カスタム・アフターパーツ | 2021.05.11

見えないパーツ三元触媒とは一体何⁈チューニングで得られる絶大な効果とは‼

Posted by KAKO MIRAI

排気効率を高めるならマフラー交換が思い浮かぶのではないでしょうか。しかしマフラーの交換と同様に触媒の交換も重要なチューニングのひとつです。実は触媒本来の目的がスポーツ走行性能を妨げているかもしれません。理想の走りを実現するために、まずは触媒についてご紹介していきます。

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排気システムの構造や仕組みを知る

触媒はキャタライザーとも呼ばれている、マフラーパーツの一部です。触媒を知るには、まず排気の構造やシステムを知ることが必要不可欠といえるでしょう。ではまずマフラーについて大まかに知っておきましょう。

エンジンから排出される排気ガスは、高温で高圧力。もし排気ガスがそのまま排出された場合、急速に膨張して大きな騒音を発生させることになります。例えるならピストルの発射音と同じような原理。

そこで温度と圧力を下げ、排気騒音を軽減するためにマフラーを装着します。マフラーには複数の部屋を持ち、排気ガスが部屋の中を通過することで温度や圧力を下げることを可能にしました。

マフラーの小部屋を構成しているパーツは、自然吸気(NA)とターボでは異なります。

NAの場合

  • エキゾーストマニホールド
  • 触媒
  • サブサイレンサー
  • メインサイレンサー

ターボ車の場合

  • エキゾーストパイプ
  • タービン
  • エキゾーストパイプ
  • 触媒
  • サブサイレンサー
  • メインサイレンサー

それぞれ①~⑥がエキゾーストパイプでつながれており、排気ガスがそこを通り抜けることで温度、気圧が降下していきます。NA、ターボのどちらにもついているパーツのひとつが触媒です。

それぞれのパーツの役割を簡単に説明していきます。

・エキゾーストマニホールド:各シリンダーから排出される排気ガスをまとめてエキゾーストパイプへと送り出す

・エキゾーストパイプ:排気ガスの通り道

・触媒:浄化装置

・プリマフラー:容量不測の場合に対処を行う

・メインマフラー:排気ガス排出時の騒音を軽減させる

・タービン:空気を圧縮する装置

マフラーの中で、浄化を担う触媒とはどのようなものかを、もう少し詳しく見ていきましょう。

三元触媒とは

触媒が付けられるきっかけとなったのは、1970年代に東京で起こった「光化学スモッグ」でした。光化学スモッグの中に含まれていた窒素酸化物が光に触れることで化学反応を起こします。その成分が猛毒で、人体に大きな影響を及ぼしました。

光化学スモッグを作り出していた原因が車から排出される排気ガス。そこに含まれている窒素酸化物が光によって化学反応を引き起こすことが分かったのです。国から対策を命じられた自動車メーカーが開発したものが触媒でした。

大気汚染が深刻化していたのは日本だけではありません。世界規模で広がりを見せ、アメリカではマスキー法が施行されます。欧州では自動車排ガス規制が敷かれ、日本では触媒装置の義務付けが行われました。

触媒装置を取り入れた結果、日本での光化学スモッグの被害が10分の1まで減少。大きな効果を発揮したことが分かるでしょう。

触媒の効果は、有毒成分の炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物の3つを同時に除去できるという画期的なもの。そのため「三元触媒」と呼ばれるようになりました。そして三元触媒に使用されているものが以下になります。

白金(プラチナ)、パラジウム、ロジウムのいわゆる希少貴金属です。この3つを酸化アルミニウム(通称アルミナ)に混ぜ合わせ、蜂の巣上になったハニカム構造の触媒の内部にコーティング。

触媒の中を通り抜ける排気ガス中の3つの成分が、細い通路を通過するときにそれぞれ好みの貴金属に吸い寄せられることになります。くっつくことで化学反応が起こり、有害成分が無害な成分に分解されるということです。

・一酸化炭素はプラチナと酸化反応を起こし、二酸化炭素に分解

・炭化水素はプラチナとパラジウムで酸化反応を起こし、水と二酸化炭素に分解

・窒素酸化物はロジウムと還元反応を起こし窒素と酸素に分解

それぞれの特徴を生かし、効果を発揮しています。そのおかげで厳しい排ガス規制の基準をクリアできるのは、すばらしいことといえるでしょう。そんな触媒にも種類があり、一つは今までご紹介してきた三元触媒です。

そしてもう一つはNOx吸蔵還元触媒。リーンバーンエンジンという酸素を過剰に燃焼するガソリンエンジンや、ディーゼルエンジンに取り付けられるものです。そのほかには有毒物質の浄化機能を高めたタイプや、ディーゼルから排出されるススなどの物質を浄化するものまであります。

