買取相場 | 2022.12.01
超有名な国産スポーツカーの86 驚きの残価率、リセールバリュー
Posted by UruCar
現行のトヨタ86(ハチロク)のネーミングルーツは、現在でも人気の高いAE86型レビン・トレノで、トヨタがAE86のように若者に手の届きやすい価格帯でユーザーと共に成長し、走る喜びを伝えたいと、スバルと共同開発をしたスポーツカーです。 2012年からマイナーチェンジを繰り返し現在までユーザーに愛されてきたモデルとなります。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
- 86(ハチロク)の中古市場での人気について
- 買取査定額が期待できる86(ハチロク)の人気グレード
- 買取査定額が期待できる86の人気カラー
- 1年落ち86/GR86(2021年式)の目安査定額
- 2年落ち86(2020年式)の目安査定額
- 3年落ち86(2019年式)の目安査定額
- 4年落ち86(2018年式)の目安査定額
- 5年落ち86(2017年式)の目安査定額
- 7年落ち86(2015年式)の目安査定額
- 9年落ち86(2013年式)の目安査定額
- 86を高く売るためのポイント
- 86の走行距離による値動きの変化
- 86を売るのにベストなタイミングは?
- 事故車・修復歴ありの86(ハチロク)の場合は?
- 86(ハチロク)の残価率・リセールバリューは?
86(ハチロク)の中古市場での人気について
86はコンパクトかつ手の届きやすいFRスポーツカーとして、とても人気の有るモデルです。
スポーツカーとして人気が有るということは、アフターマーケットのチューニングパーツ類も非常に充実すると同義であり、ノウハウも蓄積されているということですね。長く楽しめて自分色に染めることが出来るという点でも中古市場で盛り上がりを見せています。
買取査定額が期待できる86(ハチロク)の人気グレード
GRMN 14R 14R-60 |
プレミア価格 |
86は現在G・GT・GTリミテッドの基本3グレードで展開されており、GTリミテッドの人気が高いです。
さらに特別な装備が付加されたGTリミテッドブラックパッケージも存在します。
また86には限定モデルも存在し、GRMNや14R、14R-60ではプレミア価格での取引がされています。
買取査定額が期待できる86の人気カラー
ブラック ホワイト |
3万円前後プラス |
車両の性格からカラーでの査定価格に大きな差は無い傾向にあります。
ブラック・ホワイト共に人気色なのは間違いありませんが、他カラーと比べても3万円前後プラスがあるか無いかで推移しています。
むしろ、再販時にセカンドユーザーから欲しいと思われるような綺麗目なカスタマイズがされている方が、査定金額に影響があるようです。
1年落ち86/GR86(2021年式)の目安査定額
トヨタがスバルと共同開発(スバル版はBRZ)した2ドアFRスポーツクーペ「86」は、2021年10月に2代目へモデルチェンジ、GRガレージがプロデュースするトヨタのスポーツブランド「GR」を頭につけた「GR86」として再出発しました。
初代の2リッターから2.4リッターへと排気量アップした2代目では、GT的な快適性重視のスバル版BRZに対し、トヨタ版GR86ではサーキットなどモータースポーツを志向したセッティングでキャラクター分けを明確にしましたが、どのみち実際にサーキット走行やレースなどモータースポーツで走るにはカスタマイズを要するので、そいう意味では大きな違いはありません。
なお、必然的に1年落ち2021年式は初代「86」と、2021年10月に発売された2代目「GR86」が存在することになり、型落ちの初代は買取価格が多少は下落しているものの、2021年春以降の中古車価格高騰と、趣味車の需要増加もあって、結果的に前年並の残価率は維持されています。
ならば2代目GR86は一層高値で買い取られそうですが、今回はまだ買取実績がなく、初代86のみの記録となります。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年11月現在での平均買取相場は以下の通りです。
G:新車295万円に対して買取価格187万円程度
GT:新車338万円に対して買取価格205万円程度
レーシング:新車353万円に対して買取実績なし
GTリミテッド:新車360万円に対して買取価格218万円程度
GTブラックリミテッド:新車391万円に対して買取実績なし
GTリミテッド ブレックパッケージ:新車380万円に対して買取実績なし
GR SPORT:新車427万円に対して買取実績なし
GR:新車557万円に対して買取実績なし
※初代「86」のみ、2代目「GR86」は買取実績なし。
平均買取価格:約203万円
平均残価率:約61%
2年落ち86(2020年式)の目安査定額
2年落ち2020年式86は初代モデルの後期型で、吸排気系の見直しで出力向上やエンジン特性が見直され、ボディ剛性やサスペンションも改良されたモデルです。
