海外で絶大な人気！トヨタのロングセラーミドルサイズセダン カムリ 買取相場の価格はどれほど？

カムリの中古市場での人気について

2017年にフルモデルチェンジされ、現行モデルとなるカムリは、通算で10代目となるロングセラーモデルです。ゆったりとした室内空間と直進安定性によるロングクルーズを意識したFFセダンとして誕生しました。
日本ではプリウスやクラウンなどの同社競合モデルに押され、馴染みが薄いですが、世界戦略車として海外では絶大な人気を誇っており、北米市場販売台数ではトップをキープし続けています。

海外ではベンツEクラスやBMWの5シリーズとの競合モデルとして進化を続け、高級ミドルサイズセダンとして成長を遂げたカムリは、日本市場においてはハイブリッド専用モデルとして販売されました。その魅力に評価が高まり、新車はもちろん、中古車市場でも人気の高いモデルとなっています。

買取査定額が期待できるカムリの人気グレード

日本でも人気が高まっているカムリは、中古車市場でも人気のモデルとなっています。買取相場を見ると、多くの中古車と同様に、高年式モデルで人気グレードほど買取査定が良い傾向にあります。

グレードで比較すると、例えば2018年モデルのカムリ 2.5 WS レザーパッケージで、ボディーカラーがホワイトパール、走行距離が1万㎞以内であれば最高買取相場に近い290万円～309万円程度の買取査定額が期待できます。
同じく2018年式のカムリ 2.5 ハイブリッド、ホワイトパールで走行距離が1万キロ前後であれば、250万円～280万円程度の買取査定額が期待できます。
ハイグレードであるほど高い査定額が出る傾向がありますが、やはりカムリ Gレザーパッケージ、カムリ 2.5 ハイブリッド Gパッケージが人気の高いグレードのようです。

買取査定額が期待できるカムリの人気カラー

買取査定相場において、ボディーカラーはどの程度影響するのでしょうか？
最近は多色ボディーカラーを採用するモデルが多くなっていますが、やはり人気のボディーカラーであるほど買取査定額が高くなる可能性があります。
カムリでは圧倒的にホワイトの人気が高く、2番目にブラック、3番目にシルバーの人気が高いです。

実際の買取査定額を見ると、同じ年式やグレードでも、ボディーカラーの違いだけで2万円～6万円ほどの買取査定額の違いが発生しているようです。
例えば、2017年式 カムリ Ｇレザーパッケージのホワイトの買取査定額は258万円～264万円程度ですが、同じ年式・グレードのブラックでは254万円～259万円となっています。
このように、同じ年式やグレード、車種であっても、ボディーカラーによっては買取査定額に4万円～5万円ほどの開きが生じる可能性があるようです。

1年落ちカムリ(2022年式)の目安査定額

1年落ち2022年式カムリは、1980年の初代（セリカカムリ）以来販売されてきたトヨタのアッパーミドルクラスFFサルーンで、2017年にモデルチェンジした10代目。

9代目（2011年発売）以降はハイブリッド専用車として、現行の10代目ではスポーティーイメージを高めた外装とするなど人気回復に努めてきましたが、セダン不振と車種整理の影響で2023年中に国内販売を終了、同年内登場予定の新型クラウンセダ（16代目）が後継となる模様です。

2022年式は2021年2月に内外装の一部変更、安全運転支援システムTSS（トヨタ・セーフティ・センス）の機能向上、8インチだったディスプレイオーディオの9インチ化など改良されて以降のモデルで、2022年8月にもボディカラー変更、車内のUSB端子をタイプAから近代的なタイプCへ変更する改良を受けています。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。

X：新車395万円／買取実績なし
G：新車428万円／買取価格205万円程度
Gレザーパッケージ：新車491万円／買取価格234万円程度
WS：新車445万円／買取実績なし
WSレザーパッケージ：新車503万円／買取価格312万円程度

平均買取価格：約250万円
平均残価率：約52%

2年落ちカムリ(2021年式)の目安査定額

2年落ち2021年式カムリは、2020年5月に東京以外の全国でも全てのトヨタ系ディーラーでトヨタ全車種の購入が可能になり、カムリ自体には同8月にインテリジェントクリアランスソナーの全車標準装備化と、特別仕様車「WSブラックエディション」が追加されました。

2021年2月にはレーントレーシングアシストや、レーダークルーズコントロールへのカーブ速度抑制機能追加、衝突被害軽減ブレーキの夜間歩行者・昼間自転車対応など、運転支援機能「Toyota Safety Sense」が強化され、内外装やボディカラーが若干変更されています。

買取市場では、新型コロナ禍の長期化やウクライナ戦争の勃発の影響による生産遅延、納期の長期化、中古車価格の高騰という異常な情勢の中、保守系ユーザーからの人気を集めたか、2021年5月時点より平均買取価格で40万円以上、平均残価率で10%近く上昇中です。

不人気ジャンルと呼ばれて久しい4ドアセダンに時ならぬ復権の兆しが見えていますが、トヨタの主力高級セダン、クラウンの15代目(2018年発売)が2022年春でオーダーストップ、モデルチェンジして新型になると言われますが、新車の納期遅延と同様、発表そのものはじきに行われて予約も始まるとしても、いつから納車できるかが不透明。

