買取相場 | 2024.10.24
ホンダの大ヒット軽ワゴン!街で見かけることの多いN-BOX、買取相場はどうなっている?
Posted by spq_mas
軽自動車のみならず、登録車も含めた国産乗用車でもっとも売れている超ベストセラー車、ホンダ N-BOX。 撤退も目前といわれていたホンダの軽自動車ラインアップを見事に立て直し、2017年にモデルチェンジされた2代目は軽自動車でありながら多数の予防安全装備を詰め込んだ先進的な取り組みが注目されました。 広々とした室内空間と、四角いデザインが人気で発売以来、順調に販売実績を伸ばしているその存在は「軽自動車のエース」といえるでしょう。 N-BOXは他車同様にいくつかのグレードがあり、性能や装備、価格が異なります。 車に詳しくない人にとっては「グレード」といってもピンとこないかもしれません。この記事では、N-BOXの基本的な特徴はもちろん、人気の理由や人気のグレードについても解説していきます。 さて、そんなN-BOXは買取相場でどんな評価を受けているでしょうか?
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
- N-BOXの特徴
- N-BOXの中古市場での人気について
- 買取査定額が期待できるN-BOXのグレード
- 買取査定額が期待できるN-BOXのカラー
- 1年落ちN-BOX(2022年式)の目安査定額
- 3年落ちN-BOX(2020年式)の目安査定額
- 5年落ちN-BOX(2018年式)の目安査定額
- 7年落ちN-BOX(2016年式)の目安査定額
- 11年落ちN-BOX(2012年式)の目安査定額
- N-BOXを高く売るためのポイント
- N-BOXの走行距離による値動きの変化
- 事故車・修復歴ありのN-BOXの場合は?
- N-BOXの残価率・リセールバリューは?
- N-BOXの燃費は?
- ホンダの人気軽自動車、N-BOXは最高の実用車?
- N-BOXを売るのにベストなタイミングは?
N-BOXの特徴
国産車には200もの車種が存在していますが、その中で最も登録台数が多いのが、ホンダの軽トールワゴン「N-BOX」です。2018年度には、23万9706台の登録台数があり、絶好調といってもよい売れ行きを示しています。
現在販売されているモデルは、2017年に登場した2代目モデルですが、初代から続く人気は、まったく衰える気配がありません。ここではN-BOXの特徴や人気の理由、人気のグレードなどを解説しています。
2011年に登場した初代N-BOXは、シンプルで飾り気のないスタイルと異例の室内空間を実現し、実用に徹した軽自動車として大人気車種となりました。ホンダはこれを「軽スーパーハイトワゴン」と呼称しています。
新型N-BOXにもそのコンセプトはそのまま受け継がれ、基本的にはシンプルなスタイルのトールワゴンとなっています。
旧型との違い
新型N-BOXは、旧型と比較すると、ややアグレッシブで若々しいスタイリングを取り入れています。実用に徹した車なので、外観デザインに凝るのは最小限にとどめ、室内空間や運転席周りの改善に努めています。
ボディは、軽自動車としては異例の高張力鋼板を多用していて、さらに溶接にも新技術を取り入れることで軽量化と高いボディ剛性を実現。フロアは頑丈なフレーム構造となっており、衝突安全性も大幅に向上しました。
エンジンは、0.66Lの直列3気筒で、自然吸気とターボ付きに分かれます。2代目モデルでは、軽自動車用のエンジンとしては高度なメカニズムを取り入れていて、自然吸気エンジンにはホンダ独自の可変バルブタイミング機構「i-VTEC」を、ターボエンジンには電動ウェストゲートを採用しました。結果、小さな排気量ながらも驚くほど良く走る車に仕上がりました。
N-BOXの中古市場での人気について
2000年代、ホンダの軽自動車は、1997年に発売した軽トールワゴン「ライフ」のヒットで一定の市場シェアを獲得し、ザッツやゼストといった派生車種もラインアップするなど、なかなかの人気を得ていました。
しかし、市場は軽トールワゴンより背の高い、ダイハツ タントのような軽スーパーハイトワゴンへと流行が移りつつあり、そこから取り残されたホンダのシェアは大幅に縮小。さらに、ホンダ自身の軽自動車撤退すら噂されていたことも相まって、販売面で同業他社に大きく遅れをとる状況を迎えます。
