買取相場 | 2022.07.20
ヨーロピアンテイストで高級感溢れるハッチバック、アクセラスポーツの買取価格の目安は?
Posted by UruCar
マツダの”Zoom-Zoomスピリット”の第4弾として誕生したアクセラスポーツ。2003年から2019年まで、マツダのCセグメントを担ってきました。 現在ではMAZDA3に車名を変え、その技術を受け継いでいます。今回はマツダファミリアの後継モデル、アクセラスポーツの中古市場について解説していきます。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
アクセラスポーツの中古市場の人気について
マツダでは小型乗用車として分類されているアクセラスポーツですが、他社のCセグメント車と比べると一回り大きく、ミドルセダン並みのゆったりとした車内空間を持つサイズ感や、グローバルモデルならではの足回りの作り込みで、ハッチバックユーザーからの人気が高いです。
中古市場においても活発に流通されており、特にマツダ好きからは好んで選ばれる傾向のあるモデルです。
買取査定額が期待できるアクセラスポーツの人気グレード
アクセラスポーツには15C、15Sのガソリンエンジングレードと、15XD、22XDのディーゼルエンジングレードがあり、SとXDにはそれぞれPROACTIVEとL Packageのグレードを選択可能です。
アクセラスポーツで特に人気なのが15XD L Packageで、このグレードはSKYACTIV技術の他、マツダの予防安全装備i-ACTIVSENSEの8つの機能全てが標準装備されており、ディーゼルならではの高トルクで1.5Lガソリンエンジンと比べて最大トルク+12.8kmgを誇り、さらにJC08モード燃費は同じ2WDの6速AT仕様同士で比較すると、1.2km/Lも低燃費です。
その上、ガソリンよりも軽油(ディーゼル)の方が安いので、燃料代はかなり安く上がるなど、維持費の面で特に15XD L Package人気が高く、買取価格にも期待が持てます。
買取査定額が期待できるアクセラスポーツの人気カラー
アクセラスポーツの見た目は「魂動デザイン」と呼ばれ、高級車らしい伸びやかで強い動きが表現されています。
そして、そのデザインにまとうカラーは「匠塗・TAKUMINURI」と呼ばれています。
これはまるで、漆を塗ったように深く、鮮やかで美しい色合いが特徴となっています。
全8色中、スノーフレイクホワイトパールマイカ・ソウルレッドクリスタルメタリック・マシーングレープレミアムメタリックの3色が「匠塗・TAKUMINURI」で、1番人気はスノーフレイクホワイトパールマイカです。
やはり「匠塗・TAKUMINURI」の3色は買取査定額が期待できると言えます。
1年落ちMAZDA3ファストバック(旧アクセラスポーツ)(2021年式)の目安査定額
1年落ちの2021年式MAZDA3ファストバックは、2019年5月のモデルチェンジにより、それまで3代続いたアクセラスポーツ(5ドアハッチバック版アクセラ)から改名した現行モデル(通算4代目)。
最大の特徴として、1.5L/2.0Lと2本立てのガソリンエンジン(SKYACTIV-G)、1.8Lのディーゼルターボ(SKYACTIV-D)に加え、ガソリンエンジンでありながらディーゼル並に熱効率を高める火花点火制御圧縮着火(SPCCI)を世界で初めて実用化し、2.0Lガソリンエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせたe-SKYACTV-X搭載車を設定した事です。
ただし、SKYACTIV-Dは先代(3代目アクセラスポーツ)の2.2Lに対し1.8Lでカタログスペックは大幅に落ち、e-SKYACTIV-Xも車格の割に高価となる割に動力性能や燃費、さらにフィーリング面でも高い評価は得られていません。
そのため、買取相場においても評価が高いのは通常のガソリンエンジンSKYACTIV-Gを搭載したモデルで、次いでSKYACTIV-D車となっていますが、いずれも中古車価格が高騰する中で大幅に価値が上がっているとは言い難くe-SKYACTIV-X車に至っては、そもそもほとんど買取実績すらない、すなわち流通すらあまりしていない状況です。
「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年7月現在での平均買取相場は以下のようになっています。
(SKYACTIV-G1.5/2.0)
●15S:新車251万円/買取価格134万円程度
●15Sブラックトーンエディション:新車269万円/買取実績なし
●15Sツーリング:新車264万円/買取価格156万円程度
●15S 100周年特別記念車:新車327万円/買取価格171万円程度
●15S 100周年特別記念車 2020WCDOTY受賞記念モデル:新車331万円/買取実績なし
●20Sプロアクティブ:新車282万円/買取価格153万円程度
●20Sブラックトーンエディション:新車290万円/買取実績なし
●20Sプロアクティブツーリングセレクション:新車299万円/買取価格174万円程度
●20S Lパッケージ:新車306万円/買取価格175万円程度
●20Sバーガンディ セレクション:新車314万円/買取価格167万円程度
●20S 100周年特別記念車:新車341万円/買取価格179万円程度
