カスタム・アフターパーツ | 2021.05.11
ドラテクもポテンシャルもひとつ上を目指そう!サーキット走行を極める定番パーツ
Posted by KAKO MIRAI
運転をもっと楽しみたいならサーキット走行です。国際コースだけでなくさまざまなコースがあるから、初心者でも走行することはできます。自分のドライビングテクニックを磨くため、車のポテンシャルを知るため、サーキットを走るなら定番のパーツは装着しておきたいもの。一体どのようなパーツが必要なのでしょうか。詳しくご紹介していきます。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
サーキットってどんなところ?
国内にはたくさんのサーキット場があります。
・国際サーキット…FIA(国際自動車連盟)とJAF(日本自動車連盟)の公認
・JAF(日本自動車連盟)公認サーキット
・スピード行事競技コース…ジムカーナ・ダートトライアル・レーシングカート
・MFJ(日本モーターサイクルスポーツ協会)公認サーキット
・SLカートスポーツ機構加盟レーシングカートコース
などさまざまです。その規模も大きく異なっており、『F1グランプリ』『鈴鹿8時間耐久レース』の開催で有名な『鈴鹿サーキット』や、『富士スピードウェイ』のような1.5㎞に及ぶストレートを持つ国際サーキットはあまりにも有名です。
そのほかに1週1㎞に満たない「ミニサーキット」は全国各地にあるため、調べてみると案外近くに見つけられるかもしれません。初心者に、いきなり国際コースは難しくても、ショートコースなら走行することは可能です。
国内の正式なレースに参加するためには、『JAF』 が発給するモータースポーツライセンス「国内Aライセンス」「国内Bライセンス」などが必要となります。また国際サーキットを走行するにもサーキットの会員ライセンスを取得しなければなりません。
サーキットの規模や種類によりますが、サーキット場の会員になる必要がある場合も多くなっています。そのためには簡単な講習会や入会金、年会費などが必要です。またレギュレーションを満たすために車両の改造が必要な場合もあります。
例えばシートベルトは4点式以上の装着が必要となっている場合には、バケットシートに取り換えていることを前提としているでしょう。サーキット初心者で、これから始めたいと考えている人には、少し躊躇してしまうかもしれません。
走行会やスポーツ走行などの開催
気軽に参加できそうな走行会やスポーツ走行には、どのような違いがあるのでしょうか。
・走行会
自動車メーカー、カーショップなどが主催し、参加者を募って行います。そのため参加費用は掛かる場合が多いですが、ライセンスなどは不要で、一般車両のまま参加することが可能です。
模擬レースやタイムアタック、プロドライバーのデモ走行などさまざまなイベントが用意されていて、楽しい一日を過ごせそうです。
・スポーツ走行
サーキットのライセンスを取得することが必要になります。ホームページには月間のタイムスケジュールが記載されているので、都合に合わせて走行することが可能です。自分の行きたいサーキット場がどのようなレギュレーションであるかなどを事前に調べておく必要があるでしょう。
走行会は気軽に楽しめるサーキット慣れしていない人が多いイベントです。分からないことが多く、サーキットの雰囲気を知りたい場合には利用してみると得られるものがあるかもしれません。
またスポーツ走行はライセンスを取得して多くの経験を積み、もっとレベルアップを図りたい人に向いているといえるでしょう。
注意したい車のメンテナンス
走行会などに参加する場合に、ノーマル車両であっても気を付けるべき点はあります。それは、車の整備です。サーキット走行は、車にとって必要以上の負荷がかかる場所。車両の破損や事故につながり、周囲やサーキット場に迷惑をかけないよう準備をしっかりとしてください。
とにかく止まることが重要。すなわちブレーキの確認です。事前に自分で注意できることは以下になります。
・ブレーキパッド、ブレーキフルードの確認
・タイヤの溝の残量やひび割れの有無
・ホイールナットの増し締め
・エンジンオイルの残量と汚れ
・ウインカー、ブレーキランプなど灯火類のチェック
持参したい工具類は以下を参考にしてください。
・油圧ジャッキ
タイヤ交換のほか、車体下で行う作業には必ず必要な工具。ジャッキアップする際には「リジッドラック(うま)」で車体を支え、安全を確保してください
・十字レンチ
タイヤ交換の必需品です
・トルクレンチ
増し締めのときに規定トルクで締めないと、人の感覚ではボルトを追ってしまうことがあるため
・空気圧ゲージ
通常と比較すると空気圧が上がりやすいため確認する
・メガネレンチ
狭い部分や部品との干渉しやすい場所にはメガネレンチが便利。オイル交換用ドレインボルト、マフラー交換などにも使えます
・ラチェットレンチ
ナットやボルトを連続して回すことができるため狭い場所の部品交換が楽に行える優れもの
装着しておきたい定番パーツ
サーキット走行をする場合、整備やチューニングは、路面に近い箇所から行うことが基本です。そのため足回りの強化から始めるほうが良いのではないでしょうか。足回りとは「サスペンション」「ブレーキ」「ホイール」「タイヤ」などのパーツのことを指しています。
足回りのパーツにもさまざまなパーツがあるため、どこから手を付けるかは難しい問題です。コーナリング性能を上げることから始めることもひとつといえます。その場合には、手軽なスタビライザーやストラットタワーバーなどの装着が定番になるでしょう。
