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コラム | カスタム・アフターパーツ | 2020.11.28

「カスタムカー」と「チューニングカー」…両者の違いは何か?

Posted by 菅野 直人

改造車の呼び方には、いろいろとありますが、「チューニングカー」や「ドレスアップカー」はイメージしやすいものの、「カスタムカー」とは具体的に何か?と言われると困る人もいるかもしれません。実際にはどのような車でも、何かしらチューニングもドレスアップもしているため、その総称がカスタムカーとも言えるのですが。

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性能を極める「チューニングカー」だが、ドレスアップ要素もアリ

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チューニングカーの「チューニング」が、楽器などの「調律」と同じ意味を持つことを考えれば、チューニングカーとは、持てる性能をフルに発揮すべく、可能な限り手が施された車、と考えるのが正解でしょう。

ただ楽器と異なるのは、スワップチューンをはじめ、その車の要となるエンジンやコンピューターも含めボディ以外は全く別物、場合によってはボディにさえ手を入れ、全くの別物にしてしまうケースもあるということでしょうか。

さすがにSUPER GTに出場するような車の場合、マザーシャシーに市販車風カウルを被せてパワーユニットもサスペンションも全くのオリジナル、「市販車に似せたレーシングカー」であって、チューニングカーでも何でもない車が走っていたりもしますし、WRCに出場するWRカーも、市販車ベースとはいえ中身はほとんど異なります。

チューニングカーはあくまで「市販車をどこまで高みに上らせるか」が勝負どころで、極端な話をすれば、外観はボロボロ、乗り心地は最悪でも、性能さえピカイチであれば許されるのが特徴です。

とはいえ、実際にそのような車をつくっても、ウケ狙いであればともかく、普段から乗りたがる人はそうそういませんし、近年は環境性能や騒音にも配慮した空力性能が求められるため、必然的に「サーキット走行から近所のコンビニへの買い物まで、何ならフォーマルな服装でホテルに乗りつけてもよい車」が求められます。

つまり「性能だけじゃなく、カッコも大事だよね!」というわけで、チューニングカーにはドレスアップや快適性、使い勝手向上なども欠かせない要素になってきました。

近年のSUVブームもそうした要素と無縁ではなく、特にクーペSUVやクーペルックSUVなど、「走破性と走行性能、快適性や使い勝手を全て凝縮した、新時代のスポーツカー」的な扱いを受けたものが増えており、実際にスーパーカーメーカーや超高級車メーカーが次々繰り出すスーパーSUVは、そのような車を意図しているように思えます。

日産でもGT-Rのメカニズムを詰め込んだ「ジュークR」なるスーパーSUVを海外で限定販売したこともあり、今後はSUVに性能向上とドレスアップ要素を目一杯詰め込んだチューニングSUVが流行るかもしれません。

 

一応はドレスアップメインと思われがちな「カスタムカー」

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一方のカスタムカーですが、特に近年トヨタのモデリスタや、日産のニスモやオーテックといったメーカー純正ブランドに、「チューニングまではしないけれど、ドレスアップで目一杯着飾った純正カスタムカー」が目立つようになりました。

いわば「そんなにカスタムカーが流行ってるのであれば、自分で最初から出せば品質も保証するし、お客も安心」というわけですが、結果としてアフターパーツメーカーやカスタムカー制作ショップもメーカーに負けじと腕を磨き、カスタムカー市場の品質やバリエーションは過去最大級の盛り上がりを見せる時代に入っている、と言えるかもしれません。

この盛り上がりの中心となるカスタムカーは、ベース車にユーザーの好みに応じた個性を加えたり、クラシック調、あるいはアメリカンルック、過去の名車の再現など様々なものがありますが、あくまで内外装のカスタマイズ、つまりお客の注文に応じた仕様変更が中心です。

しかし、カスタマイズの過程で生じた重量増加に応じた補強を施したり、あるいは内外装のイメージに合うようサスペンションの強化、場合によっては、エンジンやコンピューターにまで手が加わる場合もあって、そこまでいくとチューニングの世界になります。

エアロパーツをつけて車高を上げ下げする程度で満足していた時代と異なり、「カスタムカー」とはもはや「何でもありカー」と思わせる時代になりました。

 

もはや境目のない「カスタムカー」と「チューニングカー」

以上のように、今となっては、もはや「カスタムカー」と「チューニングカー」の違いは、ないと言っても過言ではありません。

ただし、チューニングカーには「外見ノーマルだけど中身はスゴイ」という、あえてカスタムカーに見せない手法もあり、逆にカスタムカーには、チューニングを一切加えないドレスアップのみの車もあります。

では、そのような車はカスタムカーと呼ばないのかと言えばそうでもないため、現実的な解釈としては「何か手が加われば全てカスタムカーと総称し、その中で性能を第一に考えればチューニングカー、内外装を第一に考えればドレスアップカー」と定義できそうです。

例えば、何か車を集めるイベントを開くとして、チューニングカーやドレスアップカーいずれかに偏ってほしくない、という時には「カスタムカーのイベント」と銘打つのがオススメですね。

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