インタビュー | 2021.05.11
聞きたい!でも聞けない! 中古車販売のホンネをガチで聞いてきたよ!【後編】
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そろそろ車を買い換えたい…という時にお世話になる中古車販売店。決して小さくはない金額のやりとり、失敗しないためにはどこを注意したらいいのか。中古車販売を続けて約30年、酸いも甘いも嚙み分けた販売員さんにお話を伺ってきました。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
前編はこちら
中古車販売は対等の商取引きと心得よ
ーーー納車の時、注意したほうがいいことってありますか。

というのは半分冗談にしても、
ーーー半分なんだ(笑)

そこでカーッとキレないようにすることがポイントかな(笑)。
こちらの確認不足の場合ももちろんあるのですが、説明して納品書に書いてあるのに聞いてない・見ていないなどお客さんの勘違いの場合もありますから。
そこで感情的になってしまうとお互いに気持ちの良い取引にならないので。
ーーー気持ちよくやりとりができると、「少しサービスしておこうかな」みたいな気にもなりますか?

だいたい、こっちが見落としがあると「説明がなかった!!」とキレられるのに、こちらは「う〜ん走行距離どのくらいだった覚えてないな〜、細かい傷の部分とかわからないな〜」というお客さんにキレられないでしょ。
理不尽ですよ(笑)。
ーーー冷静に考えるとただの取引契約なのに、なんだか売るお客側のほうがエラそうなイメージがあります(笑)

ーーーじゃあ、どうぞどうぞそちらへ!って思っちゃいますね。

納得できなければ他のお店に行ってもらいたいのですが、なぜかグループ内の別店舗を練り歩く方もいます。
ーーーん?「埼玉店ではこのくらいだったけど、千葉店だったらもう少し高くならない?」とかですか?

店によって買い叩くということはありません。……ないはずです(笑)。
希望価格はナゼ聞くのか?
ーーー良い中古車販売店を見定めるポイントってありますか?

その販売員さんが信用できる人がどうかに尽きると思います。
ーーー人対人の取引ってことですね。

ーーーそういう人、いっぱいいそうですね(笑)。ところで、希望価格って聞かれるじゃないですか。でも、相場価格がありますよね。あれ、聞く意味ってあるんですか?「相場はこれくらい」って言ってくれたほうがスムーズじゃないですか。

ひとつは、よくない言い方かもしれませんが、振り分けのために聞いています。
200万円の予算があったとして、「希望価格180万円くらい…だけどもう少し上がるといいなあ」と迷っているお客さんに「じゃあ190万円……プラス5万円くらいはつけられますよ!」と後押しするのと、「希望価格250万円!絶対にそれ以下では売らない!」と興奮しているお客さんを200万円で説得するのでは、明らかに前者のほうがスムーズじゃないですか。そうしたら、迷っているお客さんのほうに時間をかけたいですよね。
ーーーなるほど、交渉の余地を見るため。

その理由が、例えば「乗り換えの頭金にしたい」とかだったら、買取価格は200万円だけど、乗り換えたい車を安く仕入れてきたりとかね。予算は決まっているので変えられませんが、新車でなくていいならば、我々の腕次第で希望に近い乗り換えができるかもしれないじゃないですか。
ーーーなるほど!やっぱり「気持ちのよい取引」のためなんですね!

なので、理由を言ってくれたほうが頑張りやすいです。
仮に金額が相場とかけ離れていても、現実的な希望に近づけたいんですよ。
ーーーなるほどなあ。やはり人に対する信用が大事になってきますね。

でもゴリ押しされても出ないものは出ないので、結局は損なんですよ。
お得な取引をするのに大事なのは人柄だと言えますねえ。
ーーーヤマダさん、ありがとうございました!今後の中古車売買の参考にさせていただきます!