しかし、ホンダは水面下で1960年代の大ヒット作、軽乗用車「N360」のイメージを活かした「Nシリーズ」を開発することで巻き返しを図っており、その第一弾として、2011年12月に発売されたのが「N-BOX」だったのです。
N-BOXは、全高1,780~1,800mmと待望の軽スーパーハイトワゴンだっただけでなく、ホンダが得意とするセンタータンクレイアウトによる低床フロア設計、車名の通り角型ボディによる高いスペース効率を誇り、後席両側スライドドアによる使い勝手も手伝って、当時望まれる軽スーパーハイトワゴンの集大成と呼ぶべき存在でした。
発売とともに大ヒット作となり、予防安全システム「ホンダセンシング」を搭載して安全性をアピールした2代目まで、軽自動車といわず登録車まで含めた国産乗用車全体における不動の販売台数トップを立て続けに記録。
ライバルがどれだけ新技術と魅力ある装備を詰め込みヒット作を販売したところで及ばない、2019年9月現在最強の国民車となり得ています。
異例の広い室内空間は。ホームセンターなどでかさばる物を買った時など、後部座席を倒せばコンパクトカー並みの室内空間が生まれ、多くの荷物を載せることができます。
運転席周りもデザインを優先させることなく、使い勝手の良さを第一に考えて設計されており、とても運転しやすくなっています。さらに、室内空間を得るために全長の74パーセントをホイールベースに充てました。そのため、前後のオーバーハングがとても短く、狭い場所での取り回しがしやすいです。
全高を高く設計したため、シートの厚みが確保でき、ドライバーは背筋を伸ばした正しい運転姿勢をとることができます。普段運転しない人が子供の送り迎えなどで運転する場合、とても大きな魅力です。
フォルムは、室内空間を重視した結果、真四角といってもよいほどボクシーなスタイルになりましたが、このスタイルがかえって新鮮です。人為的に生み出されたデザインよりも、機能美が優ったといったところでしょう。
また、ホンダはイメージ構築も巧みでした。N-BOXでのワンメイクレースを開催し、スポーツ性を高めるイメージ作りを行った結果、車好きのファミリー層がセカンドカーに購入する機会が増え、販売台数の増加に貢献したと考えられます。
買取査定額が期待できるN-BOXのグレード
N-BOXは、大まかに分ければ通常モデルのN-BOXと、純正ドレスアップ版N-BOXカスタムに分かれており、N-BOXの方は、メッキパーツの使用をひかえて大人な雰囲気が魅力が磨かれたほか、N-BOXカスタムと異なりターボエンジン搭載車は発売1年後に追加されるなど、ベーシックモデルとしての役割を果たしています。
2011年12月に発売された初代モデルのグレード構成は、標準的な「G」と、厳選装備を追加した「G・Lパッケージ」、ターボ車の「G・ターボパッケージ」、2013年12月に追加された「2トーンカラースタイル」が頭につく2トーンカラー仕様、2015年11月に追加された量販版「C」で構成され、N-BOXカスタムがベースながら、純正コンプリートカーの「モデューロX」シリーズもラインアップ。
また、「SS(Suzuka Special)パッケージ」と呼ばれる特別仕様車も設定されました。2代目では廉価版「G」、標準版「G・L」、豪華版「G・EX」と、G・LおよびG・EXにはターボ版を設定し、N-BOX+が消滅したことで後継となるスロープ仕様もあります。
このうち、買取査定において高く評価されるグレードは、自然吸気エンジンを搭載した上級グレード「G・Lパッケージ」と、その「2トーンカラースタイル」モデルか、「SSパッケージ」で、これらのグレードが買取額、残価率とも高めの傾向です。
N-BOXは全販売台数のうち、自然吸気が75パーセントを占めます。燃費も良く、購入か価格も安いことが理由だと考えられます。人気のグレードは中間グレードの「L」で電動スライドドアが装備されているため、子供を乗せる時などはとても重宝します。
車選びをする時、「せっかく買うのだから」と車好きほど高いグレードに目が行きがちなものですが、N-BOXの場合は実用車ということもあり、価格と装備の充実度合いがバランスされた中間グレードが人気のようです。
N-BOXカスタムでは人気のあるターボ車は、N-BOXではあまり人気があるとはいえず、経済性を重視するユーザーが好む傾向にあるようです。
また、カタログには4WDモデルもあり、寒冷地などを中心に一定の需要があるようです。ただ、N-BOXの性格を考えると、車重がかさむ4WDは燃費や走行性能が悪化するので本命は2WDモデルと考えた方が良さそうです。
