引用:Tennen-Gas

旧車・絶版車購入ガイド | 2020.05.22

今でも愛好家が多い、レトロちっくな外見が魅力な日産「パオ」

Posted by 菅野 直人

現在でも「ちょっとクラシックカー風にしたコンパクトカー」はいくつか作られていますが、1980年代後半から1990年代前半にかけて販売され、日本における先駆けとなったのが日産パイクカーシリーズの第2弾「パオ」です。都会にいながら冒険に出かけるような気分が味わえる車として、同様のコンセプトを持つ服飾デザインをイメージしながら作られて大ヒットしました。現在も中古車市場で多数が販売されています。

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以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください

日産「パオ」とは

バブル時代がその絶好調の波を盛り上げていった1987年、日産が初代「マーチ」をベースに開発したクラシックカー仕立てのコンパクトカー「Be-1」は当時の日本車離れしたデザインと10,000台限定販売の限定商法で凄まじい大人気モデルとなり、早く手に入れたい、あるいは予約をし損ねたユーザー向けに、中古車に新車を上回るプレミア価格をつけて売られるほどでした。

そのデザインを可能にしていたのはボディ各部外板に使われていたフレックスパネルという射出成型の樹脂製外装部品でしたが、現在と異なりまだまだ実用車への採用に足る樹脂部品などとても使えなかった時代、限定生産とはいえそれを可能にした日産は、自由度の高いデザインで企業イメージを大いに高めます。

そこでBe-1に続く第2弾として、「旅行やサファリの冒険気分を味わえる服」というコンセプトを持っていた服飾ブランドにヒントを得て、「たとえ都市を走っていようと冒険に出かけるような気分にさせるデザインの車」を開発し、1989年1月に「パオ」と命名して発売しました。

前作のBe-1同様にプラットフォームやメカニズムは初代マーチでしたが、丸目2灯ヘッドライトにメッシュのフロントグリル、パイプ状の前後バンパー、半分が露出したオフローダーのようなドアヒンジ、強く寝かせてガラスハッチとドロップゲートで上下二分割開閉式のテールゲート、ドアの三角窓に上下二分割フリップアウト式リアクォーターウィンドウと、これもまた当時の日本車としては常識外れの連続でした。

フレックスパネルで自由な造形力を得たフェンダーやドアは古いフランス製小型車のように優美な曲線を描き、ベースとなったマーチの面影がどこにも見られないほどでした。

1990年代中盤から日産パイクカーシリーズを模倣した車が各社から登場しましたが、そのほとんどが内外装の一部にクラシカルなパーツを取り付ただけでベース車も丸わかりで、日産パイクカーシリーズのように徹底してコンセプトを突き詰めた車は、なかなか見られませんでした。

日産ではこのパオを、前作Be-1の人気があまりに過熱した経験から台数限定ではなく3か月間の期間限定販売として全ての受注を受け付け、最長1年半と言われる納期待ちで全てを納車していった結果5万台以上を販売したため、現在でも多数の中古車が市場に出回っており、日産パイクカーシリーズの中ではもっともポピュラーな車になりました。

また、最大の成功作だったパオのコンセプトは後に日産自身が再構成し「サニー」ベースのパイクカー的ステーションワゴン「ラシーン」を1994年から2000年まで販売、これまた現在まで中古車人気が続くヒット作となりました。

日産「パオ」の中古車相場

大手中古車検索サイトによると2020年4月現在の、パオの中古車相場は以下の通りです。

日産「パオ」(PK10):販売期間:1989年1月~1991年2月(予約受付期間1989年1月~4月)

【5速MT】(新車価格:ベースグレード122.1万円・キャンバストップ130.9万円)

(修復歴なし)49.8万円~108万円:3台
(修復歴あり)68万円:1台

【3速AT】(新車価格:ベースグレード126.9万円・キャンバストップ135.7万円)

(修復歴なし)29.8万円~118.9万円:51台・ASK:2台
(修復歴なし)39万円~119万円:14台・ASK:1台

古い車にはありがちな話ですが、定期的な交換を要する消耗部品が多く、クラッチディスクの摩耗やオイル漏れなどオーバーホールを要するのに純正部品が不足しがちなMT車の流通台数が少ないのは、比率は不明ですが新車当時の販売台数が少なかったから…とは言えないかもしれません。

いずれにせよさすがに販売終了から30年近くが経過し、現存する車は愛好家によって大事に乗られているケースも多い車だけに、流通台数は意外と多くはないようです。

日産「パオ」のオススメはキャンバストップの3AT車

中には「マーチターボ」や「マーチR/マーチスーパーターボ」のエンジンへ換装してしまう人もいますが、コンセプト上MTを駆使して走りを楽しむというより雰囲気を味わう車である事や、前項で書いたようにMT車は維持が面倒という事もあってオススメはAT車となります。

3速ATですから長距離の高速巡航向きではありませんが、これだけ古い希少車で頻繁に高速道路を長距離運転するユーザーはそうそういないでしょう。雰囲気を味わうという意味では、せっかくですからキャンバストップ車を選びたいものです。

日産「パオ」の中古車選びの注意点

当時としては上等な樹脂部品や高張力鋼板を多用しているため、ベースとなった初代マーチよりよほど耐久性は高いといってもそれはフェンダーなど外板や各部品がメインで、モノコックの耐腐食性が特別強いというわけではありません。

また、樹脂部品は長年紫外線を浴びて経年劣化が著しかったり、傷や汚れの目立つものもあるため、サビと合わせて現車が納得できるコンディションにあるか、しっかり確かめましょう。

雰囲気重視の車ですから内外装の欠品、好みではないカスタマイズなども減点対象で、ノーマル状態の写真などをプリントアウト、あるいはスマートフォンやタブレットで保存しておき、現車と見比べながらの購入をオススメします。

日産「パオ」の中古車維持費目安

何しろ古い実用車ベースですから、内外装が程度のよいものを選んだとしても、エンジンなど走りに関する部分はまた話が別で、いつでも走行可能なコンディションを維持して乗り続けるにはそれなりの費用や根気が求められる趣味車と理解する必要があります。気が向いた時、逆に気が向かず気分転換した時に乗るセカンドカー的に考えて、ファーストカーは別に持つ予算も必要でしょう。

それを別とすれば、全てが新規登録から13年以上で重加算税対象となるため自動車税は総排気量1.0リッター以下の区分で3万3900円です。実燃費は3AT車だと10km/L前後で、2020年4月現在のレギュラーガソリン平均価格が約126円程度、仮に月1,000km走るならガソリン代は月額1万2600円、年間15万円程度で、自動車税を合わせると約18万円程度がパオにおける最低年間維持費の目安となりそうです。

特にキャンバストップの場合は雨漏りするものと考え、セキュリティも含め保管場所の環境には気をつける必要がありそうです。その他ユーザーの環境次第で変わってくる購入後の駐車場代やタイヤ代、車検代や整備代、任意保険代などは各自計算してみてください。

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