買取相場 | 2022.11.25
ハイポテンシャルな人気のFRスポーツカーBRZ 買取価格はいくら?
Posted by UruCar
「BRZ」はボクサーエンジン (Boxer Engine)のB、後輪駆動 (Rear wheel drive)のR、究極 (Zenith)のZという意味を持ちます。 トヨタとの共同開発によって生まれたスバルの量産型としては初となるFRスポーツカーで、開発、生産をスバルが担当している為、その技術が多く使われているのが特徴的なモデルです。
以下の文中の買取査定額は、投稿日時点での目安になります。実際の査定額については相場状況や車両の状態によって大きく変動しますので、あくまで参考金額としてご覧ください
SUMMARY
BRZの中古市場での人気について
BRZは安定性重視のスプリングレート設定と、ストレスのない操作フィールを持ったFRスポーツカーとして人気があります。同じく人気のトヨタ86と共通パーツが多くアフターパーツが豊富な車種であり、ハイポテンシャルながら手の届きやすい価格で手に入れられる点でも中古市場で盛り上がりを見せています。
買取査定額が期待できるBRZのグレード
BRZは現在R、S、GT、STIスポーツの基本4グレードで展開されており、GTの人気が高いです。さらに限定モデルのイエローエディションやクールグレーカーキエディションが存在します。その他限定モデルのtSはプレミア価格での取引がされています。
買取査定額が期待できるBRZのカラー
スポーツカーという車両の性格から、カラーでの査定価格に大きな差はないですが、WRブルーパールカラーの人気が高い傾向にあります。むしろ欲しいと思われるようなオプション装備や綺麗にカスタマイズされている方が査定価格に影響があるようです。
2年落ちBRZ(2020年式)の目安査定額
2年落ち2020年式BRZは、2021年3月まで販売されていた初代BRZの後期型(2016年8月以降)で、2018年9月、リヤホイールアーチ部分へ車体後方の乱流を抑えるための空力効果を持つフィン追加、サスペンションチューニング最適化など改良を受けて以降のモデル。
2019年4月に新ボディカラー追加、10月に消費税増税(8%→10%)による価格改訂が行われた後、トヨタ版の86よりひと足早く2020年7月にオーダーストップ、翌月には生産も終えたので、初代BRZとしては最末期モデルとなります。
「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年11月現在での平均買取相場は以下。
Rカスタマイズパッケージ | 新車273万円/買取価格125万円程度 |
R | 新車304万円/買取実績なし |
S | 新車337万円/買取価格207万円程度 |
RAレーシング | 新車349万円/買取実績なし |
GT | 新車375万円/買取価格187万円程度 |
STIスポーツ | 新車399万円/買取価格205万円程度 |
平均買取価格 | 約181万円 |
平均残価率 | 約52% |
4年落ちBRZ(2018年式)の目安査定額
4年落ち2018年式BRZは、2021年3月まで販売されていた初代BRZの後期型(2016年8月以降)で、2017年10月に車体前後パーツの補強でボディ剛性を向上、ワンタッチウィンカーやウェルカムライティングの装備など、運転操作や乗降時の利便性を高める改良を受け、同時に走りや内外装の質感を大幅に高めた最上級グレード「STI SPORT」を追加したモデル。
2018年9月には車体後方乱流を抑制するフィンをリヤホイールアーチへ追加、サスペンションセッティングも最適化する改良を受け、これが初代BRZで最後の目立つ改良となりました。
「オプション込みでおおよその新車価格」と、2022年11月現在での平均買取相場は以下。
Rカスタマイズパッケージ | 新車267万円/買取実績なし |
R | 新車298万円/買取価格119万円程度 |
S | 新車330万円/買取価格159万円程度 |
RAレーシング | 新車335万円/買取実績なし |
GT | 新車369万円/買取価格187万円程度 |
STIスポーツ | 新車392万円/買取価格187万円程度 |
平均買取価格 | 約163万円 |
平均残価率 | 約47% |
5年落ちBRZの目安査定額
5年落ち2017年式BRZは、2016年8月のマイナーチェンジでシャシー性能を引き上げ、MT車で吸排気効率を向上し、最大トルクを0.7kgf・m引き上げたほか、最高出力も7馬力向上、走行フィールを大幅に改善させたモデルです。
