買取相場 | 2022.07.20
新車価格100万円を切るハイコストパフォーマンスのマツダ キャロル。買取相場は?
Posted by UruCar
マツダのキャロルの歴史は古く、初代は1962年の『マツダ360』から始まり、2015年1月にフルモデルチェンジした、現在の7代目まで続くマツダブランドの軽自動車となります。 3代目の1998年モデルまでは、スズキのアルトからの部品やエンジンを供給受け自社生産をしていましたが、4代目以降はアルトのOEM車となり、ワゴンR/AZワゴンやハスラー/フレアなど、現在のマツダの軽自動車は、全てスズキの姉妹車となっています。 そんなキャロルが、中古車市場ではどんな値動きをするのか見ていきましょう。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
キャロルの中古市場での人気について
キャロルはその可愛らしいルックスから、女性ユーザーを主なターゲットとしています。
また、JC08モードで37km/Lというクラストップレベルの低燃費と、新車価格90万円を切るグレード設定により、社用車・営業車・通勤車などの需要も多い車種となっています。
スズキ アルトのOEM車という事で、販売比率は圧倒的にアルトに軍配が上がりますが、同等グレードの同条件でも、キャロルが10万円前後安く購入できるメリットもあります。
これは、スズキが現在のトールワゴンの火付け役であり、20年以上軽自動車業界を牽引してきたブランド力の差と言えるでしょう。
この点は、中古車市場の流通台数にも如実に表れ、2015年1月以降の現行モデルに限定しても、アルトが約4500台に対しキャロルは約120台の流通となっています。
流通台数こそ少ないものの、前述のようなコストパフォーマンスの高さから、中古市場においてもキャロルは一定の人気はあると言えるでしょう。
買取査定額が期待できるキャロルの人気グレード
キャロルはGF・GL・GS・GXの4グレードのラインナップとなっています。
人気となるのはGLの2WD車で、新車価格も約95万円と、100万円を切るほどに安いのが最大の特徴でもありますが、安全性能であるブレーキサポートや車線逸脱抑制機能などは、しっかり標準装備されているグレードとなっています。
4WDモデルもあるにはありますが、キャロルは街乗りをする為の車という位置付けから、4DWの需要はそこまで高くはないと言って良いでしょう。
軽自動車でも200万円近くする時代に『燃費が良くて100万円以内で乗れる車』が、キャロルの最大の売りですから、上級グレードはあまり選ばれない車種となります。
買取査定額が期待できるキャロルの人気カラー
通常、人気カラーというとホワイト・ブラックの2色となりますが、キャロルにはブラック色が無く、全7色のラインナップとなっています。
一番人気となるのはシルバーで、次いでホワイト・ブルーの順となり、人気色シルバーですと、多色に比べ数万円程度のプラス査定が見込まれます。
3年落ちキャロル(2019年式)の目安査定額
3年落ち2019年式キャロルは、スズキからOEM供給されたベーシックモデルの軽乗用車アルトのマツダ版で、2022年早々にモデルチェンジした8代目に対し、旧型(7代目)に当たります。
基本的にはアルトと全く同型、アルトバンのようなボンネットバン、アルトワークスのようなスポーツ仕様が設定されておらず、マツダ車ユーザーのゲタ車的セカンドカーとしての需要がほとんどのため販売台数は元より少なく、一般の中古車市場でも流通量は控え目。
1年前の2年落ち車(2019年式)と比べても、中古車価格の高騰に影響を受けて多少は買取相場が上がる傾向にありますが、それでも高価買取対象とまではいかないため、魅力的な車種への乗り換えと納期が決まるまで、適当に乗り潰すのがふさわしい車と言えます。
「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年7月現在での平均買取相場は以下。
GF | 新車94万円/買取価格36万円程度 |
GL | 新車112万円/買取価格35万円程度 |
GS | 新車129万円/買取価格36万円程度 |
