買取相場 | 2022.08.29
趣味、通勤、買い物、旅行のなんでもあり!幅広い年齢層に人気のアトレーワゴンの買取相場は?
Posted by 菅野 直人
ダイハツ アトレーの歴史は古く、元々はハイゼットの乗用車版として1981年に登場しました。 その後、モデルチェンジを繰り返し、1998年10月の軽自動車規格変更に伴ってアトレーワゴンへ変わり、2005年のフルモデルチェンジで5代目となった後、2017年にマイナーチェンジをして現在に至ります。 アトレーワゴンは、年齢層を問わず、維持費は安く、とにかく荷室の広さが必要だ!というピンポイントなニーズに応えるための車です。 普段使いはもちろん、今では職人さんでも使う方が圧倒的に増えてきています。 筆者の私のイメージでは、軽ワゴンというと、値落ちしない・個体差が激しいというイメージですが、実際にはどんな値動きになっているのか?見ていきましょう。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
アトレーワゴンの中古車市場での人気について
筆者の私はアトレーワゴンが大好きです。アトレーワゴンが発売された1999年当時は、まだまだスタイル的に商用車感から抜け出せず、普段使いにするにはまだ抵抗があったのを覚えています。
しかし、2005年のフルモデルチェンジを機に、スズキのエブリイも含めスタイリッシュになり、そう…単純に格好いい車になったのです。
ハイトワゴンブームの影響もあり、販売台数はそれほどありませんが、やはり荷室の広さで右に出る者はおらず、その使い勝手の良さからも、過走行車であっても需要があり、滞留在庫とならない車種でもあります。
また、近年ブームであるオートキャンプでは『軽キャン』として、キャンピング仕様にカスタマイズするなど、ハイゼットと合わせて注目されています。
買取査定額が期待できるアトレーワゴンの人気グレード
アトレーワゴンは『カスタムターボRS”リミテッド”SAⅢ』と、『カスタムターボRS SAⅢ』の2グレードとシンプルになっています。
価格差は”リミテッド”が約12万円高となりますが、どう違うのか気になる所ですね。
まず、外観ではルーフエンドスポイラーの有無。これはかなり重要です。
それから、電動スライドドアの有無。
そして内装では、各所にシルバーやメッキでの加飾の有無です。これは通常モデルとは全く違う印象になり、スポーティを演出します。
この事から、価格差以上の価値があり、圧倒的に”リミテッド”の人気が高くなっています。
買取査定額が期待できるアトレーワゴンの人気カラー
人気となるのは、定番のホワイトパールとブラックマイカになりますが、アトレーワゴンのイメージカラーであるプラムブラウンマイカも人気となります。
人気色では、他色に比べて5~10万円高い査定金額も期待でき、決してマイナスになる事はありません。
上記以外のブルー、シルバーもよく合うカラーで、特に深みのあるブルーは高級感があって人気色です。そしてアトレーワゴンは数少ない、不人気色のない車種といえるでしょう。
普段使いから商用車としてまで、全てのシーンに合うカラーをもつ、優秀な車です。
1年落ちアトレーワゴン(2021年式)の目安査定額
1年落ち2021年式ダイハツ アトレーワゴンは、軽1BOX商用車ハイゼットカーゴに豪華装備を与えた軽1BOXワゴンで、4代目の途中から乗用登録(5ナンバー)となってアトレーワゴンを名乗り、2005年にモデルチェンジした5代目の末期型です。
2021年12月に6代目へとモデルチェンジしたため既に型落ちとなっており、6代目が軽自動車税の安い商用登録(4ナンバー)への回帰、ミッションが4速ATからCVTへ変わるなど装備面でも刷新された事から、5代目はやや古さが目立ちます。
しかし、軽自動車では人気の軽スーパーハイトワゴンすらかなわない圧倒的に広い車内スペースや、乗用登録ならではのゆったりした後席スペース、4速ATでも動力性能に余裕があって高速巡航も楽なターボエンジン搭載とあって、中古買取市場でのリセールバリューは急上昇している人気モデルです。
「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年8月現在での平均買取相場は以下。
カスタムターボRS SAIII | 新車180万円/買取実績なし |
カスタムターボRSリミテッド SAIII | 新車193万円/買取価格126万円程度 |
平均買取価格 | 約126万円 |
平均残価率 | 約65% |
4年落ちアトレーワゴンの目安査定額
4年落ち2018年式アトレーワゴンは、2005年5月から販売されている現行モデル(5代目)の最新版で、2017年11月のマイナーチェンジでフロントマスク変更、安全運転システムスマートアシストIII(SAIII)とエコアイドルが全車標準装備になったモデルです。オプション込みでのおおよその新車価格と、2022年8月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
カスタムターボRS SAIII(FR/4WD) | 新車176万円/買取実績なし |
カスタムターボRSリミテッド SAIII(FR/4WD) | 新車189万円/買取価格89万円程度 |