●20S 100周年特別記念車 2020WCDOTY受賞記念モデル:新車344万円/買取実績なし
平均買取価格:約165万円
平均残価率:約55%
(SKYACTIV-D1.8)
●XDプロアクティブ:新車316万円/買取実績なし
●XDブラックトーンエディション:新車326万円/買取実績なし
●XDプロアクティブツーリングセレクション:新車333万円/買取価格173万円程度
●XD Lパッケージ:新車340万円/買取実績なし
●XDバーガンディ セレクション:新車348万円/買取価格181万円程度
●XD 100周年特別記念車:新車376万円/買取価格196万円程度
●XD 100周年特別記念車 2020WCDOTY受賞記念モデル:新車380万円/買取実績なし
平均買取価格:約183万円
平均残価率:約52%
(e-SKYACTIV X2.0)
●Xスマートエディション:新車307万円/買取実績なし
●Xプロアクティブ:新車365万円/買取実績なし
●Xブラックトーンエディション:新車370万円/買取実績なし
●Xプロアクティブツーリングセレクション:新車378万円/買取実績なし
●X Lパッケージ:新車385万円/買取実績なし
●Xバーガンディ セレクション:新車393万円/買取価格162万円程度
●X 100周年特別記念車:新車420万円/買取実績なし
●X 100周年特別記念車 2020WCDOTY受賞記念モデル:新車424万円/買取実績なし
平均買取価格:約170万円
平均残価率:約40%
(総合)
平均買取価格:約170万円
平均残価率:約49%
6年落ちアクセラスポーツの目安査定額
2016年式は3代目後期にあたります。この世代のアクセラスポーツは、SKYACTIV技術群を統合的に制御することで、人馬一体の走行性能を高めるSKYACTIV-VEHICLE DYNAMICSの第1弾G-Vectoring Controlや、クリーンディーゼルエンジンSKYACTIV-Dの改良を行っています。
ディーゼルモデルの場合、101万円〜135万円前後が、ガソリンモデルの場合97万円〜103万円前後での買取価格がボリュームゾーンになります。
8年落ちアクセラスポーツの目安査定額
2014年はアクセラスポーツにディーゼルエンジンSKYACTIV-D 2.2搭載のXDを設定した年です。
2回目の車検を迎える5年目の目安査定額は、ディーゼルモデルの場合83万円〜102万円前後、ガソリンモデルの場合76万円〜95万円前後を推移しています。
クリーンディーゼルで有名なマツダだけに、やはりXDグレードの人気が高いようです。
11年落ちアクセラスポーツの目安査定額
2011年のアクセラスポーツは20C、20SにマツダのSKYACTIV TECHNOLOGYである2.0LガソリンエンジンSKYACTIV-G 2.0と、6速ATトランスミッションSKYACTIV-DRIVEを搭載したグレードが誕生しました。
発売当時20S SKYACTIVの人気が高く、現在の8年落ちアクセラスポーツの買取価格は15万円〜49万円前後がボリュームゾーンになります。
事故車・修復歴ありのアクセラスポーツの場合は?
i-ACTIVSENSEなどの安全性能の向上で事故率は減少傾向にありますが、それでも避けられないもらい事故などがあるのも事実です。
アクセラスポーツも当然例外ではなく、修復歴ありの車体が多く出回っています。
一般的に、修復歴がある車の査定目安金額は修復歴がない車の査定額の65%〜70%と言われています。
そのため、例えば、6年落ち修復歴有りのアクセラスポーツで考えると、査定額は63万円〜87.7万円前後で推移しています。
同様に、8年落ちでは53.9万円〜66.3万円前後の査定額で推移しています。
11年落ちアクセラスポーツは装着されているオプションのパーツ取りという点で値段をつけてもらえる場合もありますが、基本的にあまり査定額は期待できません。良くても30万円前後になるでしょう。
アクセラスポーツの残価率 リセールバリューは?
アクセラスポーツは、買取価格から考えるとその残価値は国産車の平均を少し下回る程度と言えます。
例えば、2年落ち2万km走行の15XD L Packageで、買取価格120万円に対して、新車価格はオプション費用を10%ほど加味しておよそ268万円で、この場合のアクセラスポーツの残価率は約42%~44%という計算になります。
性能が良い分製造コストがかかり、新車時の価格設定が割高になっていたと考えられます。
さらに、2019年5月にMAZDA3にフルモデルチェンジを行なっていることも、アクセラスポーツの残価率を下げている要因と言えるでしょう。
高額な買取査定額を狙うのであれば、車両のメンテナンスをきちんと行い購入後2年以内か、遅くても3年以内の査定を目安にすると吉です。
魂動デザインと「匠塗・TAKUMINURI」による高級感あふれるスタイリング、リニアに反応するハンドリングなどの走行性能、最小回転半径5.2mという取り回しの良さなど、アクセラスポーツは世のハッチバックユーザーを魅了してきました。
アクセラスポーツの車名としては現役を引退しましたが、中古市場での流通量は少なくありません。
残価率は良くなくても、乗っている時の満足度の高さはコスパがいいとも言えます。
乗り潰す勢いで所有する価値がある1台ですが、残価値が気になるようであれば、一度査定に出すことをオススメします。