同年11月には、最上級グレード「GT」を追加し、2017年9月には、ボディ剛性をさらに向上、同年10月にはGTの上、さらに最上級のグレード「STIスポーツ」を追加するなど、改良やグレード追加を続けていました。オプション込みでのおおよその新車価格と、2022年11月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
Rカスタマイズパッケージ(6MT) | 新車267万円/買取実績なし |
R(6MT/6AT) | 新車298万円/買取実績なし |
S(6MT/6AT) | 新車330万円/買取価格141万円程度 |
RAレーシング(6MT) | 新車328万円/買取実績なし |
GT(6MT/6AT) | 新車369万円/買取価格184万円程度 |
STIスポーツ(6MT/6AT) | 新車392万円/買取価格182万円程度 |
STIスポーツクールグレーカーキエディション(6MT) | 新車388万円/買取実績なし |
平均買取価格 | 169万円程度 |
平均残価率 | 約46% |
7年落ちBRZの目安査定額
7年落ちBRZの査定相場金額は、データ上では平均191万円と、新車価格を考えると高い額を推移しています。
しかし、この値は限定車のtSが平均値を上げていると思われます。
市場に出回ることの多いRやSに関しては150万円〜180万円前後で取引されています。メンテナンスやオプション装備などの車両状態によって価格が大きく変動します。
8年落ちBRZの目安査定額
8年落ち2014年式BRZは、2012年3月以来販売している現行モデルの前期型で、2013年9月の改良により「S」グレードへ、それまでメーカーオプションであったフルフロアアンダーパネルを標準装備、ベースグレードの「RA」のパフォーマンスパッケージで、16インチフロントベンチレーテッドディスクブレーキやトルセンLSDを選択可能としたほか、同年12月には「S」ベースで内外装を大人の雰囲気で引き締めた「プレミアムスポーツパッケージ」を追加していました。
2014年6月の改良では、サスペンションのリファインで操縦性や乗り心地の質感をより高めています。オプション込みでのおおよその新車価格と、2022年11月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
RA(6MT) | 新車231万円/買取価格50万円程度 |
R(6MT/6AT) | 新車282万円/買取価格76万円程度 |
S(6MT/6AT) | 新車319万円/買取価格92万円程度 |
RAレーシング(6MT) | 新車322万円/買取実績なし |
プレミアムスポーツパッケージ(6MT/6AT) | 新車343万円/買取価格88万円程度 |
平均買取価格 | 77万円程度 |
平均残価率 | 約26% |
9年落ちBRZの目安査定額
9年落ちのBRZはデビュー初期モデルとなります。現行モデルとして現在も人気が高く、残価値もいい数字で残っていて、平均170万円の買取額を推移しています。標準モデルの相場は130万円〜160万前後となっており、過走行でも状態によっては査定額100万円を狙えると予想できます。
10年落ちBRZの目安査定額
10年落ち2012年式BRZは、2012年3月に発売されたスバルの2ドアFRスポーツクーペの初期型で、モデルチェンジされた現行(6代目Z34型)モデルの初期型で、ベースグレード「RA」、標準グレード「R」、上級グレード「S」の3種類です。
トヨタに供給される兄弟車「86」ともども、久々に発売された2リッター級小型FRスポーツクーペとして大いに注目されてのデビューでした。オプション込みでのおおよその新車価格と、2022年11月現在での平均買取相場は、以下の通りです。
RA(6MT) | 新車227万円/買取実績なし |
R(6MT/6AT) | 新車277万円/買取価格63万円程度 |
S(6MT/6AT) | 新車311万円/買取価格83万円程度 |
平均買取価格 | 73万円程度 |
平均残価率 | 約25% |
BRZを高く売るためのポイント
ある程度のラグジュアリー性を持ち、走行に必要なパーツ類も標準で備える上級グレードを除き、この種の車は、基本的にタイヤホイールやステアリングを変えての走り込みにより価値感を得ることができ、もっと本格的に走るのであれば、サスペンションやエアロの交換も珍しくはない車です。
それは、車の性質上やむを得ないこととはいえ、事故による修復歴はもちろん、走り込んだり、工具やタイヤなどを積む際の傷や汚れなどは、査定で大きなマイナスポイントになります。また、特にボディ剛性が不足しがちの初期型は、激しい走行を行うと気づかないうちにモノコックへクラック(亀裂)などが生じている恐れもあります。