平均買取価格 | 89万円程度 |
平均残価率 | 約47% |
6年落ちアトレーワゴンの目安査定額
6年落ち2016年式では、前モデル最終期となります。
現行よりもまだまだ見かける事の多いモデルで、全く古さを感じさせません。
では、大きく『カスタム』と『リミテッド』の2つに分けて査定額を見てみましょう。
カスタム | 新車時平均価格150万円/平均買取額51万円 |
リミテッド | 新車時平均価格165万円/平均買取額60万円 |
6年落ちアトレーワゴンの目安査定額
6年落ち2016年式アトレーワゴンは、2005年5月から長らく販売している軽1BOXワゴン「アトレーワゴン」の現行(3代目)モデルで、2015年4月に電子制御スロットル採用や4速ATの電子制御化など、改良を受けて燃費性能が大きく向上しました。同11月の改良では、ボディカラーのバリエーションが増え、多彩な色を選べるようになりました。オプション込みでのおおよその新車価格と、2022年8月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
カスタムターボR(FR/4WD) | 新車162万円/買取価格43万円程度 |
カスタムターボRS(FR/4WD) | 新車175万円/買取価格57万円程度 |
カスタムターボRSリミテッド(FR/4WD) | 新車184万円/買取価格64万円程度 |
平均買取価格 | 55万円程度 |
平均残価率 | 約31% |
10年落ちアトレーワゴンの目安査定額
さて、10年落ち2012年式ではどうでしょう。
アトレーワゴンは2005年から現在までフルモデルチェンジをしていないため、しっかりメンテナンスをしていれば、年式以上に新しく見えるメリットもあります。
こちらもグレード構成は大きく変わりませんので、同じ要領で見ていきましょう。
カスタム | 新車時平均価格150万円/平均買取額25万円 |
リミテッド | 新車時平均価格163万円/平均買取額29万円 |
12年落ちアトレーワゴンの目安査定額
12年落ち2010年式アトレーワゴンは、2005年5月から販売中の現行モデルへ、2007年9月に最初のマイナーチェンジが行われてからの中期型です。フロントマスクを一新したほか、エンジンも660cc時代に入ってから長らく使っていたEF系ではなく、新型のターボエンジンKF-DETが搭載されています。オプション込みでおおよその新車価格と、2022年8月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
カスタムターボR(FR/4WD) | 新車158万円/買取実績なし |
カスタムターボRS(FR/4WD) | 新車158万円/買取実績なし |
カスタムターボRSリミテッド(FR/4WD) | 新車178万円/買取価格25万円程度 |
平均買取価格 | 23万円程度 |
平均残価率 | 約13% |
アトレーワゴンを高く売るためのポイント
商用バンの雰囲気が残る軽1BOX車とはいえ、実際の純然たる商用バンはハイゼットカーゴが存在する以上、アトレーワゴンはそのほとんどが豪華内装と広々とした車内スペースによる快適性を売りにした、ファミリー向け軽ミニバン用途が多いと思われる車です。
通常の車と少々異なるのは、フルキャブオーバー車ゆえに、フル乗車でも荷室にある程度余裕のあるつくりのため、アウトドアやちょっとした仕事などでラゲッジスペースを使う機会が多い場合は、内外装の傷や汚れを防ぐだけでなく、荷物の積み降ろしなどで内張りに余計な傷をつけないことや、下回りのサビなどを特に注意する必要があります。
アトレーワゴンの走行距離による値動きの変化
アトレーワゴンの2022年8月現在における走行距離ごとの買取相場を、2005年5月以降に販売されている現行モデルを例に紹介します。
15万km台 | 6.2万円程度 |
14万km台 | 5.2~10.5万円 |
13万km台 | 8.6~10.8万円 |
12万km台 | 8.1~10.8万円 |
11万km台 | 8.1~21.2万円 |
10万km台 | 10.8~20.9万円 |
9万km台 | 5.7~29.9万円 |
8万km台 | 10.5~39.6万円 |
7万km台 | 12.5~39.5万円 |
6万km台 | 15.9~55.6万円 |
5万km台 | 16.2~77.7万円 |
4万km台 | 19.7~64.1万円 |
3万km台 | 19.7~93.4万円 |
2万km台 | 49.0~95.3万円 |
1万km台 | 76.8~91.2万円 |
現行モデルから、長距離走行時の快適性や燃費性能向上を狙って、ATが3速から4速へ更新されている車種だけに、軽自動車の中でも走行距離が伸びやすい車で、年間走行距離が平均1万km以上の車が多く買い取られています。
基本的には、距離に応じてなだらかに査定額が落ちていく傾向にあり、5~6万km台と9~10万km台で一段と落ちるものの、他車種に比べれば「ある距離を超えると急に価値が下がる」ことは起きにくい車といえるかもしれません。
アトレーワゴンを売るのにベストなタイミングは?