2WDモデルには自然吸気とターボのエンジンラインナップが存在しますが、それぞれに「L」、「EX」というグレードが展開されています。自然吸気エンジンのみに「G」という最廉価版のグレードがあり、これは電動スライドドアが装備されていません。社用車のような使い方をする場合は「G」でも問題ありませんが、ファミリーユースなら「L」以上のグレードを考えるべきでしょう。「L」と「EX」の間には大きな差はありません。
自然吸気かターボのどちらかを選ぶかという問題ですが、自然吸気(58ps/7300rpm)、ターボ(64ps/6000rpm)と6psほどの差があります。ただ、N-BOXは車重が890kgと軽いため、自然吸気でも十分な加速が得られるでしょう。
N-BOX1台で全てを済ませようという方は少ないでしょうし、メインの車があってN-BOXは通勤用やシティコミューターに徹するといった場合には、自然吸気でも問題ないと思われます。ターボが威力を発揮するのは複数人を乗せて坂道を走行する時などで、自宅が高台にあって日常的に坂を登る機会が多い場合は、6psの差が出るでしょう。その場合、ターボの購入を考えた方がよいかもしれません。アクセルペダルの踏み込み量が少なくても力が出る分、燃費も良くなる可能性があります。
買取査定額が期待できるN-BOXのカラー
ベーシック志向が高いのは、ボディカラーにも反映され、高額買取で多いのはプレミアムホワイト・パールIIやクリスタルブラック・パールなど定番の白黒系です。ただし、ファミリーカー用途だけでなく、個人のセカンドカー用途、アシ車用途にも幅広く対応しているためか、黄色やライトブルーなど、比較的明るめの色も高額査定を得ている実績があります。
1年落ちN-BOX(2022年式)の目安査定額
1年落ち2022年式N-BOXは、2017年9月にモデルチェンジした現行型(2代目)で、2020年12月にマイナーチェンジを受け、全車標準装備化していた安全運転支援システム「ホンダセンシング」をグレード名から外した後のモデル。
2021年12月に一部改良され、オートブレーキホールド付電子制御パーキングブレーキを全車に標準装備としたほか、ホンダセンシングのACC(アダプティブ・クルーズコントロール」が渋滞追従機能付きへと進化しました。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年2月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
G:新車167万円/買取価格104万円程度
L:新車181万円/買取価格115万円程度
L・ターボ:新車203万円/買取価格117万円程度
L コーディネートスタイル:新車205万円/買取実績なし
EX:新車192万円/買取実績なし
EX・ターボ:新車208万円/買取価格127万円程度
L・ターボコーディネートスタイル:新車217万円/買取実績なし
G・スロープ:新車188万円/買取実績なし
L・スロープ:新車201万円/買取実績なし
L・ターボ・スロープ:新車221万円/買取実績なし
平均買取価格:約116万円
平均残価率:約61%
3年落ちN-BOX(2020年式)の目安査定額
3年落ち2020年式N-BOXは、2017年9月にモデルチェンジした現行型(2代目)。
2019年10月に消費税増税(8%→10%)による価格変更のほか、横断自転車への対応や街灯のない夜間歩行者検知精度を高めて衝突被害軽減ブレーキの性能を向上、リアカメラの画素数向上など、ホンダセンシングの改良が行われています。
2020年10月には、マイナーチェンジでヘッドライトやグリル変更によりフロントマスクを改め、内装も色調や加飾を変更、ホンダセンシングで後方誤発進抑制にも使うソナーセンサーを4個に増やし、後方障害物接近を検知するパーキングセンサー追加など改良。
さらに、従来は自然吸気エンジン車にホンダセンシングのレスオプション設定があったのを廃止したのにともない、「ホンダセンシング」を削除するなどグレード名をわかりやすく変更しました。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年2月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
※「ホンダセンシング」とつくグレード名がマイナーチェンジ前
Gホンダセンシング:新車162万円/買取価格84万円程度
