買取相場 | 2023.05.28
現在のミニバンブームを巻き起こしたエルグランドそろそろフルモデルチェンジ?買取相場を調査!
Posted by UruCar
日産 エルグランドは日本に”ミニバン”の風を吹き込ませ、ブームを巻き起こしたモデルです。 エルグランドの登場は、自動車業界のモデル構築としてターニングポイントであり、パイオニアとなった車です。 1BOX=商用車の考え方は、もしもエルグランドの登場がなければ未だに続いていたかもしれませんし、昨今のミニバンブームは起きなかったでしょう。 さらに、ミニバンがこれだけ多くのモデルが開発され、世に出てくることはなかったと言えます。 そんな、革命的な変化を起こしたエルグランドの買取価格と傾向について、調べてみました。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
- エルグランドの中古市場での人気について
- 買取査定額が期待できるエルグランドの人気グレード
- 買取査定額が期待できるエルグランドの人気カラー
- 2年落ちエルグランド(2021年式)の目安査定額
- 4年落ちエルグランド(2019年式)の目安査定額
- 6年落ちエルグランド(2017年式)の目安査定額
- 9年落ちエルグランド(2014年式)の目安査定額
- 11年落ちエルグランド(2012年式)の目安査定額
- 14年落ちエルグランド(2009年式)の目安査定額
- 17年落ちエルグランド(2006年式)の目安査定額
- E52系エルグランドの買取相場は?
- E51系エルグランドの買取相場は?
- E50系エルグランドの買取相場は?
- 事故車・修復歴ありのエルグランドの場合は?
- エルグランドの残価率・リセールバリューは?
エルグランドの中古市場での人気について
初代エルグランドは、”キャラバンエルグランド”として1997年に発売が開始されました。名前からわかる通り、商用車のキャラバンから派生した車種だったわけです。1998年には、単一車種としてエルグランドの販売が始まり、現在に至るまで20年以上販売が続けられているモデルとなります。
現行モデルで3代目となり、極めて高級志向で快適な装備の充実したミニバンとして人気を博しています。
ファミリー世代だけでなく、VIPの送迎にも耐える室内空間は、乗るたびに満足感を得られ、中古市場でも需要は高いのです。
買取査定額が期待できるエルグランドの人気グレード
現行のエルグランドはとても多くのグレード体系がありますが、VIP・ライダー・ハイウェイスターは装備が非常に充実しているため、中古市場でも人気が高いです。
エンジンについては、大柄なボディを持ち、回転感のなめらかな上級モデルの3.5リッターモデルのほうが、2.5リッターモデルよりも若干需要があります。
また、オプションの両側スライドドアは査定価格に大きく影響がある装備です。両側スライドドアの有無により、10万円程度の査定額の差が出ることもあります。
買取査定額が期待できるエルグランドの人気カラー
高級ミニバンとして需要のあるエルグランドは、社用車や役員車両としても用いられることもある車です。
そこでの圧倒的人気はやはりブラックで、次にクリーンなイメージのあるホワイトであり、これらは他のカラーと比べると約5万円前後の査定額アップが見込めます。また、グレード専用設定色もプラス査定につながるようです。
2年落ちエルグランド(2021年式)の目安査定額
2年落ち2021年式エルグランドは、日産が1997年販売している大型ハイルーフミニバンの3代目で、2010年のモデルチェンジでライバルのトヨタ アルファード/ヴェルファイアへ対応すべくFF低床化したもののかえって商品性を損なってライバルへ太刀打ちできなくなり、シェアの大半を失いつつ10年以上も細々と継続生産しています。
販売継続を目的として、義務化された装備の標準装備化など細々とした改良は行われつつも販売実績は低調で、買取市場でも活発な倍々が行われ、リセールバリュー(平均残価率)も高いのは一般向け2.5リッター標準グレードの「250ハイウェイスターS」でしかなく、上級グレードや3.5リッター車は買取実績があってもリセールバリューはライバルに比べてかなり低調に推移しており、もしモデルチェンジがありえるなら、可能な限り早期に行う事を望まれていますが、先行きは不透明です。
2021年式も、2020年10月のマイナーチェンジで押し出し感の強いフロントグリルへ変更するなど内外装デザインに大きく手が入り、「360°セーフティアシスト」を全車標準装備として全方向運転サポート化したものの、レベル2運転支援システムの「プロパイロット」を搭載しないなど、同じ日産のミニバンでも主力のセレナに比べて旧式化が目立ちます。
2020年11月には、従来のオーテック仕様エアロバージョン「ライダー」に代わるコンプリートカー、「オーテック」が登場したものの、人気回復やリセールバリュー向上には結びついていない状態です。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
250ハイウェイスターS:新車423万円/買取価格235万円程度
