引用:https://www.fujitsubo.co.jp/products/legalis/vw

カスタム・アフターパーツ | 2021.05.11

音量を調整できるマフラー?マフラーメーカー「フジツボ」の”VVV(ヴィダブリュ)”とは?

Posted by 菅野 直人

年々厳しくなる車の騒音規制。マフラーからの排気音などその代表ですが、かつてのように規制値ギリギリのスポーツマフラーを装着したり、インナーサイレンサーで音量を抑える方法とは別に、マフラーの音量を変えるメカニズムも昔から存在します。アダプターのような可変音量バルブも販売されていますが、社外品マフラーの名門・フジツボはマフラーそのものに音量コントロール機構を組み込んだ「VVV(ヴィダブリュ)」を販売しています。

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意外と昔から純正でも存在した「可変音量マフラー」

Steve Lagreca / Shutterstock.com

 排気抜けが良く、高回転まで回すと快音を響かせるスポーツマフラーは、昔からスポーツカーやスポーツグレードの車に乗るユーザーにとっては憧れのアイテムである一方、高回転域の快音には低回転域でもこもったような重低音がつきまとい、また快音と言っても無関係な人にとっては騒音でしかありません。

そこで走行性能と社会的な快適性を両立すべく、騒音規制ギリギリのマフラーが開発されたり、排気口へ脱着式のインナーサイレンサーを装着したりすることで、環境に合わせたクルマの楽しみ方が模索されてきましたが、ついに最新の騒音規制では、「脱着式インナーサイレンサーは禁止とし、どうしても装着するのであれば、固定しなければならない」と決まってしまいました。

ならば、固定式インナーサイレンサーに可変音量機構を組み込み、必要に応じて静かなマフラーとスポーツ走行時の快音を両立すれば良いのでは?と誰しも思うものですが、実は30年ほど前には既に、純正マフラーでそれを実現するシステムがありました。

それが1990年に発売された三菱GTOツインターボ車の「アクティブエキゾーストシステム」です。マフラーへの排ガス流入経路を任意に切り替えることで、普通の静音マフラーとしても、スポーツマフラーとしての快音を響かせるのも可能というシステムです。

未だに「バブル時代の三菱が考案した凝り性のメカメカしたシステム」とネタ扱いされますが、実はトヨタも1995年にAE111型カローラレビン/スプリンタートレノで、排気経路にバルブを仕込んで常用域は静音、高回転ではバルブを開き、快音とともに排気効率を上げる「2ウェイ・エキゾースト・コントロール・システム」を採用しており、快適性とスポーツ性の両立というテーマに取り組んでいました。

また、四輪車よりも排気音対策が難しい二輪車では、より切実なテーマであったようで、各二輪車メーカーの可変排気システムや、主にハーレー・ダビッドソン社の空冷Vツインに例が多い、後付アダプター式の可変排気バルブは数多く市販されています。

四輪車ではあまり宣伝されていないがゆえに、前述したGTOのごとく「ネタ扱い」されていますが、BMWやフェラーリなど、ヨーロッパのスポーツブランドも今や当たり前のように採用しているシステムのため、単に国産車ではミニバンやSUVブームでスポーツカー不遇の時代が長く続いたため、目立たない存在になっただけかもしれません。

エキゾーストシステムそのものへ排気可変機構を組み込んだフジツボの「VVV(ヴィダブリュ

https://www.fujitsubo.co.jp/products/legalis/vw

社外品マフラーの名門・フジツボも排気可変機構を販売していますが、他メーカーがエキゾーストパイプ(排気管)の途中に挟み込む「可変排気バルブ」を販売しているのに対し、V3つでトリプルブイやブイブイブイかと思いきや、「VVV(ヴィダブリュ)」と読ませる独自の排気可変メカは、マフラーのエキゾーストシステムそのものに排気可変機構を組み込んでいます。

最新の排気音量規制で、固定式インナーサイレンサーでも装着が許されているのは、2010年3月までに生産された車に限られ、2010年4月以降に生産された車には禁止されました。

そのため、インナーサイレンサーに相当する「後付可変音量バルブ」も規制前の車にしか装着が許されず、それに対応して純正で排気可変機構を組み込んだり、低速低回転域ではモーターで走るマイルドハイブリッド化したりするなどといった対策が行われています。

フジツボがVVV(ヴィダブリュ)を発売したのも、「ならば、社外品マフラーそのものも可変排気機構を組み込む時代だろう」と考えたからだと思われ、そのおかげで比較的最近のスポーツモデルでも、規制値内の静音とスポーツ走行時の快音が両立可能となりました。

ボタン一つで普通のマフラーとスポーツマフラーへ切り替え!

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かつて東京オートサロン2019へ出展された際は、「スマホアプリでの切り替えも可能」とされていましたが、アプリ対応の場合、スマートフォンを持っていなければなりませんし、そもそもAndroid用とiPhone用が必要で、さらに古いスマホの場合、OSのバージョン問題もあるなど、意外に気を遣って(あるいはユーザーに気を遣わせて)しまいます。

ならば、専用リモコンを使った方が早くて便利というわけで、VVV(ヴィダブリュ)には、
「OPEN」と「CLOSE」2つのボタンがついたリモコンが同梱されました。

通常は、マフラー本体に内蔵されたバタフライバルブを閉じて低速トルクを増すとともに規制値内へ収まる「普通のマフラー」として機能し、その気になれば「OPEN」ボタンでバルブを開くことにより排気経路を変え、快音とともに抜けが良く高回転域まで伸びるスポーツマフラーへと変化します。

仕組みとしては、「後付バルブを最初からマフラー本体へ組み込んだだけ」ですが、JASMA認定で適法の社外品マフラーのみならず、純正マフラー開発にも携わり、高品質なマフラー本体の製造能力を持つフジツボならではの芸当であるため、どこのマフラーメーカーでも容易に追従できるというものではありません。

現状ラインナップは、2010年3月以前に生産された規制前車両用の「レガリス」系は、他社から多くリリースされている後付アダプター式でも間に合うためか、BNR32スカイラインGT-R用(22万2,200円。税込・以下同)のみです。

2010年4月以降生産の規制後車両用「オーソライズ」系では、トヨタZN6 86 / スバル ZC6 BRZ用(26万6,200円)、現行DB42 GRスープラ用(61万6,000円)、スバルVAB WRX STI用(アプライドA~・32万7,800円)、BMW M2コンペティション用(54万5,600円)、アウディ S3セダン用(39万6,000円)となっており、今後も需要の多いモデルから追加されていくと思われます。

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