旧車・絶版車購入ガイド | 2020.08.29

世界中にファンを持つ 第二世代「スカイラインGT-R」を手に入れろ!

Posted by 菅野 直人

日産「GT-R」がすっかり1,000万円オーバーのスーパーカーになってしまった現在、それに劣らぬ魅力を持つ、あるいはそれ以上の魅力を持つともされる日産「スカイラインGT-R」。S20エンジンを搭載した第1世代はもはや文化財や芸術品レベルの価格がついてしまっていますが、ここではRB26DETTを搭載した第2世代目を中古車で購入する際のポイントを紹介します。

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以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください

日産「スカイラインGT-R」とは

1969年、それまで第2回日本グランプリでのポルシェ「904」との対決をはじめ、国内レースで大活躍したプリンス「スカイライン」(S5型)の後継車として、日産「スカイライン」(C10型)にレーシングカー「R380」由来の2.0リッター直列6気筒DOHC自然吸気エンジン「S20」を搭載した「スカイラインGT-R」(第1世代)がデビューしました。

第1世代GT-Rは国内レースで挙げた50勝以上の勝利やマツダのロータリー軍団との対決でレースファンには忘れられぬ存在となりましたが、1970年代の自動車メーカーには省燃費・低排出ガス志向が求められ、5年ほどの歴史の中2000台強という生産台数で中止となり、以後しばらくGT-Rを名乗るスカイラインは作られませんでした。

状況が変わったのは1980年代中盤、グループAレースで当時の日産「スカイラインGTS-R」(R31型)がグループAレースでフォード「シエラRSコスワース」やボルボ「240ターボ」など外国車勢に太刀打ちできなくなったことで、それまで蓄積した技術の粋を凝らした4WDターボの最強GTマシンとして開発したのが第2世代「スカイラインGT-R」(BNR32型)です。

L型以来の鉄製直列6気筒エンジンの集大成と言える、頑丈で大幅なチューニングの負荷に耐える「名機」2.6リッター直列6気筒DOHCツインターボエンジン「RB26DETT」を搭載し、電子制御スプリット4WDシステム「アテーサE-TS」で駆動、電子制御4WSシステム「スーパーHICAS」や、1980年代に日産の技術力を大躍進した「日産901運動」による優れたサスペンションセッティングなどでレースからストリートまで無敵を誇った国産マシンであり、日産のみならず、日本の誇りとも呼べる1台になりました。

その基本的なパッケージは第2世代2代目の「BCNR33」型、同3代目の「BNR34」型にも受け継がれていずれも賞賛されましたが、性能的にもイメージ的にもスカイラインGT-Rが卓越した一方で、ベースとなった8代目~10代目スカイラインは「GT-Rではないスカイライン」との格落ちイメージもあって販売台数は回復するどころか下降し続けます。

さらにはスカイラインとプラットフォームを共用する準兄弟車ローレルも無視できないため、居住性や快適性とスポーツ性という相反する要素の中で常に苦しみ、かといって第1世代スカイラインのように上級モデルと下級モデルを同時に作り分け続けられるほどの体力もなく、燃費指向やスポーツカー市場の低迷もあり、2002年12月には「スカイラインGT-R」としての歴史を終えました。

その後、10代目日産「スカイライン」(V35型)以降にはGT-Rが設定されず、2007年にデビューした日産「GT-R」(R35型)はスカイラインから独立したマルチパフォーマンス・スーパーカーとして新たな歴史を刻んでいます。

 

スカイラインGT-Rの中古、BNR32・BCNR33・BNR34を改めて比較すると?

3代続いた第2世代スカイラインGT-Rのそれぞれを比較した場合、エンジンはどれも同じ型式のRB26DETT型2.6リッター直6DOHCツインターボで、カタログ上の出力は280馬力です。最大トルクは新しくなるほど強力で、BNR32の36.0kgf・m/4,400rpmからBNR34では40.0kgf・m/4,400rpmへと向上しています。

ただし「最高出力280馬力」はあくまでカタログ上の話で、「国土交通省(省庁再編前は運輸省)で認可を受ける際に実出力が下回らず、カタログで自主規制値の280馬力以上と書かなかればよいだけの数字」に過ぎず、BNR32の頃から実出力は300馬力以上だった、というのはよく知られている話です(これは現在でも64馬力自主規制が残る軽自動車も同じ)。

従って、ノーマルで比較すれば新しくて改良され、レスポンスや耐久性に優れたBNR34が最高!ということになりますが、ボディ剛性などと同様にチューニングやリフレッシュメニュー次第でどうにもなります。

基本設計で言えば、元々5ナンバーセダン/クーペのR32型スカイラインをベースにワイドフェンダーで3ナンバーサイズになっているBNR32より、最初から3ナンバーボディでつくられたBCNR33やBNR34の方が優れていますが、これもエアロパーツや補強パーツでどうにかなってしまうため、新車同士の比較であればともかく、中古車勝負では決定的な差というわけでもありません。