かつては4~6年で更新されていたものの、最近ではあまり頻繁にモデルチェンジされない車となっており、現行モデルは2022年8月現在で発売から実に15年が経ちました。
それゆえ「型落ち」になりにくいのですが、2度のマイナーチェンジ、特に2017年に行われた2度目ではフロントマスクにモデルチェンジ級の変更が行われ、運転支援システム「スマートアシストIII(SAIII)」装備で安全性も大きく向上するなど変化が激しく、それ以前のモデルはやや価値が落ちます。
ただし、軽スーパーハイトワゴンより長い室内長で、フル乗車でも、ある程度荷物を積むことができる軽1BOXバン譲りの積載性と快適性を両立した部分で個性が際立つ車でもあり、超人気ジャンルとまでは言わないものの、リセールバリューがある程度は高い車のため、2007年9月に新型のKF-DETエンジン搭載車以降は、無理に早期売却を狙う必要はありません。
ただし、それ以前の旧型エンジン(EF-DET)搭載車は、あらゆる性能が落ちるため、査定は厳しめの傾向で、査定に出してみていくらかでも価値がつくようであれば、もっと年式の新しい中古車か、新車へ乗り換える原資として売却してしまうのがベストでしょう。
事故車・修復歴ありのアトレーワゴンの場合は?
アトレーワゴンの中でも事故車や修復歴ありの車はどうなのか、みていきましょう。
例えば、10年落ち10万キロ以内のアトレーワゴン カスタムターボR 4WDの事故車の買取相場は、6万円〜9万円程度に。
11年落ち10万キロ以内のアトレーワゴン カスタムターボRS 4WD事故車では、3万円〜5万円くらいまでの査定額が期待できるそうです。
また、修復歴ありのアトレーワゴンの場合は、35万円〜40万円の買取査定額が期待できそうです。
アトレーワゴンの事故車のおおよそ買取相場は、3万円〜9万円程度。
修復歴ありのアトレーワゴンの場合は30万円〜38万円くらいの買取査定が期待できます。
事故車・修復歴あり車両になってしまいますと、通常の約65%~70%の買取額となってしまいます。
アトレーワゴンはデータが少ないため、古い事例になってしまいますが、買取時期2015年、査定車両2010年式という、当時5年落ちモデルでは、エンジン破損、エアバッグ始動共に無しで、買取額30万円という事例があったようです。
アトレーワゴンの残価率・リセールバリューは?
とにかく荷室の広さが欲しい、そんな願いを叶えてくれるアトレーワゴンですが、替えが利かないからこそ、1度乗ったら壊れるまで!という方が多いです。
唯一の欠点である、燃費問題。今後ハイブリッドが出てくるのでしょうか?気になりますね。
では、アトレーワゴンにはどれだけの残存価値があるのか見ていきましょう。
まず、3年落ち『カスタムターボRS”リミテッド』では、新車時販売価格1,604,571円に、ディーラーオプション装備代として10%を加味した場合、購入時の価格はおよそ176万円です。その後3年経過時の平均買取額は600,000円となり、このグレードにおける平均残価率は32%~36%程度となります。
次に7年落ち『カスタムターボRS』では、新車時販売価格1,485,000円に、同じくディーラーオプション装備代10%を加味した場合、購入時の価格は165万円程度になります。7年落ちの平均買取額は380,000円となり、このグレードにおける平均残価率は20%~26%程度となります。
ハイトワゴン系と比べてしまうと、リセールバリューは劣りますが、これは当然の結果かもしれません。
燃費を犠牲にしてでも荷室が欲しいユーザーでなければ選ばれないモデルでありますし、選ぶならこれしかないとも言えます。
また、ハイゼットと合わせて仕事用として選ばれるモデルでもある事から、低年式・過走行車でも需要があるため、上記のように、 7年落ちでもしっかり査定されるのでしょう。
2017年にマイナーチェンジをした事から、しばらくはモデルチェンジはなさそうです。大きな値崩れはしにくいですが、気になるようでしたら、1度査定してもらうと良いでしょう。