250ハイウェイスターS アーバンクロム:新車454万円/買取価格266万円程度
250ハイウェイスタープレミアム:新車506万円/買取価格245万円程度
250ハイウェイスタープレミアム アーバンクロム:新車529万円/買取価格237万円程度
350ハイウェイスター:新車509万円/買取実績なし
350ハイウェイスター アーバンクロム:新車532万円/買取価格180万円程度
350ハイウェイスタープレミアム:新車573万円/買取実績なし
350ハイウェイスタープレミアム アーバンクロム:新車595万円/買取価格251万円程度
VIP:新車838万円/買取実績なし
VIP パワーシートパッケージ:新車851万円/買取実績なし
オーテック:新車578万円/買取実績なし
平均買取価格:約236万円
平均残価率:約47%
4年落ちエルグランド(2019年式)の目安査定額
4年落ち2019年式エルグランドは、2010年8月から販売している日産の大型ハイルーフミニバン、3代目「エルグランド」の10年目モデルですが、ライバル車(トヨタのアルファード/ヴェルアイア)に比べて全く人気がなく、モデルチェンジできないまま旧式化してさらに商品性を落とすという負のスパイラルから抜け出せない状況が既に長期化していました。
2019年式では、2018年12月に「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」(衝突被害軽減ブレーキ)や「インテリジェントLI」(車線逸脱防止支援システム)を遅まきながら全グレードへ設定するなど改良を施していますが、高級ミニバンにも関わらず全車標準装備を見送るなど、積極的な販売促進策もとられず、買取市場でのリセールバリューは低迷しています。
2019年中の改良もなく10月に消費税増税(8%→10%)に伴う価格改定が行われた程度です。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
250XG:新車385万円/買取実績なし
250ハイウェイスターS:新車408万円/買取価格171万円程度
250ハイウェイスターS アーバンクロム:新車439万円/買取価格186万円程度
250ハイウェイスタープレミアム:新車490万円/買取価格131万円程度
250ハイウェイスタープレミアム アーバンクロム:新車513万円/買取価格192万円程度
350ハイウェイスター:新車489万円/買取実績なし
350ハイウェイスター アーバンクロム:新車512万円/買取価格166万円程度
350ハイウェイスタープレミアム:新車621万円/買取実績なし
350ハイウェイスタープレミアム アーバンクロム:新車644万円/買取実績なし
VIP:新車713万円/買取実績なし
VIP パワーシートパッケージ:新車890万円/買取実績なし
ライダー:新車506万円/買取実績なし
ライダー ブラックライン:新車530万円/買取実績なし
平均買取価格:約169万円
平均残価率:約36%
6年落ちエルグランド(2017年式)の目安査定額
6年落ちのエルグランドは現行型のモデルとなります。その査定相場は、3.5リッターモデルで360万円~380万円ほどがボリュームゾーンで、2.5リッターモデルで275万円~290万円ほどの金額で推移しています。
しかし、エルグランドはもとの車両本体価格が高いので、値落ち額も大きめな印象があります。
9年落ちエルグランド(2014年式)の目安査定額
9年前のモデルでは現行中期モデルが該当します。例えば、査定相場でいうと3.5リッターモデルで260万円~280万円ほどがボリュームゾーンで、2.5リッターモデルで250万円~270万円ほどの金額です。
ここで面白いのが、値落ち率で言うと明らかに2.5リッターモデルが少ないということです。2.5リッターモデルの税金や燃費面での優位性など、5年目以降の自動車に再販した場合のエンドユーザーが目を向けている傾向が見て取れます。
11年落ちエルグランド(2012年式)の目安査定額
エルグランドの11年前のモデルは現行E52型前期モデルです。
7年が経過していますがそこは現行モデル、一定の買い取り価格は確保できています。
走行距離にもよりますが、250ハイウェイスター5万キロ台のホワイトパールで145万円~155万円での買取実績があり、全体的な相場観を見るとボリュームゾーンは100万円~130万円で、そこそこ高額の買取が期待できそうです。
14年落ちエルグランド(2009年式)の目安査定額
14年落ちのエルグランドは先代最終モデルとなります。先代モデルもまだ街中でよく見かけるのではないでしょうか?室内の広さや豪華さは今でも現役で通用レベルですので、中古市場でも積極的に選ばれることの多いモデルです。
10年落ちというと、状態によって大きく金額が変化していく時期であり、3.5リッターモデルと2.5リッターモデルの差はなくなっていきます。
そして実際の査定額の傾向として100万円~120万円程度の買取金額が期待でき、この数値は10年落ちで考えると及第点の結果ではないでしょうか?