G・Lホンダセンシング:新車177万円/買取価格95万円程度
G・Lターボホンダセンシング:新車199万円/買取価格102万円程度
G・EXホンダセンシング:新車188万円/買取価格101万円程度
G・EXターボホンダセンシング:新車205万円/買取価格100万円程度
G・スロープホンダセンシング:新車180万円/買取価格87万円程度
G・スロープLホンダセンシング:新車194万円/買取価格89万円程度
G・スロープLターボホンダセンシング:新車216万円/買取実績なし
G:新車164万円/買取実績なし
L:新車181万円/買取価格127万円程度
EX:新車190万円/買取実績なし
L・ターボ:新車201万円/買取実績なし
EX・ターボ:新車206万円/買取実績なし
G・スロープ:新車186万円/買取実績なし
L・スロープ:新車199万円/買取実績なし
L・ターボ・スロープ:新車219万円/買取実績なし
平均買取価格:約93万円
平均残価率:約50%
5年落ちN-BOX(2018年式)の目安査定額
5年落ち2018年式N-BOXは、2017年9月にモデルチェンジした現行(2代目)N-BOXの初期型で、2018年4月には介護用の車椅子積載から趣味用の自転車やバイクの積載にも幅広く活用可能な、先代N-BOX+の後継にあたるスロープ仕様が追加されています。
また、2018年11月には、トレンドカラーのカッパーを内外装に取り入れ、上質でエレガントに仕上げた特別仕様車「カッパーブラウンスタイル」を「G・Lホンダセンシング」、「G・EXホンダセンシング」、「G・Lターボホンダセンシング」、「G・EXターボホンダセンシング」へ追加しました。オプション込みでのおおよその新車価格と2023年2月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
G(FF/4WD) | 新車152万円/買取価格64万円程度 |
Gホンダセンシング(FF/4WD) | 新車160万円/買取価格71万円程度 |
G・L(FF/4WD) | 新車164万円/買取価格75万円程度 |
G・Lホンダセンシング(FF/4WD) | 新車172万円/買取価格82万円程度 |
G・Lホンダセンシングカッパーブラウンスタイル(FF/4WD) | 新車193万円/買取価格84万円程度 |
G・EX(FF/4WD) | 新車175万円/買取実績なし |
G・EXホンダセンシング(FF/4WD) | 新車183万円/買取価格86万円程度 |
G・EXホンダセンシングカッパーブラウンスタイル(FF/4WD) | 新車200万円/買取価格85万円程度 |
G・Lターボホンダセンシング(FF/4WD) | 新車194万円/買取価格89万円程度 |
G・Lターボホンダセンシングカッパーブラウンスタイル(FF/4WD) | 新車204万円/買取価格105万円程度 |
G・EXターボホンダセンシング(FF/4WD) | 新車200万円/買取価格101万円程度 |
G・EXターボホンダセンシングカッパーブラウンスタイル(FF/4WD) | 新車211万円/買取実績なし |
Gスロープホンダセンシング(FF/4WD) | 新車180万円/買取実績なし |
GスロープLホンダセンシング(FF/4WD) | 新車193万円/買取価格87万円程度 |
GスロープLターボホンダセンシング(FF/4WD) | 新車215万円/買取実績なし |
平均買取価格 | 85万円程度 |
平均残価率 | 約46% |
7年落ちN-BOX(2016年式)の目安査定額
7年落ち2016年式N-BOXは、2017年9月のモデルチェンジまで販売されていた先代(初代)N-BOXの末期型で、2016年8月にディースチャージヘッドライトやオートリトラミラーなど、装備を充実した最後の特別仕様車「SSパッケージ」、「ターボSSパッケージ」が発売されています。オプション込みでのおおよその新車価格と2023年2月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
C(FF/4WD) | 新車139万円/買取実績なし |
G(FF/4WD) | 新車147万円/買取価格49万円程度 |
G・Lパッケージ(FF/4WD) | 新車158万円/買取価格56万円程度 |
2トーンカラースタイルG・Lパッケージ(FF/4WD) | 新車164万円/買取価格58万円程度 |
G特別仕様車SSパッケージ(FF/4WD) | 新車168万円/買取価格61万円程度 |
