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カスタム・アフターパーツ | 2021.05.11

ピレリタイヤは何が優れているのか?

Posted by 菅野 直人

バブル時代前後のことをよく覚えている車好きであれば、「ピレリタイヤ」のステータス性はよくご存知かと思います。 海外では今でもスーパーカーの純正タイヤとして使われることが多いほか、F1やWRCのワンメイクタイヤとなる時期もあるピレリ、何がすごいのでしょう?

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世界第6位のタイヤメーカー、ピレリ

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2019年のタイヤメーカー売上高ランキングを見ていくと、1位ミシュラン(フランス)と2位ブリジストン(日本)は3位以下をブッチぎる高レベルのトップ争いをしており、3位は割と安泰グッドイヤー(アメリカ)、4位同じくコンチネンタル(ドイツ)、5位はダンロップこと住友ゴム(日本)ときて、6位に今回のテーマ、ピレリ(イタリア)が入ります。

6位と言っても7位のハンコック(韓国)とは僅差、2018年は順位が逆でしたから、レースでいえばちょっと面白い中盤争いという感じですが、その下が8位横浜ゴム(日本)と意外な結果なのはともかく、9位以降になると日本で馴染み深いのは、12位のTOYOこと東洋ゴムくらいで、つまり歴史と伝統と実績を誇る有名タイヤメーカーの中では、ピレリはかなり下の方、ということです。

ただし、それはあくまで販売規模の話で、自動車であえばスーパーカーから軽自動車まで何でも売るトヨタとスーパーカーメーカーのフェラーリで売上高がトヨタ圧勝!となるのが当たり前なごとく、ピレリが6位だからと、ブランドに傷がつくものではありません。

とはいえ、最近の日本では名前こそ聞くものの、あまり一般的とは言い難いピレリですが、どのようなタイヤメーカーなのでしょうか?

歴史と伝統とF1と

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イタリアのミラノでジョヴァンニ・バッティスタ・ピレリによって「ピレリ」が創業されたのは1872年。

まだ自動車といえば蒸気機関だった頃、ガソリンエンジンを積んでミシュランやダンロップの空気入りタイヤで走るようになるのは19世紀末のことですから、ピレリも当初はゴム製品のメーカーとしてスタートし、ゴム製の小物やオモチャから海底ケーブルのゴム被膜など、ゴムのプロフェッショナルとしてそれなりに手広くやっていました。

そのため、自動車先進国のフランスやイタリアでゴムタイヤが登場すると、ピレリもイタリア製タイヤの製造へすぐ動き出し、まずは自転車用、そして19世紀末には自動車用ゴムタイヤの製造も始めます。

昔も今もタイヤメーカーの宣伝、そして技術アピールの場として最高なのはレースであり、自転車にせよ、自動車にせよ、ピレリはタイヤを供給し、長距離レースはしばしば発展途上の新興国も舞台としていたため、そうした地域でもピレリは次第に販路を広げていきました。

ピレリの名を大きく高めたのは、1950年に始まった「フォーミュラ1」、すなわちF1世界選手権で、イタリアからは戦前からの名門アルファロメオやマセラティ、そして新興のフェラーリといった有力チームが参戦してトロフィーをさらっていきましたが、当然履いていたのは、イタリア製のピレリタイヤでした。

当初はイタリア勢の活躍もあって、F1でピレリはほぼ独占状態だった時期もありましたが、その名声も圧倒的な強さを誇る有力ドライバーあってこその話で、当時の名レーサー、ファンジオがメルセデス・ベンツ入りしてグランプリを制すると、履いていたコンチネンタルタイヤの名声は高まり、「ピレリ以外のタイヤでも十分通用する」という証明になってしまいます。

その後も何度か中断期間を挟みつつ、F1へタイヤ供給を続けてきたピレリですが、ライバルメーカーとの争いは激しく、特に1989年からの第3期F1供給では「高温になると途端にブリスターが発生する熱ダレしやすいタイヤ」という悪評もあって、比較的気温が低い状況など環境がマッチすれば強いタイヤだったものの、苦戦を強いられました。

しかし、そうした苦境はピレリのみならず大なり小なり、どのタイヤメーカーにもあるもので、要はF1で求められるタイヤを常に供給できるかどうか、その心意気があるかどうかが問われます。

そうした意味ではピレリは粘り強く、2011年以降はF1へタイヤを供給し続けているほか、F3やGP2など下位カテゴリーにも供給し、ピレリの高性能、レーシングイメージ、そして何よりも「車やモータースポーツの楽しさ」を支える、有力な後援者として、現在も高く評価されているのです。

現在のピレリは輸入される高級車やスーパーカーがメイン

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バブル時代あたりまでの日本車では、高性能モデルへピレリのタイヤ(主にP7など。現在のP7は名称を復刻したもので当時とは異なる)を純正、あるいはアフターパーツで装着することがひとつのステータスとなっていましたが、2000年代あたりからはあまり名前を聞きません。

むしろブリジストンのポテンザなど国産高性能タイヤがステータスであり、比較的安価なモデルだと、いわゆるアジアンタイヤが純正採用されていたりで、日本でピレリがステータス性を持っていた頃とは、だいぶ価値観が異なります。

ただし、F1やWRCで採用されるなどモータースポーツイメージが強く影響を与えるヨーロッパではかなり事情が異なり、ピレリ公式サイトの「高級車向けタイヤ」を見ると、アストンマーティン、ベントレー、フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティ、マクラーレン、パガーニ、ポルシェと、そうそうたる顔ぶれが並びます。

メルセデス・ベンツやBMW、アウディの名がないのは、むしろそうした「日本の一般的なユーザーにも浸透したメーカーにとっての価値観」にとって、今のピレリブランドは影響力を持たないように思えますが、それら「一般向け高級車」とは次元の異なるスーパーカーなどにターゲットを絞っているあたりが、ピレリの自信であり、今のピレリタイヤです。

ランフラットタイヤや低騒音タイヤ、パンク制御タイヤに自信あり

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他に公式サイトでピレリの自信をうかがわせる技術としては、他メーカーでも定番のランフラットタイヤのほかにも2つほどあります。

一つは騒音吸収剤をタイヤ内へ仕込むことにより、タイヤノイズを劇的に低減させて快適性を高める「ピレリノイズキャンセリングシステム」。

もう一つは、タイヤのトレッド面を釘が貫くなど、通常であれは空気が抜けるような状況でもタイヤ内側のシール材が貫通物を包み込んで空気の流出を防ぎ、さらに貫通物が抜けた後もシール材が穴を塞ぐセルフシーリング機構によりパンクを防ぐ、「シールインサイド技術」です。

特にランフラットタイヤやシールインサイド技術は、高価な車がスペアタイヤやパンク修理剤に頼らず、可能な限り高性能を維持しつつ目的地まで到着(あるいは帰着)することを可能にするもので、タイヤ価格は高価になるものの、それを気にしないほどの超高級車向け装備と言えます。

その一方で、現在のピレリは世界各国に製造拠点を持っており、日本へも中国製の比較的安価なタイヤが入ってきているため、「ブランドタイヤの割に安い」という側面も持っていますが、あくまでブランド普及モデルであり、かつて草レースでピレリのDRAGONを使ったこともある筆者からすると、特に高性能タイヤという印象は受けません。

やはりピレリの真髄はスーパーカーやハイパーカーなど超のつく高級輸入車向けであり、そうした車を所有するユーザーからの信頼に応えるだけの技術力に自信のあるタイヤメーカー、ということになるかと思います。

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