GX | 新車135万円/買取価格47万円程度 |
平均買取価格:約38万円
平均残価率:約33%
4年落ちキャロルの目安査定額
4年落ちのキャロルですと新車時が低価格設定な事もあり、その平均査定額は25万円前後となります。
もともとが安い車とはいえ、少しさびしい結果と言えるでしょう。
例えば、スズキ アルトの場合ですと、同条件でも5~10万円アップとなる事から、ここでもやはりブランド力が大きく影響する形となっています。
5年落ちキャロルの目安査定額
5年落ちのキャロルとなりますと、現行発売の初年度となります。
その平均査定額は20万円前後となり、2年落ちと比べてもほぼ変わらず、横ばいといった所でしょうか。中には40万円を超える査定額もありました。
これは現行モデルである事と、やはりトップレベルの低燃費である事で、まだまだ需要がある為でしょう。
8年落ちキャロルの目安査定額
8年落ちですと、前モデル中期にあたります。スタイリングとしては古さをそこまで感じさせるモデルではありませんが、現行に比べ燃費がカタログ値で10km/L以上も劣ってしまいます。
また、このモデルには種々の先進安全性能も装備されていない事から、平均査定額は10万円前後と落ち込みます。
あと少しだけ手を伸ばせば、現行モデルが買えてしまうであろう、何とも言えない年式になりますから、査定額に影響しても仕方ないのかも知れません。
そのため、買い替えをするのであれば、5年落ちが分岐点になると言える結果となりました。
事故車・修復歴ありの場合のキャロルの場合は?
知り合いの車屋曰く、キャロルは女性の初心者ドライバーが初めて買う車、または高齢者のドライバーの方が乗り替えることが多い車種との事ですので、事故車・修復歴ありの車は、一定台数存在しています。
事故車・修復歴ありの場合は、おおむね通常の60%~70%の査定額となりますので、キャロルの事故車・4年落ちの場合ですと10万~15万円前後の査定額となるでしょう。
キャロルの残価率・リセールバリューは?
前述の通り、キャロルは4年落ちでも査定額が落ち込む傾向にあります。
これは、そもそも新車価格が安い為に、わざわざ中古を買わなくても、少し頑張れば新車が買える!という所も影響しているでしょう。
その他にも、現在の軽自動車市場において主流となっているハイトワゴンが人気となっている事も大きいでしょう。
キャロルはセカンドカーとしての通勤車や、営業車としての使用が多く、ファミリーカーとしての位置付けとしては若干距離がある車種となります。
また、ハイトワゴンのような居住性の高さもなく、大人4人での乗車は窮屈というのが正直な所。
大衆車でありながら、ユーザーが限定される、そんな欠点を持っている事から、査定額が落ち込む事になっていると言えます。
では実際に残価率を見ていきましょう。
まず現行モデルの2年落ち『GL』グレードでは、新車時価格953,640円にディーラーのオプション装備代として10%を加味した場合、このグレードにおける平均査定額は236,000円となり、残価率は17.5~27.5%という結果になります。
また、7年落ちとなる前モデルの上位グレード『GS』では、新車時価格929,250円に同じくディーラーオプション装備代として10%を加味した場合、このグレードにおける平均査定額は118,000円になり、残価率は3.8~13.8%と厳しい数値となりました。
そんな中でも、新車販売時では売れ筋とはならなかった4WDが、中古車市場では希少価値となり、他グレードのFF車に比べ、若干の高値が期待できるようです。
その他、購入時からの整備手帳の有無、禁煙車であるかどうか、車内の汚れ、エンジンルームの汚れなど、大切にされてきた車かどうかが分かるポイントはたくさんあり、プラスαの査定額に繋がる事になります。
さて、ここまで見て頂いた通り、キャロルは『安くて燃費が良い』がコンセプトであるため、内装も含めとてもシンプルな設計になっています。
ですから、幅広い年齢層に支持されるとは言えず、中古車市場では安値になる傾向があります。
現行モデルも発売から4年が経ちましたので、もし悩むようでしたら、1度査定をしてもらう事をおすすめします。