容量のエンジンルームが必要です。

メンテナンスが手間

コストが高い

などが挙げられます。

次に後付けの場合のメリット・デメリットをご紹介しましょう。違いはあるのでしょうか。

・後付けターボチャージャーのメリット

ポン付けと呼ばれるキットになっているので、比較的安価に手に入る

手軽にパワーアップができる

・後付けターボチャージャーのデメリット

思ったようにブーストを上げることができない

さらにパワーアップを求めると、高コストになる

油温や水温が上がりやすくなる

故障のリスクは高まる

内部に排気ガスを取り込むため高温になります。回転部の保護や冷却、潤滑など、さまざまな部品交換を要する

・後付けスーパーチャージャーのメリット

ポン付けにはスーパーチャージャーのほか専用ベルト、プーリー、交換用の吸気管などがセットになっている

ターボのように高温にさらされる心配がないので、冷却配管の設置が不要

エンジンの熱環境に影響が出にくい

・後付けスーパーチャージャーのデメリット

取り付け部品は多い(排気管経路・オイル配管類の追加・ブロ―オフバルブの設置など)

取り付け工賃は高くなる

燃料噴射系の調整を行う必要がある

パワーアップに対してエンジンの調整は不可欠、気を付けて行わなければ破損の心配も

コストが高い

パワーアップはどれくらい見込めるの?

 例えば『HKS』は「ターボのHKS」といわれるほど過給機に定評のあるチューニングパーツメーカーです。しかし2016年に「GTスーパーチャージャー」というボルトオンのキットを販売開始するなど話題になりました。力を入れているのはターボだけではないことが分かります。

https://www.hks-power.co.jp/product/supercharger/index.html

『HKS』を例に見てみると、ターボチャージャー、スーパーチャージャー共に20PS~50PSほどのパワーアップが見込めます。しかしターボチャージャーの場合には、ブーストアップとインジェクター増量、ポンプ流量サイズアップなどの燃料系の強化を行うことで100PSアップも期待できそうです。

https://hks-86.com/powerup/

費用と車検

ボルトオンのターボやスーパーチャージャーであっても車検には通すことはできます。「車検対応」と表記があるものであれば可能ですが、注意は必要です。オイル漏れや排気ガス基準値などクリアしていれば問題はありません。しっかりとした整備を行うことが重要です。

費用に関してはターボの場合、市販のキットで約15~20万。コンピューターのセッティング30万程度、そのほかブレーキの強化などを入れると場合によっては数百万になることも予測されます。

スーパーチャージャーのキットは約40~60万となり、取り付け費用などに20~30万円になり、こちらも百万以上の費用を掛かるかもしれません。どちらも中古車が一台買えるような費用となるのではないでしょうか。

まとめ

ターボチャージャーとスーパーチャージャーでは得意とする部分が異なっています。最近では「ダウンサイジングターボ」の普及からターボの特性が重視され、国産車では『日産・ノート』のみとなっているのが現状です。

衰退の一途をたどっているようなスーパーチャージャーですが、独特のサウンドに心を躍らせた人も多いのではないでしょうか。ターボチャージャーの「ダウンサイジングターボ」ようにさまざまな形で進化を遂げ、新たな技術となることを期待したいものです。

↓合わせて読みたいカスタムパーツ記事↓

R35をさらにブーストアップするターボチャージャーも!BLITZのGT-Rカスタムパーツをご紹介

今や車は電子制御の塊⁉新コンピュータチューンの世界

エンジン載せ替え、したことありますか?する際の目安費用は?

愛車の下取り、売却で損をしないためには?

買い替えの場合、ディーラーにそのまま下取りに出してしまうと数十万の差がつくこともあります。

直接買取店へ持ち込まれる場合も1店舗だけの査定だと適切な金額でない可能性があります、なぜなら買取は店舗によっての需要や、オートオークションの相場などの状況で金額が大きく変わるからです。

下取りに出す前に、お車の買取相場と最高買取額をナビクルで調べてからから交渉することが、 愛車の売却や、中古車購入で損をしないための近道です。

ナビクルなら買取相場や
複数社の査定額が
一目でわかる!

  • 172万
  • 130万
  • 112万
  • 97万
  • 121万
  • 99万

たった一度依頼を出すだけで、複数の中古車買取店へ査定依頼が可能。
ナビクルは超優良の買取業者のみと提携、業者同士が競争しながら査定するので、一番高い査定額がわかります。

優良店のみ一括査定サイトの「400万件以上の実績!」のナビクルをオススメしています。 ほんの45秒の行動が、将来失うことになるかもしれなかった「車の価値」を守ることになるかもしれません。

通常の査定と比べ20~80万高く売れる可能性があります。 さらには申し込み後、相場額実際の取引額に基づいて算出した概算価格も、24時間いつでもスグにWeb上で確認できます。

400万件以上の実績!
優良買取店のみ
全国のリアルタイムの査定相場を配信中!
400万件以上の実績!まずは愛車の
査定相場を見る
04月20日 06:30:51現在の
全国のリアルタイムの査定相場を配信中!

買取の査定事例

  • 2019/10に査定

    ランドクルーザープラド TX Lパッケージ

    3,998,500
    2015年(H27)41千km

  • 2019/10に査定

    WRX STI STI タイプS

    3,814,800
    2015年(H27)32千km

毎日500台入荷する非公開車、見ませんか?

たとえば、特定の車種や、モデル、また、将来的なモデルチェンジや型落ちの可能性、年間20万台以上を買い取るガリバーしか知らない最新の再販、リセールバリューの動向情報も無料で相談、提供可能です。

ガリバーの「中古車ご提案サービス」は市場に出る前の70%の「非公開車両」から中古車の提案があり探す幅が大きく広がる中古車探しの際は最もおすすめするサービス。

ネット、市場に出ていない車や絶版車、マニアック車などの希少価値の高い車、一般にはまだ出回っていない車を探せます。
ネットなどで欲しい車を探し、実際の相談、購入は「中古車ご提案サービス」で非公開車両から吟味するという中古車探しが賢く中古車を選ぶ最良の手段とも言えます。

サービスは10年保証+返品OK 最短で即日で連絡、専任の担当者付き。 「今は買うか分からない」でももちろん歓迎してくれます、思っていたより思わぬ掘り出し物に出会えるかもしれません。

市場に出る前の
非公開車両を見る