引用:日本自動車博物館

旧車・絶版車購入ガイド | 2020.05.19

ミッドシップエンジンにガルウイング!?軽スポーツ界のスーパーカー オートザム「AZ-1」

Posted by 菅野 直人

バブル時代が生み出した軽自動車の中で最もぶっ飛んでいたのがオートザム「AZ-1」でした。過激なチューンナップで白ナンバーのスポーツカーを追いまわしたと思えば、乗り手を選び事故率の高さから任意保険が非常に高いなどさまざまな伝説を残しました。そんなオートザム「AZ-1」まだ中古車市場で流通しているのでしょうか?

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オートザム「AZ-1」とは

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1980年代後半、空前の好景気を謳歌したバブル時代の日本では車作りも現在では考えられないぶっ飛び方をしており、660cc時代へ排気量を上げた1990年1月からの新規格を前提に様々な車が開発されていました。

マツダもそんな自動車メーカーの1つで、軽自動車も扱う新ブランド「オートザム」創設にあたって目玉車種のひとつとして1992年10月に発売されたのが軽スポーツカー「AZ-1」でした。

コンセプトそのものは550cc軽自動車時代末期の1989年に行われた「第28回 東京モーターショー」で公開されており、市販化にあたっては3種類が発表されたボディから、ガルウイングを持つウェッジシェイプ(クサビ型)形状が選ばれリトラクタブルライトから固定式ライトへの変更など現実的なモディファイが施されました。

駆動方式はリヤタイヤと乗員の間へエンジンが搭載されるMR(リヤミッドシップエンジン方式)でしたが、似た配置をとった軽スポーツ、ホンダ「ビート」とは異なり、後部に独立したトランクは持たず、座席後ろに設けられたスペースに荷物やスペアタイヤを置くスタイルとして、そのさらに後ろへスズキから供給を受けた660㏄直列3気筒ガソリンターボエンジン「F6A」を配置しました。

そのため、MRと言いつつほとんどRR(リヤエンジン方式)のような後方配置になり前後重量バランスは44:56とリア寄りでした。リアは強烈なトラクションで加速する一方、ロックtoロックわずか2.2回転という超クイックステアと相まって軽いフロントは容易に曲げたい方向へ向き、フロントが軽すぎて直進安定性は良好と言い難いスタビリティになりました。

FF(フロントエンジン方式)実用車用エンジンをそのままリアへ搭載したことや、リヤサスペンションのストローク不足もあって転倒やコントロールを失っての事故を起こしやすく、特に転倒事故ではガルウイングドアのため脱出も困難(不可能ではない)など、問題が多い車だったのも事実です。

しかし、外観で最大の特徴だったガラスルーフとガルウイングドアは同時期に作られた軽スポーツABCトリオ(AZ-1、ビート、スズキ「カプチーノ」)と比べて最もスーパーカー色が強く、その個性から誰もが触手を伸ばすというわけではなかったので販売面では苦戦し、わずか3年足らずで販売終了するものの、今後同種の車がまず現れることはないであろう現実からも、一度は乗ってみたい憧れの車にAZ-1を挙げるドライバーは少なくありません。

軽スポーツでも指折りの高い走行性能とは裏腹に、その性能を引き出すには乗り手を選ぶ車で事故率の猛烈な高さから自動車保険も高額になるなどさまざまな伝説を残した車でもあります。

オートザム「AZ-1」の中古車相場

大手中古車検索サイトによると2020年4月現在、AZ-1の中古車相場は以下の通りです。

【PG6SA(1992-1995)】
(5速MTのみ)
ベースグレード:129万円~199.8万円・7台(うちマツダスピード仕様、M2-1015仕様各1台)
タイプL:149.8万円・1台
マツダスピードバージョン:248万円~258万円・2台
M2-1015:186.8万円~188.8万円・2台
その他カスタムカー:164万円・1台(フェラーリF40仕様)

新車価格が149.8万円~159.8万円だったことを考えればプレミアがついた形ですが、単に珍しい、環境性能に劣るというだけでなく、各種安全性能の面やコスト(仮に2020年代で同種の車を作った場合、どう安く見積もっても500万円以下にはならないでしょう)の問題でまず同種の車が販売される可能性はない、と考えれば納得です。

むしろ、いかに軽自動車規格とはいえスーパーカーと呼んで差支えがない車をこの程度の価格で購入できる余地があるだけマシというもので、後で説明する維持の面を考えても、この程度の価格で二の足を踏むような方が安易に購入するべき車ではない、とすら言えます。

ベースグレードはもちろんですが、マツダスピードやM2など、バブル時代のマツダがどういう自動車メーカーだったかを伝える生き証人的存在でもあると考えれば、決して高くはないでしょう。

オートザム「AZ-1」のオススメは流通している中から選ぶほかなし

AZ-1にはベースグレードのほかオーディオが充実した「タイプL」や「マツダスピードバージョン」、「M2-1015」といった特別仕様車や、ごく少数が作られた「スコルピーオーネ」などコンプリートカーも存在しますが、何しろ流通台数も少ないため、選ぶ余地がほとんどありません。

欲しいと思った時に流通している中から、即座に「気に入った一台」を選ぶほかなく、これがオススメというよりは運と出会いのタイミングが全てと言ってよいでしょう。

オートザム「AZ-1」の中古車選びの注意点

AZ-1の中古車を購入する上でもっとも注意しなければいけないのは専用部品が使われている部分で、例えば最大の特徴でもあるガルウイングドアの油圧ダンパーは2020年4月現在ではメーカー在庫が枯渇、今後は個人売買や社外品のダンパーを探すしかありません。

サスペンションや内外装も専用のため欠品や破損に注意せねばなりませんが、修復の効く部分はさほど大きな問題ではないでしょう。問題とすると修復が難しい部分、特に錆には気を付けなければなりません。AZ-1は外装こそ交換可能なプラスチック製ですがその内部は金属です。ネジ取り付け部やボディの接合部、力がかかりそうな場所をチェックして錆が酷くないか確認しましょう。

オートザム「AZ-1」の中古車維持費目安

あちこち専用部品が存在するとはいえ、そうした部分の故障や欠品による整備や修理の手間、時間を除けば、さほど維持に費用がかかる車ではなく、車検時の部品交換やエンジンが故障した時のことを考え、いざとなれば数十万円程度の予算をストックできればベスト、という程度です。

新規登録から13年以上たっているため軽自動車税には重加算税がかかり1万2900円です。実燃費は平均して13km/L前後、使用するレギュラーガソリンの2020年4月20日現在の平均価格はリッター当たり約127円程度として、仮に月1,000km走るなら月9,800円程度のガソリン代がかかり、年間のガソリン代が約12万円に軽自動車税を合わせ、約13.5万円程度が最低年間維持費の目安となりそうです。

盗難率の高い車というわけではありませんが海外でも人気のある車であり、特にM2などエアロが組まれている場合は窃盗団のターゲットになりかねないことや、25年以上前の車のコンディション意地も考え駐車場など保管環境には相応の気を使いつつ、その他ユーザーの環境次第で変わってくる購入後の駐車場代やタイヤ代、車検代や整備代、任意保険代などは各自計算してみてください。

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