人気の面ではハッキリしていて、ロングホイールベース化で高速安定性が再評価されたとはいえ、新車販売当時に大きく重く、鈍重になったような印象が強かったBCNR33が、現在でもまだ中古車販売価格が低いなど大きな差がついており、外観のたくましさで人気があるBNR34、北米に流出して国内の良好な中古車が少なくなったBNR32よりは買いやすくなっています。

スカイラインGT-Rの中古車相場

第2世代スカイラインGT-Rの中古車相場は、北米でどんなに人気があろうとも製造から25年がたたなければ厳しい排ガス検査なしで輸入、登録できないという「北米25年ルール」に左右されます。

“25年ルール対象外となり右から左に売れるため価格も天井知らずのBNR32、デビュー時のサイズアップが不評だったのを引きずった不人気で安価なBCNR33、最新モデルかつ最後のGT-Rとなって高価なBNR34”という構図で、現在はBNR32が北米での人気が一段落したのがやや下落しているのに対し、BCNR33がロングホイールベースによる高速安定性の高さなどで再評価される傾向です。

変わらず人気なのは最後のGT-RであるBNR34で、最終モデルの「ニュル」(VスペックIIとMスペックが存在)など中古車買取でも程度が良ければ新車価格を大きく上回る1,000万円近くで取引されているほど。海外でのスカイラインGT-R人気は日本での想像以上で、ニスモコンプリートカーのBNR34「Z-tune」など香港で5,000万円以上の落札価格がつきましたから、本当に程度のよいものや「NISMO400R」などコンプリートカーの類となると、現在でもかなりの高額です。

そのため市場での流通台数に対して「ASK(価格応談)」の車が多くなっていると思われますが、本当に極上のスカイラインGT-Rを探すならば、このASK車も含め丹念にチェックしていく必要があるでしょう。ある意味ではスーパーカーのごとく、「走る資産」的な価値を持つのが、スカイラインGT-Rの中古車における特徴です。

スカイラインGT-Rのオススメグレード!現実に選ぶならBCNR33のVスペック

 

前項で書いたように、今や資産としての価値を持つスカイラインGT-Rは単に「よい車だから中古車も高い」とはいえず、本来なら最終型のBNR34型VスペックIIあたりを推したいところですが、プレミア価格があまりに上昇してしまい、その性能的価値に見合った価格ではない車が増えています。

では価格が下落傾向にあるBNR32がよいかといえば、発売から30年経つなどあまりに古すぎて要整備/要修理箇所が多く、あまり安いものを購入してもレストアベースや部品取りということになりかねません。

第2世代スカイラインGT-Rは純正といわれるNISMOをはじめ、中小様々なチューニングショップのレストアメニューなどが豊富ですが費用はそれなりにかかりますし、ならば手頃な価格で古くとも純正部品の供給がまだ豊富、最近では再評価で隠れた名車扱いもあるBCNR33のホットモデル、Vスペックが現状のオススメグレードといえるのではないでしょうか。

もっとも、BCNR33も2020年からは「北米25年ルール」対象外になる車両が出てくるため、今後は中古車価格の上昇が予想されます。既にその兆候はありますから、購入するなら早めに決断した方がよいと思います。

スカイラインGT-Rの中古車選びの注意点

まず安価な個体は事故などでフレーム修正などモノコックに及ぶ重大な修復歴を抱えていることが多いです。もちろん、キチンと修理されていればよいのですが中にはマトモな修理が行われていないもの、その結果として広範囲にサビが及んでいるものなど、機械的トラブル以前に構造的な問題をはらんでいる車が多いと考えた方がよさそうです。

機械的トラブルなら社外品も含めた部品交換で予算が多少かかっても何とかなりますが、モノコックが傷んで車検が通るかも怪しい、見た目だけ整えても真っ直ぐ走らないようでは購入後に多大な費用がかかります。

購入に際しては、購入後即オーバーホールくらいの気持ちで考えるか、あるいは最初から最低でも400~500万円以上の車を購入するなど、ある程度の予算は必要不可欠だと考えてください。内外装の部品は多くが「NISMOヘリテージパーツ」で購入できますし、機械的部品を補うこともできますが、くれぐれもモノコックに及ぶ重大な修復歴には気を付けてください。

その他、第2世代2代目の「4ドアGT-R」オーテックバージョン40thアニバーサリー(BCNR33改)などファミリーカー用途もこなしつつ使いたいという人もいるかもしれませんが、こうした特殊なモデルは内外装が特別で純正部品やレストアパーツの供給が難しく、注意が必要です。

スカイラインGT-Rの後継機、新型の噂は?