そこで、クラウンの新車を買えない穴を埋める存在として、中古クラウンのほかに中古カムリが人気となるやもしれず、今後もさらに相場が上がる可能性はあります。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。

カムリ・平均買取価格：約252万円
カムリ・平均残価率：約52%

3年落ちカムリ(2020年式)の目安査定額

3年落ち2020年式カムリは、2017年7月にモデルチェンジしたアッパーミドルクラスFFサルーンの10代目で、従来2WD（FF）のみだったラインナップへ2019年12月にリアモーターを追加したe-Four（電動4WD）式の4WDを各グレードへ追加したモデルで、これにより雪国など2WD車では不安のある地域での需要も見込めるようになりました。

2020年8月には廉価グレードの「X」にもインテリジェントクリアランスソナーを標準装備として、全車でペダルの踏み間違いや踏み過ぎによる誤発進抑制、衝突被害軽減/抑止機能が付与され、上級グレードへもブラインドスポットモニターなど従来オプションだった装備を追加で標準装備課するなど、予防安全性能が底上げされたほか、ブラック基調の内外装を施した特別仕様車、「WSブラックエディション」が発売されています。「オプション込みでおおよその新車価格」と、2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。

X：新車393万円／買取価格137万円程度
G：新車425万円／買取価格184万円程度
Gレザーパッケージ：新車487万円／買取実績なし
WS：新車441万円／買取価格220万円程度
WSブラックエディション：新車474万円／買取価格213万円程度
WSレザーパッケージ：新車501万円／買取価格233万円程度

平均買取価格：約197万円
平均残価率：約44%

5年落ちカムリ(2018年式)の目安査定額

2018年式カムリは、2017年7月に発売された10代目カムリ(現行モデル)の初期型で、発売時のグレード「X」「G」「Gレザーパッケージ」に加え、2018年8月に最上級グレード「WS」「WSレザーパッケージ」を追加するとともに、オート電動格納式ドアミラーの採用や「G」以上へインテリジェントクリアランスソナーの標準装備化(Xではメーカーオプション)したモデルです。オプション込みで、おおよその新車価格と2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。

7年落ちカムリ(2016年式)の目安査定額

2016年式カムリは、日本国内仕様が全車ハイブリッド専用車となり、2011年9月から2017年7月まで販売されていた9代目カムリの末期型で、2015年10月に最後の小改良を受けてリアバンパーにメッキモール加飾追加、インテリアのエアコンレジスター加飾追加など内外装の上質感を高めたモデルです。オプション込みで、おおよその新車価格と2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。

13年落ちカムリ(2010年式)の目安査定額

2010年式カムリは、2006年1月から2011年9月まで販売されていた8代目カムリの末期型で、まだガソリンエンジン搭載車のみのラインアップでした。2009年1月のマイナーチェンジでフロントマスクをより躍動感あるデザインへ変更、メッキ加飾の追加など高級感を高めるとともに、VSC(横滑り防止装置)やTRC(トラクションコントロール)の4WDを除く全車標準装備化で走行安定性を高めるなど改良を重ねていました。オプション込みで、おおよその新車価格と2023年5月現在での平均買取相場は、以下の通りです。

事故車・修復歴ありのカムリの場合は？

では、事故歴や修復歴のあるカムリの場合、買取査定額はどの程度になるのでしょうか。修復歴のあるモデルは一般的には通常の査定額から30万円ほど買取査定額が下がると言われていますが、本当にそうなのでしょうか。

調べたところ、カムリの事故車と無事故車を比べると、査定額の差に5万円～40万円ほどの開きがあることがわかりました。もちろん年式が新しくなる程、この差は広がっています。

2017年式 カムリ 2.5 G レザーパッケージ
無事故車の場合：240万円～250万円
事故車の場合　：200万円～220万円
前後の買取査定額になる可能性があります。

2015年式 カムリ 2.5 ハイブリッド
無事故車の場合：125万円～134万円
事故車の場合　：80万円～100万円
前後の買取査定額になる可能性があります。

2012年式 カムリ 2.5 ハイブリッド Gパッケージ
無事故車の場合：68万円～71万円
事故車の場合　：40万円～60万円
前後の買取査定額になる可能性があります。

カムリの残価率・リセールバリューは？

買取査定は、下取りとは違い、新車価格や市場での人気度、オプションによって価格が変動します。下取りは査定表に基づき計算されますが、買取査定は地域別での人気度や中古車市場での需要などによって変わります。

買取査定の相場で参考になるのが残価率ですが、カムリの残価率はどうなのでしょうか。2年落ちと4年落ちで比較してみましょう。

カムリ WSレザーパッケージを新車から2年落ち、走行距離が1万キロで売却した場合、新車価格が4,341,600円で買取額は3,097,000円となり、残価率は71.33％になります。

カムリ 2.5 ハイブリッド レザーパッケージの4年落ち、走行距離が2万キロで売却した場合、新車価格が4,228,200円で買取額は1,661,600円となり、残価率は39.30％になります。