G・ターボLパッケージ(FF/4WD) | 新車169万円/買取価格52万円程度 |
2トーンカラースタイルG特別仕様車SSパッケージ(FF/4WD) | 新車174万円/買取実績なし |
2トーンカラースタイルG・ターボLパッケージ(FF/4WD) | 新車175万円/買取価格60万円程度 |
G特別仕様車ターボSSパッケージ(FF/4WD) | 新車185万円/買取価格64万円程度 |
2トーンカラースタイルG特別仕様車ターボSSパッケージ(FF/4WD) | 新車192万円/買取実績なし |
モデューロX G(FF) | 新車201万円/買取価格73万円程度 |
2トーンカラースタイル モデューロX G(FF) | 新車209万円/買取実績なし |
モデューロX G・ターボパッケージ(FF) | 新車215万円/買取価格76万円程度 |
2トーンカラースタイル モデューロX G・ターボパッケージ(FF) | 新車222万円/買取実績なし |
平均買取価格 | 61万円程度 |
平均残価率 | 約35% |
11年落ちN-BOX(2012年式)の目安査定額
11年落ち2012年式N-BOXは、2011年12月に発売された先代(初代)の初期型で、当初は自然吸気エンジン搭載の標準グレード「G」および装備充実版「G・Lパッケージ」しかなかったものの、2012年12月にターボ車「G・ターボパッケージ」が追加された型です。オプション込みでのおおよその新車価格と2023年2月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
G(FF/4WD) | 新車144万円/買取価格30万円程度 |
G・Lパッケージ(FF/4WD) | 新車155万円/買取価格40万円程度 |
G・ターボパッケージ(FF/4WD) | 新車167万円/買取実績なし |
平均買取価格 | 35万円程度 |
平均残価率 | 約26% |
N-BOXを高く売るためのポイント
同型でもN-BOXカスタムと異なり、メッキパーツなどが少ない中性的なデザインの通常版N-BOXは、軽スーパーハイトワゴンが本来持っている高いスペース効率を活かしたファミリーカー用途、あるいは個人用パーソナルカーでも比較的年齢層が高いか、落ち着きのある内外装を好むユーザーが想定されます。
そのため、ユーザーの個性が強調されるカスタマイズや芳香剤のように匂いが残るものよりも、極力新車に近い状態が好まれ、購入された後もそのままカスタマイズなしで乗られることも多いため、特に車内外の汚れの放置やステッカー類を貼ったままで査定を受けるということは避けるのが無難です。
また、ファミリーカーとして使用していたのであれば、日頃から飲み物や食べ物などによる汚れに気を使い、場合によっては、シートカバーなど汚れにくい対策を取っておくことも重要となります。
N-BOXの走行距離による値動きの変化
歴代N-BOXの2023年2月現在における4万km以上での走行距離ごとの買取相場を紹介します。
15万km台 | 5.7万円~10.1万円 |
14万km台 | 10.0万円~14.2万円 |
13万km台 | 11.1万円~11.1万円 |
12万km台 | 9.2万円~22.3万円 |
11万km台 | 8.4万円~34.0万円 |
10万km台 | 9.1万円~32.0万円 |
9万km台 | 12.4万円~56.3万円 |
8万km台 | 12.4万円~48.0万円 |
7万km台 | 20.7万円~53.4万円 |
6万km台 | 19.1万円~58.1万円 |
5万km台 | 23.7万円~75.1万円 |
4万km台 | 27.5万円~100.1万円 |
初代モデル初期の発売から12年以上が経過し、ファミリーカーとして長距離ドライブに使われることも多い車種だけあって、10万kmオーバー車の買取実績が増えてきていますが、2代目は2017年9月の発売からまだ5年半ほどとあって、まだ上記5万km以上への買取実績にはほとんど含まれていません。
値動きが大きいのは5万km台または10万km台へ到達した段階で、おおむね2015年式以降の比較的高年式の車で記録される最高買取額が大きく下がります。
全体の傾向としては、年間走行距離が1万kmを切っており、おそらくは程度良好、オプション装着状況なども充実していれば、人気車種だけにソコソコの買取額が期待できそうな状況です。
事故車・修復歴ありのN-BOXの場合は?