2020年5月には「GT」グレードをベースにMT/ATそれぞれ43台の計86台限定で、ブレンボ製17インチブレーキやザックス製ショックアブソーバー、ブラック塗装のリヤスポイラーやフロアアンダーカバー、ブロンズ塗装の17インチホイールなど特別装備を施した特別仕様車「GTブラックリミテッド」を発売。「オプション込みでおおよその新車価格」と2022年11月現在での平均買取相場は以下の通りです。
G:新車295万円に対して買取価格171万円程度
GT:新車338万円に対して買取価格215万円程度
レーシング:新車353万円に対して買取実績なし
GTリミテッド:新車360万円に対して買取価格211万円程度
GTブラックリミテッド:新車391万円に対して買取実績なし
GTリミテッド ブラックパッケージ:新車380万円に対して買取価格203万円程度
GR SPORT:新車427万円に対して買取価格277万円程度
GR:新車557万円に対して買取実績なし
平均買取価格:約215万円
平均残価率:約60%
3年落ち86(2019年式)の目安査定額
3年落ち2019年式86は、現在のGR86になる以前、2021年10月まで販売されていたFRスポーツの後期型(通称”Kouki”・2016年8月以降)で、GR専用スポイラーやメーター類などで内外装をレーシーに演出するだけでなく、リアサスペンションメンバーへのブレース追加など、ボディ剛性面でもファインチューンを施した「GR SPORT」を2018年7月に追加したモデル。
2019年4月には「GT」をベースに装備を充実したほか、ブレーキやサスペンションなどを強化するハイパフォーマンスパッケージを設定、特別設定色のブリティッシュグリーンを用意した特別仕様車「GTブリティッシュグリーンリミテッド」を追加、同10月には消費税増税(8%→10%)による価格改訂を行っています。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年11月現在での平均買取相場は以下の通りです。
G:新車292万円/買取価格135万円程度
GT:新車334万円/買取価格188万円程度
レーシング:新車349万円/買取実績なし
GTリミテッド:新車356万円/買取価格185万円程度
GTブリティッシュグリーンリミテッド:新車361万円/買取実績なし
GTリミテッド ブラックパッケージ:新車375万円/買取価格157万円程度
GR SPORT:新車422万円/買取価格198万円程度
GR:新車550万円/買取実績なし
平均買取価格:約173万円
平均残価率:約49%
4年落ち86(2018年式)の目安査定額
4年落ち2018年式86は、2021年10月まで販売されていたFRスポーツの後期型(通称”Kouki”・2016年8月以降)で、2017年10月にステアリングの支持剛性強化、サスペンションチューニングの偏光を行い、サイドミラーやリヤスポ、アルミをブラック塗装で統一、ブレンボブレーキを標準装備した「GTリミテッド ブラックパッケージ」を追加、同12月には86GRMNと同じトルセンLSDやブレーキ、レカロシートなどを装備した「GR」を追加したモデル。
2018年7月には内外装をレーシーに整え、ボディ剛性などにファインチューンを施した「GR SPORT」を追加しています。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年11月現在での平均買取相場は以下。
G:新車290万円/買取価格140万円程度
GT:新車332万円/買取価格189万円程度
レーシング:新車347万円/買取実績なし
GTリミテッド:新車354万円/買取価格195万円程度
GTリミテッド ブラックパッケージ:新車373万円/買取価格203万円程度
GR SPORT:新車420万円/買取実績なし
GR:新車547万円/買取価格272万円程度
平均買取価格:約200万円
平均残価率:約53%
5年落ち86(2017年式)の目安査定額
5年落ち2017年式86は、2016年8月に動力性能向上、ボディ各部強化、内外装質感向上などのマイナーチェンジを受けた、通称「86KOUKI(後期)」と呼ばれるモデル。同年10月と2017年9月にワンメイクレース参戦用コンプリートカー「レーシング」を販売したほか、2017年2月にはブレンボ製高性能ブレーキやザックス製ショックアブソーバーなどを採用した最上級グレード「GTリミテッド ハイパフォーマンスパッケージ」を追加しました。
2017年3月には特別設定色のソーラーオレンジを採用し、ブラック基調インテリアの随所にオレンジのステッチをあしらった特別仕様車「GTソーラーオレンジリミテッド」、同年10月に外装各部をブラック塗装しブレンボ製ブレーキを採用した「GTリミテッド ブラックパッケージ」、同年12月にはザックス製ショクアブソーバーやトルセンLSD、追加ブレースによるボディ補強などを施したスポーティ仕様「GR」を追加しています。
「オプション込みでおおよその新車価格」と2022年11月現在での平均買取相場は以下になります。
G(6MT/6AT):新車290万円に対して買取価格122万円程度
GT(6MT/6AT):新車332万円に対して買取価格192万円程度
レーシング(6MT):新車336万円に対して買取実績なし
GTリミテッド(6MT/6AT):新車354万円に対して買取価格204万円程度
GTソーラーオレンジリミテッド(6MT/6AT):新車361万円に対して買取実績なし
