買取相場 | 2019.08.17
国産車では貴重な本格ステーションワゴン、アテンザワゴンの買取価格はいくら?
Posted by UruCar
1990年代に隆盛を誇ったのも今は昔、かつてどのメーカーもラインナップしていたステーションワゴンも今は数少なくなりました。 中でも、実用性のみならず、2.5リッターターボ車や6MT車も設定して、走行性能を高いレベルで両立させた、国産車では貴重な本格ステーションワゴンが、マツダのアテンザワゴン(2019年8月以降はマツダ6ワゴン)です。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
アテンザワゴン(マツダ6ワゴン)の中古市場での人気について
マツダ アテンザワゴンは今や国産車だとわずか6車種(2019年8月現在)、2列シートのみなら4車種まで激減してしまった、ステーションワゴンの数少ない生き残りです。
1990年代半ば頃に各メーカーから多数発売されたステーションワゴンは、3列目をたためばステーションワゴンとしても使える3列シートミニバンの流行によって淘汰されていきましたが、需要が無くなったわけではありません。
ステーションワゴンはミニバンより高い積載性を持ち、、3列シートを持たないゆえに軽量俊敏であり、かつ同じエンジンなら動力性能にも優れています。
そのため、セダン並の快適性やプレミアム性を維持して、商用車的なテイストを徹底的に廃したモデルは生き残りました。
アテンザワゴンもその例に漏れず、先進安全技術「i-ACTIVSENSE」の搭載などで安全性能にも配慮した、アテンザセダン譲りの高性能・高品質ステーションワゴンです。
もちろん豊富な容量を誇る荷室による実用性の高さと、走りのクオリティを両立したいユーザーに熱く支持されています。
なお、昨今のマツダが車名基準を変更していることにともない、2019年8月に2.5リッターターボエンジンを追加した一部改良時に、「マツダ6」へと車名変更しましたが、これは基本的にアテンザワゴンと同一車種です。
買取査定額が期待できるアテンザワゴン(マツダ6ワゴン)のグレード
アテンザワゴンは4リッターエンジン並の大トルクで、動力性能を誇りつつ経済性の高い2.2リッターディーゼルターボ「SKYACTIV-D 2.2」を搭載した走りのグレード「XD」を中心に、プレミアム性の高い2.5リッターガソリンエンジン搭載の「25S」、安価な2リッターガソリンの「20S」をラインナップ。
「XD」には6速ATのみならず6速MTすら設定され、4WD設定もXDのみです。
その中でも買取査定が高い傾向なのは、高級内装を追加したXDのLパッケージとなっています。
買取査定額が期待できるアテンザワゴン(マツダ6ワゴン)のカラー
マツダ車のイメージカラーといえば「赤(ソウルレッドプレミアムメタリック)」または「シルバー(ソニックシルバーメタリック)」ですが、買取市場で人気が高いのは「黒(ジェットブラックマイカ)」か「白(スノーフレイクホワイトパールマイカ)」、「グレー(マシーングレープレミアムメタリック)」です。
セダン同様に保守的な用途が想定されるゆえか、無難なカラーに買取市場でも高めの査定が集中している印象ですが、人気色に準じてイメージカラーのソウルレッドも買取価格で健闘しています。
1年落ちアテンザワゴンの目安査定額
イヤーモデル制をとっているマツダは車種ごとに毎年改良を行っており、1年落ちアテンザワゴンも2018年8月に改良を受けています。「オプション込みでおおよその新車価格」と2019年8月現在での平均買取相場は以下です。
25S Lパッケージ | 新車380万円に対し買取価格202万円程度 |
XD Lパッケージ | 新車438万円に対し買取価格230万円程度 |
XD | 新車370万円に対し買取価格171万円程度 |
20SやXD プロアクティブの買取参考データはまだありませんが、おおよその新車価格は20Sが310万円、20S プロアクティブが321万円、XD プロアクティブが382万円となっています。
