買取相場 | 2023.07.25
新型発売で人気再燃中のエスクードは、査定に出すとどれくらいの価格になるのか?
Posted by UruCar
軽自動車メーカーのスズキの中では、数少ない普通乗用車であるエスクード。スタイリッシュでオンロードでも使い勝手が良く、オフロードの走破性と両立するSUVとしてスズキを支えています。 1988年に初代エスクードが誕生し30年以上が経過しましたが、4代目となった今もジムニーとともにSUVファンから根強い人気のあるモデルです。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
- エスクードの中古市場での人気ついて
- 買取査定額が期待できるエスクードの人気グレード
- 買取査定額が期待できるエスクードの人気カラー
- 1年落ちエスクード(2022年式)の目安査定額
- 3年落ちエスクード(2020年式)の目安査定額
- 6年落ちエスクード(2017年式)の目安査定額
- 10年落ちエスクード(2013年式)の目安査定額
- 12年落ちエスクード(2011年式)の目安査定額
- エスクードを高く売るためのポイント
- エスクードの走行距離による値動きの変化
- 事故車・修復歴ありのエスクードの場合は?
- エスクードの残価率 リセールバリューは?
- 長い歴史を持ち時代とともに進化してきたエスクード。
- エスクードを売るのにベストなタイミングは?
エスクードの中古市場での人気ついて
エスクードは、国内生産でなくハンガリーで製造されており、ビターラという名称でヨーロッパでも販売されています。そんな欧州仕込みの質実剛健な作りに加えて、スズキ独自の電子制御4WD「ALLGRIP」により実現した安定性の高い走行性能で、特にSUVユーザー、日本国内では東北地方で高い人気があります。
買取査定額が期待できるエスクードの人気グレード
現行エスクードは、以前の2.4リッターエンジンからさらにダウンサイジングした、1.4リッターターボエンジンと1.6リッターエンジンの2つのモデルがあり、税制の問題と燃費の観点から、日本国内で1.4リッターターボの人気が高いようです。
排気量の小さなダウンサイジングエンジンながらターボ特有の低回転からの太いトルクと低燃費を実現しています。
買取査定額が期待できるエスクードの人気カラー
ブラック ホワイトパール |
3万円前後のプラス査定の可能性 |
エスクード はブラック、ホワイトパールの人気が高いです。
この2色だと、他の色に比べ3万円前後のプラス査定はありえますが、全塗装やラッピングをしていない限り、色によって買取査定額が大きく変動することもありません。
それよりもグレードや車両状態によって買取査定額は大きく変わってくるでしょう。
1年落ちエスクード(2022年式)の目安査定額
1年落ち2022年式エスクードは、スズキで1988年に初代発売以来の歴史を持つ小型SUVの4代目モデル。
2021年に一旦ハンガリーからの輸入を止めていたものの、2022年4月に1.5Lエンジン+モーター+6速AGSのストロングハイブリッド仕様へマイナーチェンジしたうえで輸入販売を再開しました。
4代目でそれ以前の本格的なラダーフレーム式クロカン4WDから、一般的なFF乗用車ベースのフルモノコックボディ式クロスオーバーSUVとなっており、ソリオハイブリッドと同様のストロングハイブリッドシステムに加え、新たに採用した回生協調ブレーキで効率アップ。
従来からの四輪電子制御システム「ALL GRIP」との連携で、経済性と悪路走破性など実用性を兼ね備えたSUVへと進化しています。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年7月現在での平均買取相場は、以下のようになっています。
ベースグレード:新車327万円/買取価格174万円程度
平均買取価格:約174万円
平均残価率:約53%
3年落ちエスクード(2020年式)の目安査定額
2015年から販売していた現行(4代目)は、それまでの本格クロカンSUVから乗用車ベースのクロスオーバーSUVへとジャンルが変わるとともに、ハンガリーのマジャールスズキで生産した輸入車になったこともあって人気が低迷、2021年9月に販売終了してこのまま消滅するかと思われましたが、2022年4月にフルハイブリッド車として復活しています。
買取相場で実績があるのは2年落ち2020年式までで、2018年以降は1.4リッター直噴ターボを搭載する4WD車のみのモノグレード(単一グレード)展開でしたが、2020年11月に特別仕様車「S-リミテッド」が追加されました。
3年前の2020年5月当時には3年落ち車(2017年式)で平均買取価格104万円、平均残価率39%とかなり低めの相場だったものの、その後の新型コロナウイルス禍による自家用車需要急増、中古車価格高騰、さらにオフローダー風SUV人気もあって、3年落ち2020年式車の買取相場はかなり上がり、エスクード人気に復権のキザシがあります。
「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年7月現在での平均買取相場は、以下のようになっています。