GTリミテッド ブラックパッケージ(6MT/6AT):新車373万円に対して買取実績なし
GTリミテッド ハイパフォーマンスパッケージ(6MT/6AT):新車377万円に対して買取価格216万円程度
GR(6MT):新車547万円に対して買取実績なし
7年落ち86(2015年式)の目安査定額
7年落ち2015年式86は、2014年6月の一部改良でサスペンションチューニングを見直し、操縦安定性と乗り心地を向上させたモデル。2014年10月には吸排気チューンや2シーター化により重量増加を抑えつつボディ剛性向上するなど高性能化した「14R-60」を100台限定販売し、2015年2月には14R-60のエアロなど部分的な要素を取り入れた「14R」も追加しました。
2015年4月には電動パワステの特性変更やボディ剛性強化でより軽快かつ自然なステアリングフィーリングを実現するなど一部改良を行い、ベース車と大幅に異なるクラシカルデザインのフロントマスクを持つ「スタイルCb」も追加し、同年7月には特別設定色「サンライズイレロー」を採用し、グレードにより専用エアロなど外装にもこだわった「GTイエローリミテッド」系3種の特別仕様車も追加されています。
「オプション込みでおおよその新車価格」と2022年11月現在での平均買取相場は以下になります。
RC(6MT):新車227万円に対して買取実績なし
G(6MT/6AT):新車278万円に対して買取価格132万円程度
GT(6MT/6AT):新車323万円に対して買取価格132万円程度
GTリミテッド(6MT/6AT):新車343万円に対して買取価格146万円程度
GTイエローリミテッド(6MT/6AT):新車353万円に対して買取実績なし
GTイエローリミテッドエアロパッケージ(6MT/6AT):新車378万円に対して買取実績なし
GTイエローリミテッドエアロパッケージFT(6MT/6AT):新車428万円に対して買取実績なし
14R(6MT/6AT):新車419万円に対して買取価格319万円程度
14R-60(6MT):新車693万円に対して買取実績なし
スタイルCb(6MT/6AT):新車464万円に対して買取実績なし
9年落ち86(2013年式)の目安査定額
9年落ち2013年式86は2012年4月に発売された初期モデルで、エアコンもボディ同色バンパーもない代わりに車両本体価格199万円と激安だったレーシングベースグレード「RC」もありました。「オプション込みでおおよその新車価格」と2022年11月現在での平均買取相場は以下になります。
RC(6MT):新車214万円に対して買取実績なし
G(6MT/6AT):新車269万円に対して買取価格75万円程度
GT(6MT/6AT):新車311万円に対して買取価格115万円程度
GTリミテッド(6MT/6AT):新車331万円に対して買取価格127万円程度
86を高く売るためのポイント
特に2016年8月にマイナーチェンジを受ける以前の「86ZENKI(前期)」に言えることですが、初期モデルほどボディ剛性が低いためボディの弱い部分にクラック(亀裂)が入りやすく、スポーツ走行など激しい走りを無補強で行っていたユーザー、あるいは中古で買った場合の前オーナーがそうだった際は、査定で厳しい評価を受けるケースがあるかもしれません。
さりとてむやみに補強パーツや足回りのチューニングを行っても改造扱いで査定がマイナスになる場合もありますから、これまで無理せず街乗りに徹してきた86ZENKIユーザーは、高価買取を期待するなら激しい走りをしないのがポイントでしょう。
また、基本的にはFRスポーツクーペなのでエンジンから足回り、ボディ、内外装とチューニングやドレスアップを楽しむユーザーも多い車ですが、純正部品は可能な限り良好な状態で保管しておき、買い取り時はフルノーマルに戻すか、あるいは割り切って専門店での買取を目指すとよいかもしれません。
86の走行距離による値動きの変化
走行距離が長い場合における86の買取価格ですが、2022年11月現在の走行距離別買取価格は以下のようになります。
13万km台:52.4万円~87.8万円
12万km台:70.6万円~78.8万円
11万km台:49.6万円~92.0万円
10万km台:53.4万円~97.3万円
9万km台:44.6万円~104.3万円
8万km台:70.6万円~131.2万円
7万km台:69.0万円~140.0万円
6万km台:69.6万円~199.0万円
5万km台:101.3万円~180.5万円
4万km台:87.8万円~194.4万円
3万km台:80.0万円~228.5万円
2万km台:88.0万円~230.8万円
1万km台:129.4万円~242.5万円
【例外1】14R:318.5万円(1万km台)
【例外2】GR:323.5万円(1万km台)
特殊な例を除けばおおむね走行距離に比例して価格が落ちていき、その中でも年式が古いほど安く、新しいほど高いとごく普通の値動きをしている86ですが、走行距離での境目を探すなら100万円以上の買取がなくなる10万kmオーバー、一部例外を除けばやはり買取が100万を大きく切るようになる6万kmオーバーといったあたりが節目に見えます。
86を売るのにベストなタイミングは?