カムリ2.5Gの4年落ち、走行距離が4万キロで売却した場合、新車価格が3,531,600円で買取額は2,165,600円となり、残価率は61.32％となりました。

カムリの人気グレードによる平均残価率は、45〜50％前後になるようです。買取査定は3年落ち以降になると下取りよりも高額査定になるケースが多いため、下取りに出すよりも買取査定に出したほうがお得になる可能性があることがわかりました。

トヨタの海外市場で絶大な人気を誇るカムリは、近年の国内市場でも人気が高まっており、中古車市場における相場も上昇しています。それだけに買取査定額にも期待が持てそうです。

カムリのご売却を検討する場合は、下取りに出すだけで終わらせるのではなく、買取査定も行いましょう。また、ご売却を検討するのであれば、早めに買取査定をすることで査定額のアップが期待できます。

トヨタ「カムリ」を高く売るためのポイント

カムリは1980年から10代にわたり販売されてきたトヨタの高級FFセダンというだけではなく、現行モデルではついに「マークX」に代わりトヨタを代表するアッパーミドルクラスサルーンとしての役割も与えられました。

従来からのFFならではの車内空間のゆとりに加えスポーティさも加味されましたが、基本は高級感あるラグジュアリーセダンですから、買取査定で高評価を受けようと思えば内外装の傷やへこみがないのはもちろんのこと、喫煙のみならず芳香剤や香水の多用などによる「前オーナーの名残」を残さない努力が求められます。

いつでも新車のような新鮮さをイメージさせる空間の維持が、カムリのような車には重要だといえるでしょう。

トヨタ「カムリ」の走行距離による値動きの変化

カムリの2023年5月現在における走行距離ごと相場を、現行と先代に分けて紹介します。

10代目カムリ(現行モデル)
●9万km台：143.4万円～152.7万円
—
●5万km台：181.4万円～221.1万円
●4万km台：182.4万円～236.2万円
●3万km台：180.5万円～258.8万円
●2万km台：161.7万円～319.6万円
●1万km台：147.7万円～281.6万円

発売からまだ3年足らずの現行モデルは走行距離が進んだ車が少なくあくまで参考ですが、5万km台までは走行距離や年式の差というより、グレードの違いや程度、装備の差で買取価格に差が出ており、走行距離によっての違いが出てくるのはまだこれからのようです。

9代目カムリ(先代モデル)
●15万km台：23.3万円～49.5万円
●14万km台：28.5万円～31.5万円
●13万km台：22.3万円～40.6万円
●12万km台：27.5万円～31.5万円
●11万km台：29.5万円～49.7万円
●10万km台：31.5万円～105.3万円
●9万km台：38.6万円～106.3万円
●8万km台：42.7万円～93.9万円
●7万km台：40.7万円～109.5万円
●6万km台：49.7万円～123.8万円
●5万km台：49.5万円～119.8万円
●4万km台：46.5万円～138.2万円
●3万km台：55.5万円～140.2万円
●2万km台：55.5万円～153.4万円
●1万km台：137.2万円～251.5万円

もっとも古い車は8年半近くがたつ9代目カムリ(先代モデル)ですが、走行距離9万～10万km台あたりを境にして急激に買取価格が降下、特に買取上限は10万km台を超えると半減していくほどの違いが出てきます。

昔は「走行距離10万kmが車の寿命の目安」と言われていたこともあり、保守層ユーザーが多そうなカムリでは10万kmを境にして中古車としての人気が急落していくようですが、一方で1万km台ですと程度のよい上級グレードなら現行モデルに匹敵する買取価格が狙えるケースもあり、デザインが若々しくなった現行カムリより先代のデザインを好むユーザーが一定数いることも考えられます。

トヨタ「カムリ」を売るのにベストなタイミングは？

現行モデルへのモデルチェンジに際し、大幅にデザインを若返らせるとともにスポーティな走りの良さもアピールしていたカムリは、現行と先代以前でアピールしたいユーザーがだいぶ異なり、現行はスポーティセダンを求める新世代ユーザー、先代までは旧来のセダンを好む保守層ユーザーからの需要が多そうな車です。

いわば現行カムリはもちろん、現行「クラウン」のデザインも受け入れがたいユーザーにとって先代カムリの高年式、低走行距離、程度良好車は好ましい存在であり、しかも中身は経済性が高いハイブリッド車ですから、買い替えを検討している先代カムリのユーザーにとって現在の状況はまさに「売り時」と言えますから、走行距離が進んでしまう前に早めの買取査定をオススメします。

一方の現行カムリに関しては、2年落ち車の平均残価率が56%、最上級グレードの「WS」系などは60%を超えており、「セダン不況などどこ吹く風？」という人気ですから、車検が残っているうちに次の車を考えたいというユーザーは、人気が続いているうちに早めの決断が求められるでしょう。

唯一難しいのが最廉価グレードの「X」で、平均残価率47%は悪い数字ではないのですが、カムリの中では残価率が早めに下降しやすい傾向にあるため、気長に乗り続けようと割り切るか、次のステップへ早めに乗り換えるかはユーザーの考え方次第です。