引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88

旧車・絶版車購入ガイド | 2021.05.11

圧倒的なパワーに興奮“スープラセダン”ことトヨタ「アリスト」の中古を買う

Posted by 菅野 直人

日本でもレクサス車の販売が開始される以前、レクサス「GS」はトヨタ「アリスト」として販売されていました。GSと異なり3.0リッター直列6気筒DOHCツインターボエンジン「2JZ-GTE」を搭載したアリストはトヨタ「スープラ」(A80)のスポーツセダン版のような扱いで人気となり、迫力あるボディと圧倒的なパワーにモノを言わせたジャパニーズ・マッスルカーとして、特に2代目S160系は現在も人気がある1台です。

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トヨタ「アリスト」とは

1980年代末、飛躍的に性能や品質を高めた日本車黄金時代のさなか、「シーマ現象」を巻き起こした初代日産「シーマ」など、強力なエンジンにモノを言わせた豪快な加速が売りのスポーツセダンのジャンルに火が付きました。

同時期、トヨタは北米で高級車ブランド「レクサス」を立ち上げ、最高級車「LS」をトヨタ「セルシオ」として日本市場へも導入して豪華で高品質な高級セダン市場をまたたく間に制圧する一方、ライバル日産が得意とする高級スポーツセダン市場にも自信の一台を投入しようとしていました。

それが1991年10月に発売された初代トヨタ「アリスト」(S140)です。トヨタ「クラウン」の上級モデル「クラウン・マジェスタ」と同じプラットフォームへジウジアーロ由来のイタリアンデザイン・ボディを与え、セルシオやマジェスタと同じ4.0リッターV型8気筒DOHC自然吸気エンジン「1UZ-FE」や3.0リッター直列6気筒DOHC自然吸気エンジン「2JZ-GE」のほか、ホットモデルには3.0リッター直列6気筒DOHCツインターボ「2JZ-GTE」を搭載しました。

北米では1993年から初代レクサス「GS300」として高級ラグジュアリーセダンの道も歩み始めますが、後にトヨタ「スープラ」(A80)へも搭載される2JZ-GTEは日本国内仕様であるアリストのみの特別な装備であり“スープラセダン”的な高性能を発揮する国産最速セダンとしてヒット作となります。

1997年8月には2代目S160系へとモデルチェンジ、国内仕様アリストのエンジンは3.0リッター直6DOHCに集約されて2JZ-GEと2JZ-GTEは変わらず、新たなプラットフォームと縦型楕円形4灯式ヘッドライトによる迫力あるフロントマスクと、圧倒的なパワーによる加速は大型高級スポーツセダン好きの心を一層グッとつかみました。

一貫してATのみの設定だったことや、A80系スープラより長いホイールベース(スープラ2,550mmに対しアリスト2,800mm)によって高速巡航向きの直線番長セダンのような印象もありますが、MTへ載せ替え迫力満点のドリフト車として使われるケースもあり、2代目が販売終了した2004年12月まで「国産最強スポーツセダン」として君臨していました。

しかし2005年のモデルチェンジでは日本でも「レクサス」ブランドが始まったことにより、高級セダンとして再出発。セルシオがLSとして再出発する2006年まで、日本でのレクサス最上級車だったことや、ターボエンジン廃止(代わって4.3リッターV型8気筒DOHC自然吸気エンジンを設定)によってだいぶキャラクターが変わってしまい、アリスト廃止を嘆く声も数多く聞かれました。

2代目アリストの中古車相場

大手中古車検索サイトによると2019年12月現在、2代目S160系アリストの中古車相場は以下の通りです。

JZS160アリストS300系
(自然吸気エンジン・販売期間1997年8月~2004年12月)
4.5万円~248万円:96台
JZS161アリストV300系
(ツインターボエンジン・販売期間1997年8月~2004年12月)
28万円~299万円:102台・ASK(価格応談):3台
JZS161アリストVA300TOM’s系
(ツインターボエンジン・販売期間2000年11月・2002年11月~2003年3月)
59.9万円~198万円:3台