やむを得ないこととはいえ、新品同然の部分が残っていた方がよいのは言うまでもなく、最初から激しい走り前提で購入した場合は、ホイールやシートを純正未使用で保管しておくなど、売却時に程度よく見せる努力も必要と考えてください。
BRZの走行距離による値動きの変化
BRZの2022年11月現在における走行距離ごとの買取相場を紹介します。
14万km台 | 58.6万円程度 | 7万km台 | 59.7~92.2万円 |
13万km台 | 50.1万円程度 | 6万km台 | 58.6~143.3万円 |
12万km台 | 63.5万円程度 | 5万km台 | 55.7~128.2万円 |
11万km台 | 53.7~59.7万円 | 4万km台 | 76.2~192.4万円 |
10万km台 | 67.4~76.4万円 | 3万km台 | 60.6~175.1万円 |
9万km台 | 49.9~98.3万円 | 2万km台 | 90.2~192.4万円 |
8万km台 | 41.3~103.1万円 | 1万km台 | 82.5~239.8万円 |
極めて趣味性が高く、また発売から8年以上も経っていることから、単純に距離だけで価格が決まるものではなく、程度や年式にもよりますが、2016年のマイナーチェンジを受けた後期型は、走行距離が多くとも高価になる傾向です。
走行距離数に応じた傾向としては、6万km台、9万km台をオーバーしたあたりで高額査定が出にくくなるようで、比較的高年式の後期型ユーザーでも、そのあたりの走行距離に達した場合は、査定が落ちる可能性があると考えてください。
事故車・修復歴ありのBRZの場合は?
スポーツカーである以上事故歴がある個体は少なくありません。
さらにフレーム加工をするようなカスタマイズは修復歴の対象になってしまうこともあります。
それでも、事故車や綺麗にカスタマイズされた車両のニーズが高いのもスポーツカーの特徴です。
BRZの場合は、事故・修復歴が付くと一般車に比べて約3割減額されるようです。
例えば、3年落ちの標準車で修復歴ありの場合、120万円〜140万円ほどの査定額で取引されることが多い傾向にあります。
BRZの残価率・リセールバリューは?
技術の進歩によって減少しつつあるMT車。
そんな中、MT設定のあるBRZは走る愉しさを体感できる現行モデルとして人気を得ています。
例えば、BRZ Sを新車購入した場合の費用が2,970,000円で、約3年で走行距離25,000kmで売却した場合の買取最高値は1,950,000円でした。
つまり、3年で1,200,000円を償却しており、残価率は65.6%ということになります。
また、5年50,000kmの買取最高値は1,300,000円で、残価率43.7%となります。
やはり3年を超えてくると査定額もそれなりに下がる傾向にあります。
しかし、チューニングやカスタマイズを楽しむだけでなく、スポーツカー界隈のコミュニティで出会う仲間との交流など、BRZでなければ得られない価値は価格以上のものと考えられます。
2012年から長期に渡り人気の高いBRZ。チューニングのベースとしてのポテンシャルが高く、癖のないセッティングのため初心者やドライブ好きの方にもおすすめの一台です。
しかし、査定額は日々下がります。次のモデルが決まっているのであれば早めの査定をおすすめします。
BRZを売るのにベストなタイミングは?
BRZは、2020年7月をもって現行モデルの受注を終了しており、それ以降は在庫販売の終了をもって一旦スバルでの歴史を終えます。
トヨタに供給している86も同様に受注終了しているものの、既に次期86の開発が明かされ、引き続きスバルで生産、デビューまで決まっているのとは対照的に、スバルから次期BRZがデビューするかどうかは、まだハッキリしていません。
仮に2代目BRZがデビューしなかった場合は、「スバル最後のFRスポーツ」として今後レア車としての価値が上がっていく可能性がある一方、やはり2代目もつくられるし、初代より魅力的という話になると、買い替え需要で中古車市場がダブつき気味になり、特に2016年8月マイナーチェンジ以前の前期型は、大きく買取価格が落ちる可能性もあります。
今後、そのあたりの去就がハッキリしてくると思いますので、今後の次期BRZ関連ニュースには気を遣い、大きく価値が落ちそうであれば早めの売り、むしろ価値が上がりそうであれば、可能な限り大事に乗って、中古車相場を見守りタイミングを図るのがオススメです。