17年落ちエルグランド(2006年式)の目安査定額
17年落ちのエルグランドはE51型中期モデルです。
筆者はこの時代の車が大好きなこともあり、一度所有をしてみたいと思っているモデルになります。
13年を過ぎると日本の税制上、重課税対象車となり、もともとの車重が重く、3.5リッターのグレードが存在するエルグランドには大きな逆風が吹く時期と重なります。
実際に買取相場は少し弱気であり、15万円~30万円ほの間で推移しています。
ただ走行距離の浅いライダーS、ホワイトパール車ですと買取価格38万円のデータも見つけることができました。
E52系エルグランドの買取相場は?
2010年8月より販売されているのが、この現行型E52系エルグランドです。
先代に比べて更に大きく、豪華になったエルグランド。
とてもフルモデルチェンジすることなく2010年より発売されているとは思えないほどモダンで上品なインテリアと、押し出し感が強くそれでいて長い全長をのびやかに見せるデザインは現行モデルとして一線級です。
E52系初期モデルとなるとすでに9年の歳月が流れており、走行距離も内外装のヤレも目立つ年式です。
ただ現状現行型であることも幸いし、買取相場は前期モデルで100万円~130万円前後、後期モデルで140万~170万円前後がボリュームゾーンとなります。
上記はあくまでE52系のボリュームゾーンであり、年式が新しければもちろんさらに高額の査定額が付くでしょう。
E51系エルグランドの買取相場は?
2002年5月から2010年8月まで販売されていたのが先代のE51系エルグランドです。
先々代よりも大幅にサイズアップし、内装も非常にゆったり・豪華になりました。
本革シート+二列目のオットマン付きキャプテンシートをもつXLは今でもファーストクラスの移動空間を味わえるつくりとなっています。
E51系においては、年式と状態評価が基準となり、買い取り相場は10万円~40万円程と程度により幅があります。
E50系エルグランドの買取相場は?
E50系、つまりは初代エルグランドは、1999年8月から2002年5月の販売と期間は短いのですが、これは単一名称としてエルグランドの名前を冠したのが1999年からであったためです。
それまでは1997年よりホーミーエルグランドまたはキャラバンエルグランドとして販売がされていました。
すでに現役引退をしている個体が多く、買取として値段が付くのは相当状態のよい個体のみとなるでしょう。
具体的には5万円~10万円程度が期待値であり、引き取りのみの場合も多くみられます。
事故車・修復歴ありのエルグランドの場合は?
事故による損傷度合いが大きいと、車体全体にダメージが響きやすい1BOX車ですが、しっかり修復がされていればきちんとして査定額になるようです。
例えば、距離の浅い現行モデルで考えた場合、約190万円~210万円程度の査定額になってくるでしょう。
エルグランドの残価率・リセールバリューは?
エルグランドはミニバンというカテゴリーを日本国内に広く浸透させた立役者のモデルですが、それが故に現在はライバルがひしめく環境下にあります。
中でもアルファード・ヴェルファイア兄弟の台頭たるや半端なものではありません。そんな市場感ではありますが、エルグランドの現状残価率やリセールバリューはどの程度か、見ていきましょう。
例えば、エルグランドは人気の高い350ハイウェイスタープレミアムを新車購入した場合、¥5,736,960が販売価格になり、その後約2年2万キロ乗って売却した場合の買取最高値は¥2,710,000でした。
これはつまり、2年間で¥3,026,960を償却しており、その残価率は47.2%ということになります。
また、5年過走行7万キロの場合の買取最高値が¥1,480,000で、同様の計算で残価率は25.8%に。
その他、3年通常走行2万キロの場合、2年落ちの時とさほdかわらず、買取最高値は¥2,630,000で、残価率は45.8%となり、平均値で39.6%です。
エルグランドは高級ミニバンであることもあり、償却率は高めです。ちょうど輸入車のような償却率を示しています。
個人で購入するとリセールバリューは並から少し悪いかもしれませんが、法人需要で償却させるにはとてもいい車ともいえますね。
2010年から販売され、とても息の長いモデルサイクルとなっているエルグランド。
そろそろフルモデルチェンジの時期とも言われ、新型モデルが発表されると相場は下がる方向へシフトします。現行モデルをお乗りの方は、早めの査定がおすすめですね。