1.4ターボ | 新車298万円/買取価格175万円程度 |
S-リミテッド | 新車305万円/買取実績なし |
平均買取価格 | 約175万円 |
平均残価率 | 約59% |
6年落ちエスクード(2017年式)の目安査定額
6年落ち2017年式エスクードは、1988年に初代を発売以来、スズキが発売し続けている小型SUVの4代目モデルで、この代からハンガリーで生産されるフルモノコックボディ+FFまたはフルタイム4WDのクロスオーバーSUVになりました。
モデルチェンジ当初は1.6リッター自然吸気エンジンの2WD(FF)または4WDをラインナップしていましたが、2017年式の途中、9月のマイナーチェンジで2WD車を廃止して4WDへ一本化するとともに、新型の1.4リッター直噴ターボを積む「1.4ターボ」を追加、従来の「ベースグレード」は「1.6」へと改名しています(2018年10月で廃止)。
新たに加わった1.4ターボは排気量こそダウンサイジングされたものの、直噴ターボで最高出力・最大トルクとも向上した上級グレードとなっており、内外装の質感向上や、SRSカーテンエアバッグ、同フロントシートサイドエアバッグなど、装備面でも差別化が図られました。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年7月現在での平均買取相場は、以下のようになっています。
ベースグレード/1.6:新車246万円/買取実績なし
1.4ターボ:新車295万円/買取価格149万円程度
平均買取価格:約149万円
平均残価率:約50%
10年落ちエスクード(2013年式)の目安査定額
10年落ち2013年式エスクードは、2015年まで国内向け生産が行われ、4代目登場後も「エスクード2.4」の名で2017年まで在庫販売されていた3代目(先代)モデルで、2.4リッターエンジンに5速MTか4速ATを組み合わせていた4WD車基本グレード「XG」と、4速ATのみの特別仕様車「クロスアドベンチャー」(2012年7月発売)が販売されていました。オプション込みでおおよその新車価格と2023年7月現在での平均買取相場は、以下のようになっています。
XG(5MT/4AT) | 新車236万円/買取価格43万円程度 |
クロスアドベンチャー(4AT) | 新車259万円/買取価格57万円程度 |
平均買取価格 | 50万円程度 |
平均残価率 | 約20% |
12年落ちエスクード(2011年式)の目安査定額
12年落ち2011年式エスクードは、2005年5月にモデルチェンジしてから現行の4代目(2015年10月発売)登場後も2017年4月まで継続販売されていた先代(3代目)モデルです。
2代目から踏襲した、モノコックへラダーフレームを溶接固定したビルトインラダーフレーム構造に副変速機を持ちセンターデフロック機構もある本格的な4WDシステムを採用、国内で生産されていた最後のエスクードでした(4代目はハンガリー製)。オプション込みでおおよその新車価格と2023年7月現在での平均買取相場は、以下のようになっており、2011年当時は標準グレード「XG」のみのモノグレード(単一グレード)で、特別仕様車もありません。
XG(5MT/4AT) | 新車236万円/買取価格26万円程度 |
平均買取価格 | 26万円程度 |
平均残価率 | 約11% |
エスクードを高く売るためのポイント
ジムニーほどではないとはいえビルトインラダーフレーム式と本格4WDシステムを持つ、ライトデューティークロカンだった3代目以前と、フルモコック構造で電子制御により多少悪路走破性は高いものの、基本的にはクロスオーバーSUVである4代目では注意点が若干異なります。
3代目は比較的オフロード走行メインな車と言えたため多少の傷や粗く使われた内装も許容範囲で、オフローダー的カスタマイズも場合によっては査定アップにつながる時もありますが、4代目は基本的に普通の乗用車であることや、まだ年式が新しいため内外装の汚れや傷をつけない、洗車や清掃はキッチリ行って新車に近い状態を保つことが大事です。
とはいえ、エスクード自体の知名度は今やそれほど高い方とはいえず、4代目からフルモノコックのクロスオーバーSUV化されたことを知らないユーザーも多いため、同じクロスオーバーSUVでも流行モデルほど神経質にならなくてもよいかもしれません。
エスクードの走行距離による値動きの変化
エスクードの2023年7月現在における走行距離ごとの買取相場を、2015年10月にモデルチェンジされた現行モデルと、2005年5月から2017年4月まで販売されていた先代(3代目)で別々に紹介します。
【現行(4代目)エスクード】
11万km台 | 69.9~69.9万円 |
10万km台 | – |
9万km台 | – |
8万km台 | 74.7~83.6万円 |
7万km台 | 86.4~92.2万円 |
6万km台 | 88.4~88.41万円 |
5万km台 | 82.6~101.0万円 |
4万km台 | 92.2~109.3万円 |