購入直後でまだ1,000kmしか走っていない車両が45万円と、通常の買取市場での相場の4割程度で買い取られた実績があります。
軽自動車の部品取りとしては少々高額のたあめ、修理されて中古車市場へ復帰したと思われ、よりひどい事故であれば、それ以下の廃車買取りとなっていたでしょう。中古車市場でも約14万円ほどから販売されている値落ちの大きな車種ゆえ、事故車での高価買取はそう期待できません。
N-BOXの残価率・リセールバリューは?
新車販売では圧倒的人気を誇るN-BOXですが、中古車市場での人気は販売・買取ともドレスアップ版N-BOXカスタムの方がはるかに上のようで、リセールバリューはそれほど期待できない模様です。
例えば、7年落ち2016年式N-BOXの平均残価率は34~49%(全グレード平均は41%)、平均買取価格は49~80万円(同、67万円)にとどまり、人気モデルなら残価率50%程度を期待したいところですが、それには遠く及ばずむしろ市場にあふれている状況です。
9年落ち2014年式でも平均残価率30~40%(全グレード平均は35%)、平均買取価格43~73万円(同、58万円)と、ターボ車を中心にやや下げ止まりますが、まだターボ車がほとんどない11年落ち2012年式では平均残価率23~28%(全グレード平均は25%)、平均買取価格33~43万円(同、38万円)と、並の軽自動車程度のリセールバリューとなります。
基本的に通常版N-BOXは実用車なので値落ちは早く、趣味性が高くカスタムベースにもなるターボ車を除き、長く乗るほどリセールバリューは大きく低下していくため、乗り潰すか短期間で乗り換えるか、の二択が迫られる車種といえそうです。
N-BOXの燃費は?
自然吸気エンジンは27km/L、ターボエンジンは25.6km/hとなっています。軽自動車はトルクがないため、アクセルペダルの踏み込み量が多くなる傾向があり、意外と燃費が悪化するものですが、この値はハイブリッドカー並みといっても過言ではなく、とても優秀な数値です。
N-BOXはターボの有無で分けられ、さらに2WDと4WDでも分けられます。一般向けには自然吸気、ターボに2グレードずつ、4WDに4グレードがラインナップされています。
ホンダの人気軽自動車、N-BOXは最高の実用車?
販売台数国産ナンバー1のN-BOXは2代目!
要約2: 現行モデルは新開発エンジンで走行性能や燃費が向上!
初代モデルから高い人気を誇り、現在までに驚異的な販売台数を誇るN-BOX。使い勝手の良さと求めやすい価格で、実用車としては最高の1台となっています。かつての軽自動車はパワーもなく、走行音もうるさく、安全性も低いというネガティブなイメージがありましたが、技術の進歩でN-BOXはそのようなイメージは払拭されたといってもいいでしょう。
N-BOXを売るのにベストなタイミングは?
元から人気車種であることに加え、新型コロナウイルス感染拡大中の経済低迷期に入って経済性の高い車に需要が集まっていることもあって、少々古くなっても相場は横ばい、あるいは若干高めになっています。
今後も同様の状況が長期間続いた場合、中古車需要の増加で引き続き買取相場の安定、場合によっては高騰も予想されるため、程度がよく走行距離の少ない高年式車(おおむね2015年式以降)なら、現状で売ってしまってもおおむね満足できる買取価格が提示されると思われますが、その条件にあてはまらない場合は、景気の動向や中古車のタマ数や販売価格の増減を見てタイミングを図るのがベストといえそうです。