2012年4月に発売されて間もなく8年、同じ86といっても2016年8月のマイナーチェンジで通称「86KOUKI」となって以降と、それ以前の「86ZENKI」ではスペック以上に大きな差があり、86ZENKIでも初期の2012~2013年式あたりのユーザーで6万kmオーバーの車に乗っているならば、もはや売り時を大きく過ぎていると考えてもよさそうです。
2014年式以降ならば86ZENKIでも特別仕様車やTRD(14Rや14R-60)やGAZOO(GRMN)のコンプリートカーであればプレミアがつき、それ以外でも走行距離が少なく程度がよければ、まだ高価買取のチャンスはあります。
また、遠からず登場するといわれる2代目86はエンジンが2.4リッターとなり、パワーアップする反面で自動車税が上がったり、また現行86のコンセプトが保たれるのかという不安もありで、86KOUKIなど維持費の安さと軽快さで買取価格にプレミアがつく可能性は否定できず、当面走行距離が6万kmを超える予定のないユーザーなどは様子見、超えそうなユーザーなら今のうちに売ってしまって現行86KOUKIの末期モデルなどへ買い替え検討してもいいかもしれません。
事故車・修復歴ありの86(ハチロク)の場合は?
3年経過の修復歴あり | 120万円~140万円程度 |
スポーツカーである86は残念なことに事故歴を負った車も少なくありません。
しかし、カスタマイズのためにフレームを切って事故修復歴あり車扱いになる場合もあるでしょう。
修復歴あり車について、セカンドユーザーが寛容な場合があるのもこのスポーツカー市場の特徴でありますので、通常車の大まかに33%から38%前後の減額調整になることが多いです。
具体的には、3年経過の修復歴あり車で120万円~140万円程の買い取り額で推移することが多いようです。
86(ハチロク)の残価率・リセールバリューは?
経過年数 | 走行距離 | 最高買取額 | 残価率 |
2年落ち | 2万キロ走行 | 買取最高値¥2,080,000 | 65.3% |
3年落ち | 通常走行2万キロ | 買取最高値¥1,940,000 | 61% |
5年落ち | – | 買取最高値¥1,540,000 | 48.4% |
86は現代に生きる数少ないスポーツカーです。人馬一体を感じ、車を操る喜びを得られ、新車で購入が可能な稀有な存在ということができます。
86は人気の高いGTリミテッドを新車購入した場合、金額が¥3,183,840で、その後約2年2万キロ乗って売却した場合に、買取最高値は¥2,080,000でした。
つまり2年間で¥1,103,840を償却しており、その残価率は65.3%ということになります。
また、5年落ちの時の買取最高値が¥1,540,000で、同様の計算で残価率は48.4%に。
その他、3年通常走行2万キロの場合、2年の時大きくとかわらず、買取最高値は¥1,940,000で残価率は約61%となり、平均値で58.2%です。
車を操り、チューニングし、楽しむということに重きを置いて考えられているならば、こんなに残価の残るスポーツカーは国産車にあまり例がありません。
ユーザー同士の意見交換も活発なモデルですので友人関係も増えると思います。リセールも良く、人生にもいいエッセンスになってくれる一台になるのではないでしょうか?
2012年から販売され、数々の特別仕様車や限定モデルを発表してきた86。
リセールを考えても非常に優秀な一台です。次のステップアップも今の相棒が86ならばしやすいのではないでしょうか?
しかし、日々査定価格は下がります。次のモデルが見えているようであれば早めの査定がオススメです。