3年落ちアテンザワゴンの目安査定額
2016年8月に年次改良を受けている3年落ちアテンザワゴンの「オプション込みでおおよその新車価格」と2019年8月現在での平均買取相場は以下です。
25S Lパッケージ | 新車368万円に対し買取価格131万円程度 |
XD Lパッケージ | 新車426万円に対し買取価格156万円程度 |
XD プロアクティブ | 新車376万円に対し買取価格146万円程度 |
XD | 新車364.7万円に対し買取価格141万円程度 |
20Sプロアクティブ | 新車315万円に対し買取価格116万円程度 |
20Sの買取参考データはありませんが、おおよその新車価格は20Sが304万円となっています。
このくらいの年式から過走行などで査定額の落ちる車が出はじめ、新車価格に対し平均相場が下がってくる印象です。
5年落ちアテンザワゴンの目安査定額
2014年4月に年次改良を受けている5年落ちアテンザワゴンの「オプション込みでおおよその新車価格」と2019年8月現在での平均買取相場は以下です。
25S Lパッケージ | 新車344万円に対し買取価格88万円程度 |
XD Lパッケージ | 新車389万円に対し買取価格112万円程度 |
XD | 新車332万円に対し買取価格97万円程度 |
20S | 新車281万円に対し買取価格92万円程度 |
この頃はまだアダプティブLEDヘッドライトやLAS(レーンキープアシスト)を標準装備する「プロアクティブ」の設定はありません。
過走行や程度のバラつきで査定額も比較的高いものからガタ落ちするものまであり、平均買取相場を大きく下げる要因になっていますが、程度のよいものは3年落ちでも5年落ちでも同じような価格で買取されています。
事故車・修復歴ありのアテンザワゴン(マツダ6ワゴン)の場合は?
2012年11月に発売以来、2019年8月にマツダ6ワゴンと名を変え今に至るアテンザワゴンは約7年のモデルライフを誇りますが、月間販売台数およそ3,000~11,000台程度と、絶対的な国内需要が少ないためか、事故車の買取事例もそう多くないものです。
現行型は初期モデルで112万円で買い取られた事例があり、同年式でもっとも高価買取されているXD Lパッケージで通常およそ126万円という例から、エアバッグが作動しない程度の損傷ならば1~2割程度の減額となる模様ですが、もちろんフレーム加工に至るような修復歴対象車はその限りではありません。
アテンザワゴン(マツダ6ワゴン)の残価率・リセールバリューは?
貴重な国産プレミアム・ステーションワゴンとはいえ、アテンザワゴンの査定額は1年程度でグッと下がり、平均残価率はおよそ46~54%程度となります。
もっともプレミアム性が高い豪華内装のXD Lパッケージでも1年経てば、新車時およそ437.8万円のところ買取価格が195~264万円程度、25Sでは新車時およそ345.3万円のところ買取価格が193~211万円程度になります。
ただしLパッケージ非装着車はさらに残価率が下がる傾向にあるため、高年式車のリセールバリューは装備が豪華になるほど高いと言えるでしょう。
なお、平均残価率は3年落ちでおよそ35~39%、5年落ちとなると26~33%程度まで下がりますが、3年落ちより古くなると買取相場が安くなる要因は走行距離や車の程度が大きな影響を与えるため、多少古くなっても走行距離が少なく程度のよい車であれば、残価率はそう落ちていきません。
逆にいえば、3年落ち以上ですと高年式でも走行距離が多かったり、見た目に目立つ傷があるような車は半分程度まで買取価格が落ちるようで、5年落ちのXD Lパッケージなど2万km走行で144万円の例もあれば、14万km走ると24.2万円にしかならない例もあります
その実用性の高さから、長距離を大量の荷物を積んで走り切る用途もあるであろうアテンザワゴンですが、そうした用途の場合は買取価格が下がる前の早めに買い換えを検討するか、乗り潰すかの二択になりそうです。