3万km台 | 88.6~136.5万円 |
2万km台 | 99.1~145.1万円 |
1万km台 | 107.9~153.6万円
|
【先代(3代目)エスクード(2015年10月以降は「エスクード2.4」)】
15万km台 | 9.4~9.4万円 |
14万km台 | 9.5~13.7万円 |
13万km台 | 6.2~38.7万円 |
12万km台 | 12.4~16.8万円 |
11万km台 | 6.2~21.4万円 |
10万km台 | 8.6~29.9万円 |
9万km台 | 8.6~39.6万円 |
8万km台 | 9.5~36.7万円 |
7万km台 | 7.0~18.5万円 |
6万km台 | 13.7~56.5万円 |
5万km台 | 12.1~45.3万円 |
4万km台 | 44.4~91.1万円 |
3万km台 | 18.7~92.4万円 |
2km台 | 92.1~92.1万円 |
現行(4代目)は登場から5年足らずと比較的新しいモデルとあって走行距離が伸びた車は少ないのですが、総走行距離3万km台、5万km台を境に査定の上限が落ちていることから、年間走行距離1万km台か、2万km台を超えるかどうかで査定に影響を与えているものと思われます。
先代(3代目)は2017年まで販売されていて最終販売車が新しくて3年落ちであることから、年間1万km走行で3年落ちだと総走行距離3万km台、同2万kmなら6万km台になるため、そこで査定が一段落ちているように見えました。
総合すると、3代目であれ4代目であればエスクードの場合は年間1万km、年間2万kmのどちらかを超えるかどうかが、買取査定で高額買取になるか、一段落ちた査定になるかの分かれ目になるといえそうです。
事故車・修復歴ありのエスクードの場合は?
3年落ち | 100万円 |
7年落ち | 65万円 |
10年落ち | 40万円 |
1988年からSUVを牽引してきたエスクード。オフロードでの使用も頻繁考えられるSUV車はその分事故車や修復歴が残るものも少なくありません。
具体的な査定相場は、修復歴ありの3年落ちでおよそ100万円、7年落ちでおよそ65万円、10年落ちでおよそ40万円を推移しています。
エスクードの残価率 リセールバリューは?
グレード | 走行距離 | 買取金額 | 残価率 |
1.4リッターターボ | 2年4,000km | 最高買取額 ¥1,960,000 | 73.7% |
1.4リッターターボ | 4年2.2万km | 最高買取額 ¥1,411,000 | 54.9% |
1.4リッターターボ | 10年9.2万km | 最高買取額 ¥555,000 | 21.6% |
エスクードはSUVブームの先駆けとして長く愛されてきた車ですが、中古市場ではどのような値動きをしているのでしょうか?
また、リセールバリューはどうなのでしょうか?実際に残価率を出してみました。
人気の高い1.4リッターターボを新車価格で購入した場合 ¥2,658,960 です。約2年4,000km乗って売却した場合の最高買取額が ¥1,960,000 でした。つまり2年間で ¥698,960 償却しており、その場合の残価率は73.7%ということになります。
また、4年2.2万km乗って売却した場合の最高買取額が ¥1,411,000 でした。この場合の残価率は54.9%です。加えて、10年9.2万km乗って売却した場合の最高買取額が ¥555,000 で、この場合の残価率は21.6%です。
大まかですが4年から10年の間におよそ90万円程の減価償却があり残価率は悪くない部類といえるでしょう。ですが、4年を境に残価率が急降下することが伺えます。車検などの費用を考えると3年以内で乗り換えをし続けるのが最良の経済性を生むモデルのようです。
長い歴史を持ち時代とともに進化してきたエスクード。
現行モデルではSUV部門でダウンサイジング、低燃費をいち早く実現しています。
乗り味だけでなく、維持の面でもコストパフォーマンス性の高く、それでいて機能や車体のセッティングなどは欧州仕込みで抜かりなく、所有していて満足度の高い一台に仕上がっています。
また、1つのモデルライフが長い車種なのも特徴といえるでしょう。その中でも3年〜4年の周期でマイナーチェンジを行なっていますので売却、乗り換えを検討の方はマイナーチェンジが入る前、つまり4年以内での査定をオススメします。
エスクードを売るのにベストなタイミングは?
年式ごとの平均残価率が5年落ちで約39%と、やはりSUVの中でも知名度が低いためか人気ジャンルの中では買取査定が渋めで、先代モデルとなる9年落ち(約20%)、11年落ち(11%)では、人気ジャンルゆえの高額査定というのは望めず、長期間所有した場合の高額査定は最初からあまり考えない方がよいでしょう。
走行距離で1万km、あるいは2万kmを超えるとさらに査定は厳しくなるので、最初から年間走行距離が長めの場合は初回車検(3年)の時点で売却を積極的に検討し、それより少ない走行距離でも2回目車検(さらに2年)の頃には売り抜けてしまうのが、高額査定狙いならベストであると思われます。