メタルキャタライザーの効果

触媒の本来の目的は還元や酸化によって物質を浄化することにあります。ハニカム構造となった触媒の中を効率よく排気ガスが流れるかといえば、そうとは言えない部分もあります。

以前は触媒自体を無くして排気効率を上げるという手法もあったようですが、現在では環境問題が大きなネック。そのため、スポーツ触媒が使用されることが多くなっています。通常一般の車にはセラミックの触媒が採用されているものです。

しかしスポーツ触媒に使用されるのはメタル。高価ですが、性能は向上するため、スポーツカーの中には純正使用されている車もあります。また欧州車にも使用されている車が多いようです。

速度無制限のアウトバーンでは、時速150㎞から200㎞へ加速することも想定されます。その際に増加された燃焼が触媒内で燃焼することも考えられており、そうなると1,000℃を超える高温の排気ガスが流れることになるのです。

走行速度が速く排ガス温度の上昇に対応するため、触媒が溶けないようにメタルが採用されています。

排気効率の部分ではNAもターボも同様のことがいえるため、低下しているといわざるを得ません。特にターボ車の場合には、エンジンの排気ガスエネルギーを利用してタービンを回しています。

そこで発生した空気の流れによってタービンを効率的に回すほど、パワーのある走りが期待できるわけです。浄化の目的を持つ触媒は、タービン効率を下げている場合があるといえるでしょう。

そう考えると、マフラーよりも先に手を入れたいパーツだといえるかもしれません。触媒の交換で手に入れられるメリットのひとつは、吹け上がり。吹け上がりの良さはレスポンスの良さにも直結しています。

また高回転でのパワーです。馬力もトルクも向上するという声も聞かれているようです。

それにブースト圧の立ち上がりです。排圧を低減することで、ターボチャージャーに負担が軽くなりより高いパワーを得られるようになったといえるでしょう。

しかし触媒のパーツ交換を行うと場合によってはECUのチューニングなどほかのパーツに影響を及ぼすことがあります。また排気音が増加する傾向にあるため、マフラー交換のみで車検にギリギリ通っていたという人は注意が必要です。

チューニングの醍醐味は、すべてのバランスにあります。バランスが崩れると走行性能にも悪影響を及ぼす結果になりかねません。何事も慎重に行ってください。

触媒の最新技術

TY Lim / Shutterstock.com

三元触媒をさらに発展させ、進化している技術が続々と登場しています。

・インテリジェント触媒

『ダイハツ』が実用化に結び付けたインテリジェント触媒は、三元触媒の問題点を大幅に解決しています。それは金属劣化。触媒に使用されている金属分子の表面積が大きければ大きいほど、有害物質を吸着することが可能になるもの。

しかし長い間使用していると、金属が疲れてきて隣同士が合体してしまいます。そうすると表面積が減ってしまい、「酸化」と「還元」の能力が落ちてしまうという問題点があります。インテリジェント触媒は疲れてきてもくっつかないというもの。

金属中の分子が無理をせずに休みながら働いてくれる構造を開発したことで、希少価値の高い高価な貴金属の使用を最小限に抑えることを可能にしました。排ガス温度が高温で触媒作動条件が厳しい軽自動車において、触媒のコストを下げることができた画期的な開発となっています。

・アウディに搭載された触媒昇温装置

触媒昇温装置は、排ガス規制が一層厳しくなってきた中においては、エンジンを始動後数秒から数十秒で規制値に認められている炭化水素の基準を上回ってしまうことが分かってきました。

触媒が正常に作動するためには、一定の温度に温める必要があります。そのためにエンジンの近くに配置し、排熱を利用しているのですが、現状では触媒が温まる前に有害物質が多量に排出されてしまいます。

そこで触媒を電気的に加熱することで、活動時間の短縮を図るシステム「EHC(Electrical Heating Catalyst)」が考案されました。この技術が採用されたのが2014年に発売されている『アウディA8』のディーゼルエンジンです。

この技術は、ハイブリッドに効果をもたらすものとして、今後の触媒に新しい発展をもたらす可能性があるといわれています。触媒を超える新しい技術の躍進がそこまで来ているといえるかもしれません。

まとめ

 マフラーパーツのひとつである触媒は、マフラーチューニングと共に考えたいパーツのひとつです。スポーツ走行性能の向上には欠かせないといえるかもしれません。また触媒は純正パーツとしても、新たな局面を迎えているようです。

今後の技術の進歩が、スポーツ走行にどのような影響を与えるのか、期待が高まるのではないでしょうか。

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