買取相場 | 2022.07.20
通好みでハイクオリティなセダン車、グレイス。買取相場はどれくらいで推移している?
Posted by UruCar
2014年に販売が開始されたグレイスは、ホンダの小型車規格(5ナンバーサイズ)ではフィットアリアがモデル落ちをして以来5年ぶりとなる待望のデビューを飾ったモデルでした。 室内空間は5ナンバーセダンとしては広くとられており、ワンランク上の質感すらも感じさせる素材感も持っています。 筆者も、実際にグレイスハイブリッドに乗った経験がありますが、印象的であったのは走りの良さでした。 路面からのインフォメーションもステアリングからしっかりと伝わり、ノーズのキレとエンジンの伸びの良さが好感触であった覚えがあります。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
グレイスの中古市場での人気について
グレイスに限らず、現在の日本国内でのセダン人気の衰退たるや目も当てられないほどです。
特にカスタムベースとして以外に、積極的に若者がグレイスを選ぶ理由も正直見当たりません。
行く道のどこを見渡しても目に付くのは『軽トールワゴン』『ミニバン』『SUV』ばかりです。
しかし、セダンという形状は自動車の基本のキと言っても過言でないほど均整がとれています。
エンジン・キャビン・トランクとしっかりと目的によって分離されており、隔壁構造で仕切られているからです。
つまり、キャビンに対しノイズの侵入も少なく、ホイールベース内に均等に乗員配置も可能、乗っている人にストレスが最も少ないのは実はセダンなのです。
その中でも、小型のセダンは現状探すとなかなか見つかりません。手ごろなサイズのセダンを求められる方には、このグレイスはベストなチョイスになるはずです。
中古市場においては、上述のように大々的な人気があるというわけではないものの、やはりセダン好きというのは一定数おり、グレイスもある程度は取引されています。
買取査定額が期待できるグレイスの人気グレード
グレイスは、ガソリンモデルは現在単一のLXのみとなっており、いかにカスタマーがハイブリッドに重きを置いてクルマ選びをしているかがうかがえます。
グレイスはもともとのデビューはハイブリッドが先であったことからもハイブリッドへの人気の集中は間違いありません。
グレイスで人気のグレードは、最上位グレードとなるハイブリッドEXです。
新車の本体価格も235万円弱で購入可能で、燃費も32.4Km/Lと目を見張る値です。
買取査定額が期待できるグレイスの人気カラー
グレイスはセダン車であることも手伝い、クリスタルブラックパールとプラチナホワイトパールの人気が非常に高いです。
ルーセブラックメタリックというパープル系の需要もありますが、絶対王者である白黒は外せなさそうです。
実際、白黒の2色は、他色に比べ3万円から5万円高で買取価格が推移しているようです。
2年落ちグレイス(2020年式)の目安査定額
2年落ち2020年式グレイスは、2020年まで販売していたホンダの小型5ナンバーセダン(教習車は2021年のみ販売)。 1.5Lガソリンエンジン版と、1.5Lハイブリッド版があり、7速DCTに駆動/発電を兼ねるモーターを仕込んだハイブリッドシステム、i-DCDによる経済性の高さが特徴でしたが、末期には販売不振で後継車がないまま廃止されてしまいました。
2020年式は廃止直前の最末期モデルなため流通量が少なく、乗り換える後継車もないことや、新型コロナウイルス禍に始まる世界情勢の混乱で新車の生産が思うようにならず、納期遅延が相次いでいるためか、買取実績は多くありません。
同じ理由で中古車価格の高騰に引きずられているようで、不人気ゆえに後継車を日本で販売しなかった小型セダンとしては、比較的リセールバリューが高めの傾向にあるようです。
「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年7月現在での平均買取相場は以下。
(ガソリン車)
LX:新車210万円/買取実績なし
(ハイブリッド)
ハイブリッドDX:新車234万円/買取実績なし
ハイブリッドLX・ホンダセンシング:新車263万円/買取実績なし
ハイブリッドLX・ホンダセンシング ブラックスタイル:新車270万円/買取実績なし
ハイブリッドEX・ホンダセンシング:新車276万円/買取実績なし
ハイブリッドEX・ホンダセンシング ブラックスタイル:新車279万円/買取価格148万円程度
3年落ちグレイスの目安査定額
減価償却が一番進む3年目のグレイス。
データを取ってみると、2018年式のグレイスは135万円~145万円程の査定額で推移をしており、走行距離が若干伸びていてもこの範囲に落ち着くのが特徴として見えてきました。
5年落ちグレイスの目安査定額
5年落ちのグレイスは車検の時期と重なります。車両状態の評価はもちろんですが、95万円~105万円の買取価格分布が見えています。
ここでも距離に関わらず、一定の価格評価になっているのが大きな特徴と言えそうです。
8年落ちグレイスの目安査定額
デビューした後すぐとなる2014年式のグレイスは、やはり車両状態評価と走行距離がメインの査定基準になってきます。
しかし、13万キロ越えの超過走行個体でも50万円前後の査定額で、7万キロでも同じく50万円前後と、経年評価が強くなるのもこのデビュー直後の個体の特徴ではないでしょうか?
そして、8年経過車の買取価格のボリュームゾーンは80万円~95万円程度となります。
事故車・修復歴ありのグレイスの場合は?
修復歴がある自動車は基本的に買取値で考えると修復歴無しの場合の65%~70%の減算といわれています。
しかし、再販として考えた場合、このクラスのセダンは非常に難しい市況であるのも災いし、グレイスの修復歴有り車の場合は、どの年式で考えても概ね45万円~65万円前後での買取が期待値となるでしょう。
グレイスの残価率・リセールバリューは?
グレイスのようにちょうどいいサイズのコンパクトセダン、実はほしい人も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
前述してきた通り、現在日本国内でのセダン需要は芳しくないと言わざるを得ず、買取の相場も良好とは言いずらい状態です。
具体的には、グレイスの1年落ちのハイブリッドモデルですと、新車価格は¥2,353,320で、仮に10%程のオプション費用を加味したとすると、約260万円の車という事になります。
登録後1年での最高買取価格は145万円で、つまりグレイスの残価率は53%~56%程で、国産車としては中の下くらいの評価をせざるを得ません。
さらに、その後のデータでは経年ごとに償却額が決まっていくようなデータとなっており、3年目の残価率は38%~40%前後、5年経過車で30%~33%ほどとなります。
国産自動車くくりで考えると残価値での評価は中の下という判断となりました。
現在日本国内で使い勝手の良いコンパクトかつ普遍的なスタイルを持つセダンは非常に少なくなっています。
その中で、フィットアリアに代わり登場したグレイスは、実際に乗ってみると非常に完成度が高く、ホンダDNAがしっかりと受け継がれた楽しい一台で、セダンを検討している方にはおすすめできる車です。
しかし、残念なことに現在の市況を鑑みると財としては輸入車並みに償却の早い一台となっています。
お乗り換えの予定がある場合、2年半を経過しているようであれば早めに査定価格を知って、車検を通すか売却を考えていいかもしれませんね。