同じ可変バルブ機構VVT-iを搭載した3.0リッター直6DOHCエンジンでも、JZS160型の「S300」系は自然吸気版230馬力の2JZ-GE、JZS161型の「V300」系ではツインターボ版280馬力の2JZ-GTEとなり、ビスタ店で台数限定、または期間限定で販売された最上級モデル、「VA300TOM’s」系では330馬力までチューニングされていました。

当時、4ドアGT-Rこと日産BCNR33改「スカイラインGT-Rオーテックバージョン 40thアニバーサリー」と並ぶ最強のスポーツセダンであり、現在でも根強い人気を誇るわりにはセダン不振ゆえか価格は安めで、往年のスポーツセダンに乗りたいというユーザーにはなかなかいい環境だと言えます。

2代目アリストのオススメグレードはツインターボのV300系

アリストには高級ラグジュアリーセダンと高級スポーツセダンという2つの顔があり、トヨタの3.0リッター直6エンジンによるラグジュアリー性を追求するなら自然吸気版2JZ-GEを搭載したS300系でもよいでしょう。しかしアリストが名車として人気だったポイントを味わい尽くすなら断然ツインターボエンジン2JZ-GTEを搭載したV300系を選ぶべきでしょう。

トムスチューンの330馬力仕様VA300系もありますがタマ数は少なく、タービン交換やMT載せ替えなど、よりスポーツ性を極めたカスタマイズカーも選択肢があるV300系の中から選ぶのがオススメです。

アリストの中古車選びの注意点

2004年まで販売、つまり2019年12月時点で「15年程度前のトヨタ車」であり、2JZ-GE/GTE搭載車としてもVVT-iを組んで、大抵が排ガス規制強化により2002年で終了となった以降も販売されていた数少ない1990年代国産ドリームマシンの中ではまだまだ純正部品の供給も期待できます。

それゆえ、仮にカリカリにチューニングされたものの不具合がありノーマルに戻さなければいけない、ノーマルだが欠品があり純正部品が欲しいという車でも、純正部品の新品やリビルトパーツの入手でそう苦労することはないでしょう。

一部過激な改造車やMT換装などスポーツ走行前提車、ドリフト仕様などは相応の内外装のヤレや骨格(モノコック)へのダメージ、トランクやドアからの雨漏りなどが心配されるものの、それを最初から念頭においた予算確保などしておけばそう問題にはなりません。

むしろ意外なところではツインターボのノーマル車など、基本はラグジュアリーセダンながらハイパワーエンジンとの組み合わせ、爆発的な加速が魅力ということもあって、サスペンションなどに負担がかかっていることもあり、可能なら購入直後、または早い時期のリフレッシュを視野に入れた方がいいでしょう。

アリストの中古車の維持費目安

改造車でもない限り頻繁に壊れる部分が多い、あるいは純正部品の欠品が多くストックのため予算が必要といった維持費増加要素はそれほどない車ですから、維持費の注意点は主に、年式が古いことや、環境性能が改善する前の燃費性能などにかかってきます。

自動車税については、2004年に販売終了しており全て新規登録から13年以上が経過した重加算税対象のため、総排気量2.5リッター超3.0リッター以下の区分で58,600円。自然吸気、ターボともVVT-i搭載で先代モデルより効率化が進み、車重に対して大トルクで余裕ある走りのためか、ターボ車でも自然吸気とあまり変わりなく実燃費はいずれも7~8km/L程度。

2019年12月現在のハイオクガソリン平均価格が約155円程度として、仮に月1,000km走るならば月21,000円程度のガソリン代がかかり、年間のガソリン代が約25万円に自動車税58,600円を合わせ、最低31万円程度が最低年間維持費の目安でしょう。

車の性格上、現在でも高速長距離ツアラーとして乗りたいユーザーは少なくないと考えられるため、用途や使用頻度によってガソリン代はもう少しかかるかもしれません。その他、ユーザーの環境次第で変わってくる購入後の駐車場代やタイヤ代、車検代や整備代、任意保険代などは各自計算してみてください。

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