1. スタビライザー&ストラットタワーバー
スタビライザーは左右のサスペンションを繋ぐ役割のパーツです。車がコーナーを曲がる際に片側傾いてしまう、ローリングといわれる横揺れを抑え安定した走行を手助けしています。
メリットとしてはロールの減少のほか、コーナー進入時に車が外側に膨らんでしまう「アンダーステア」や反対に車が内側に入り込んでしまう「オーバーステア」の修正をすることができます。
スタビライザーを社外品に交換しても、車検を通すことは可能です。注意すべき点は、本体に取り付けられた部品の破損や損傷がある場合には、車検には通りません。しかしこれはどの部分のパーツでも同じといえるでしょう。
ストラットタワーバーは、ボディ剛性を高めるものです。エンジンルームやトランクなどの大きな空間のある場所は剛性がほかの場所よりも落ちるため補強する必要があります。今まで使いきれていなかったサスペンションの性能をより使えるようになるということです。
スタビライザー同様に、構造変更届も不要で車検を通すことはできます。もちろん本体に破損や損傷がある場合には、通りません。
2. サスペンション
その後、サスペンションでコーナリング速度、車の姿勢や走行安定性を高めていきます。
サスペンションは路面からの振動や衝撃を緩和する働きと、走行を安定させるために重要なパーツです。
サスペンションはひとつの部品から形成されているものではなく、「スプリング」「ショックアブソーバー」「サスペンションアーム」から成り立っています。
「スプリング」は車の重量を支え衝撃を吸収するものです。「ショックアブソーバー」はスプリングの上下運動を吸収するだけでなく、乗り心地に直結する重要な役割があります。「サスペンションアーム」は衝撃を和らげてくれるものです。
「車高調」はサスペンションの一種で「車高調正式サスペンション」のことをいいます。全長が伸縮する「全長調整式」、ねじを上下させて車高を調整する「ネジ式」のほか、車高の調整が簡単に行える「減衰力調整式」なども多くなってきているようです。
サーキット走行を目的にする場合には、サスペンションを交換することで操作性を向上させ、安定した走りを可能にします。しかし、車高を下げることで重心が下がりサスペンションが硬くなり乗り心地は悪くなるでしょう。操作性、走行性、乗り心地のバランスをとることが重要です。
規制された範囲を超える車高調や、規制部品ではないショックアブソーバーなどへの交換は、車検に対応していない場合もあるため注意が必要になるでしょう。
3. バケットシート&シートベルト
足回りと同様に考えたいものの中には、バケットシートとシートベルトがあります。コーナリング性能が上がってくると、ドライバーが車内で身体を支えることが重要な役割を果たすことになるでしょう。
バケットシートはバケツ型のシートという意味を持ち、安全性やホールド性が非常に高くなります。座るだけでドライビングポジションを作ることができるため、サーキット走行をする人にはマストアイテムといえそうです。
バケットシートの種類は2つあります。
・フルバケットシート
純正のシートのようにシートを倒すことができず、固定された形となっています。ホールド力が高い反面、実用性に欠けます。車検に対応するためには、「保安基準適合」のステッカーがあれば大丈夫ですが、例外もあるので注意が必要です。
「2ドアクーペ」、「3ドアハッチバック」または助手席もバケットシートにする場合には、後部座席を取り外し2人乗りの仕様に「構造変更届」を提出する必要があります。またシート裏面がむき出しや樹脂、カーボン素材の場合には車検に通らない可能性もあるのです。
「シートバックプロテクター」などでクッション性を高めておかなければ、後部席に人を乗車させた際に、急ブレーキなどでぶつかった際に危険を伴うため、注意が必要となります。
・セミバケットシート
フルバケットシートに比べると横のへりも少なく、背もたれが稼働するタイプです。ホールド性はフルバケットシートと比較すると劣りますが、純正シートとは全く異なります。こちらのタイプも「保安基準適合」のステッカーがあれば車検を通すことができるものです。
バケットシートを取り付ける際には、専用の「シートレール」が必要となります。シートとは別に「保安基準適合」の証明がなければ、車検を通すことができないので注意してください。
シートベルト
レース用のシートベルトには「4点式シートベルト」「6点式シートベルト」があります。クラッシュの際に身体を守る目的がありますが、そのほかにはブレーキングやコーナリングで身体が左右前後に振られることを防ぐ役目も果たしているのです。
バケットシートを購入したら、ホールド性をより高めてサーキット走行を楽しみたいと考えるのではないでしょうか。その場合にはシートベルトにもこだわってみましょう。
まとめ
サーキット走行を始めようと考えているなら、まずはノーマルで参加することも必要かもしれません。そこで自分の車に足りていないものを見分ける知識を身に着けることが大切です。
それぞれのパーツには重要な役割があります。その意味を考えることで、車のポテンシャルを引き上げることも可能です。またドライビングテクニックを向上させる近道になるかもしれません。
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