既に周知の通り、スカイラインGT-Rは2007年にスカイラインから完全独立デビューしたR35「GT-R」が後継車となっています。

その後のスカイラインは、北米を中心に世界で販売される日産の高級車ブランド「インフィニティ」で販売される高級スポーツセダン/クーペの日本仕様となっており、2020年8月現在は、4ドアセダンのインフィニティQ50のみ「V37型スカイラインセダン」として正規輸入され、Q60の日本版「CV37型スカイラインクーペ」は並行輸入のみです。

2019年のマイナーチェンジで、それまで熱望されつつ実現されなかった最高出力405馬力の3リッターV6DOHCツインターボ「VR30DETT」がスカイラインセダンにも搭載され「スカイライン400R」を名乗りますが、いかに歴代スカイラインGT最強とはいえFRのセダンであるため、スカイラインGT-R後継というと、ちょっと異なります。

これが4WDのスカイラインクーペ400R登場、という話になれば「GT-Rとはまた少し違う、スカイラインGT-Rの再来」とも言えますが、V37自体が2013年発表、2014年発売の車のため、実現するとしても次期型からになるでしょう。

フェアレディZも長年販売されたZ34がようやくモデルチェンジするようですし、スカイラインもあと数年でモデルチェンジされ、その時には4WDターボで2ドアクーペ版の「スカイラインGT-R」(あるいは400R)が設定されても、不思議ではありません。

日産としてはカリスマ経営者だったゴーン氏の追放とゴーン体制の大幅見直し、1990年代末に連合を組んで再建された恩のあるフランスのルノーとの関係、新型コロナウイルス禍による世界不況への対応を迫られる中でも、大博打とも言えるイメージチェンジ戦略に舵を切っているようなので、案外スカイラインにも数年後には大きな動きがあるのではないでしょうか。

スカイラインGT-Rで良いタマが無いときに検討すべき車種は?

スカイラインGT-Rという車は、S20エンジンを搭載した第1期のPGC10、KPGC10のいわゆる「ハコスカ」とKPGC110「ケンメリ」と、2.6リッター直6DOHCツインターボのRB26DETTを搭載した第2期のBNR32、BCNR33、BNR34の2種類がありますが、歴史的名車の域に入った旧車そのものである第1期より、乗ったり維持したりで現実的なのは第2期の方です。

その第2期スカイラインGT-Rには、「アメリカの25年ルール」という固有の問題があり、新車販売から25年経った車は、アメリカで新車販売実績がなくとも公道で走ることができるように登録できる、という特例なのですが、BNR32型スカイラインGT-Rがこの25年ルール特例対象になった2014年以降、日本国外へ多数流出してしまいました。

2020年以降は、BCNR33も対象であるため、今後ますます日本の中古車市場からスカイラインGT-Rが消えていくのは確実ですが、代わりにオススメできる車はあるかというと、なかなか容易ではありません。

圧倒的なパワーと走行性能を持ちながら、電子制御4WDによる高い安定性、スーパーカーのように日常の用途が制約されず、実用性もしっかり併せ持つ「普通の車」であり、大衆車ベースで高性能メカニズムを積みこんだ競技ベース車と異なり、高級GTとしての資質も持った車となると、そうそう代わりはないためです。

性能的にはトヨタのJZA80型スープラが匹敵し、チューニングベースとして車体もエンジンも優れた資質を持ち、実用性も問題ありませんが、いかんせんFR車です。さりとて4WDターボでランエボやインプレッサWRXを持ってきても、性能はともかく、車格や根本的なパワーでスカイラインGT-Rに匹敵するものではありません。

輸入車でもFRであればともかく、4WDで同種の車は、皆無と言ってもよい特異な車であるため、あえてオススメするとなると、スカイラインGT-Rの後継、日産R35「GT-R」となります。

エンジンが直6ではない、MTではなく2ペダルのセミAT、スカイラインではないとなると「GT-Rかと言われると何か違う」と思われるかもしれませんが、4WDのV6ツインターボでGTとしても使え、内外装の品質も高く気品も備えたGTの王様的な車となれば、やはりGT-Rしかないのです。

しかも、変に伝説化してプレミア価格がついてしまったスカイラインGT-Rの程度良好車より新しくて安い場合もありますし、現行車種のため維持も楽で、スカイラインGT-Rで苦労するよりGT-Rで新しい伝説を刻むのも良いかと思います。

スカイラインGT-Rの専門店・カスタムショップで有名どころといえば?

長年にわたり国産GTの王様として君臨、現在でも影響力が非常に強い車種のため、日本全国各地に「我こそはスカイラインGT-Rを得意とするショップ!」を名乗る有名店が数多くあります。

日産そのものが力を入れているだけに、日産プリンス東京のように歴代スカイラインGT-RからGT-Rまで得意としているディーラーもあり、現在でもGT-Rを扱うことができるレベルの整備士が在籍するディーラーであれば、ヘタなショップ顔負けの技術と蓄積があると考えても間違いはありません。

ただ、首都圏であればともかく、地方のユーザーは大半が近場のショップでないと通うことは難しいため、実際はサーキット走行会などに出かけ、参加者からのリサーチでなるべく自分が通いやすいショップを選ぶと思います。

 

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