引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3:1993_Toyota_Supra_01.jpg

旧車・絶版車購入ガイド | 2019.11.26

スープラの中古車のオススメグレードは?人気の4代目ならRZかRZ-Sの6速MT車か!?

Posted by 菅野 直人

BMWとの協業の成果が実り、2019年5月に復活したトヨタ・スープラ。かつて初代から2代目まで日本名「セリカXX(ダブルエックス)」で、3代目から4代目までは国際名「スープラ」として、2002年まで販売されていました。復活した5代目はまだ登場間もないことから、登録済み未使用車がプレミア価格で販売されている状況ですが、ダイナミックな走りが味わえる大排気量ターボで一世を風靡した4代目モデルを中心に旧型も根強い人気を保っています。

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トヨタ・スープラとは

1970年代当時、主戦場となる北米でトップセールスを続ける日産・フェアレディZに対抗可能なスポーツカーをもたなかったトヨタが、強力なライバルを打ち倒すべくA40系セリカ(2代目)のフロントを延長して直列6気筒エンジンを搭載したのがはじまり。1978年に日本ではセリカXXとして、海外ではスープラの名称で大々的に販売されました。

2代目A60系まではまだFRだった時代のセリカを拡大強化したものでしたが、1986年に発売された3代目A70系ではセリカがFF化(4代目T160系)したため、すでにエンジンなどを共用していたソアラと共通のプラットフォームとしてセリカとは異なる進化を遂げ、日本でもスープラとして販売されるようになりました。

ただし3代目までのスープラは、3代目でグループAレースやラリーに出場するようになったとはいえ、基本は高速長距離巡航向きのグランツーリズモ的な性格が強く、その間にライバルメーカーは同じGTカー的な車でもモータースポーツでその性能を高らかとアピールするなど、販売面はともかくイメージ面で少々差をつけられてしまいます。

そんなジレンマを一気に解消したのが、1993年にデビューした4代目A80系スープラでした。当時、アリストにしか採用されていなかった3リッター直6DOHCツインターボ「2JZ-GTE」が搭載されたグレードの設定、各種レースにおける華々しい活躍、そしてチューニングカーの世界でも2JZ-GTEがかの日産・スカイラインGT-Rに搭載されていたRB26DETTと同等の評価を受ける名機として高評価されていたことも手伝って、国産大排気量FRスポーツの代表格として愛される存在に。

しかしながら、4代目スープラは排ガスの規制強化で2JZ-GTEの生産継続が困難になったことや、SUVの台頭による世界的な2ドアスポーツクーペ不況というさまざまな不運が重なって、はかなくも2002年8月に生産終了。

とはいえ、後継車に相当する4代目ソアラ/初代レクサスSCの実像がMTの設定もない大型ラグジュアリー・オープンスポーツ(クーペカブリオレ)だったこと、スープラにかぎらず他の国産ハイパワースポーツも日産・GT-Rをのぞいて存在しなかったこと、なにより長らく続いた不況に終わりがみえ始めたこと、などなど、今度はポジティブな要素が増えつつあった当時、トヨタを代表するスポーツモデルの復活を望む声は日増しに高まっていました。

https://toyota.jp/supra/

それでも、スープラの名を冠する1台に適したエンジンが、当時のトヨタには存在せず、道のりはなかなかに厳しいものでした。が、2011年にドイツのBMWと協業することで同社の技術を使ったスポーツカー開発が可能になり、3代目BMW・Z4とプラットフォームやパワーユニットなどを共用しつつ、トヨタ独自のアレンジとスパイスが効いた5代目スープラがついに2019年5月誕生したのです。

復活を果たしたスープラはトヨタのスポーツブランド「GR(GAZOO Racing)」初の専用車種としてリリース。販売面では「GRスープラ」(正式な通称名はトヨタ・スープラのまま)を名乗り、今後はトヨタのスポーツイメージを牽引していくことでしょう。

スープラの中古車相場

大手中古車検索サイトによると、2019年11月現在のスープラ(日本国内でスープラを名乗る3代目以降)の中古車相場は以下の通りです。

3代目A70系スープラ(販売期間1986年~1993年) 49.8万円~366万円・その他ASK(価格応談)3台
4代目A80系スープラ(販売期間1993年~2002年) 139万円~590万円・その他ASK7台
5代目DB系GRスープラ(販売期間2019年~) 589.9万円~890.6万円・その他ASK6台・ただしほとんどが登録済み未使用車

5代目がデビューしたとはいえ生産台数自体がまだ少なく、しかも日本への割当台数がかぎられていることから、3リッター直6ターボの「RZ」グレードにプレミア価格(RZの正式な車両本体価格は約703万円)がついている、いわば高嶺の花状態。実際の購入検討対象として人気があるのは、国産スポーツ黄金時代といわれた1990年代を中心に販売された4代目です。

ただし、4代目でも中古車市場では全国で65台程度しか掲載されていないほどの希少車となっており、スーパーカー的なリトラクタブルヘッドライト採用で根強い旧車人気がある3代目同様、市場にある選択肢は非常にかぎられてしまいます。

スープラのオススメグレード!人気の4代目ならRZおよびRZ-Sの6速MT車

スポーツカーである以上、スープラのオススメとなるのは当然その世代で最強のエンジンを搭載したグレードといえるはず。3代目におけるオススメは前期の3.0GTターボ系または後期の2.5GTツインターボ系、とりわけ500台限定のグループAレースホモロゲーション車両「3.0GTターボA」はなかなか手に入らない希少車で、みつけた瞬間に程度を問わず即購入するべきといっても過言ではないでしょう。

4代目は3リッター直6DOHCツインターボ2JZ-GTEを搭載し、ゲトラグ製6速MT車も設定された「RZ」および「RZ-S」、5代目ならBMWの3リッター直6ターボを搭載した「RZ」となりますが、現行の5代目は運動性に関して2リッター直4ターボ搭載の「SZ」および「SZ-R」に軍配が上がるという評価もあります。

4代目もレースで強力な戦闘力を発揮したのは直4ターボエンジン搭載車だったため、あえて直6エンジンのフィーリングにこだわらないなら5代目はコスパ高くて今後の戦闘力アップもうかがえるSZ系狙いが面白いかもしれません。

なお、人気の4代目はテッパンのRZ系狙いも良いのですが、単純にクルマの程度として評価した場合、スポーツ走行などを行わないユーザーによって大事に乗られていたであろうフルノーマルワンオーナー車のSZ系グレード(自然吸気版2JZ-GEを搭載)を考慮するのも一つの手かと。

スープラの中古車選びの注意点

1980年代後半から1990年代に販売された国産スポーツカー全般にいえることですが、3代目70系や4代目80系はエンジンやターボチャージャーをはじめ走行に関わる部分に改造を受けた個体が多く、メーター交換により走行距離不明となっているもの、メーターはノーマルでも表示された走行距離が必ずしもアテにならないもの、と最初から考え、ワンオーナー車を除けば価格に関わらず「どのような経歴で、どのような改造を受けたか不明」とあらかじめ計算しておいた方が良いでしょう。

要するに、購入直後から故障の可能性は一般的な中古車と比較してもすこぶる高く、かついつ起こるかわからない状態のため、いつでも入庫できる「主治医」的なショップや整備工場は不可欠、いざという時の修理や交換パーツの費用をつねにストックしておく必要があるということです。

幸い、人気車種なのでパーツは純正品以外にも社外品が国内外で豊富に存在していて流通も盛んなため、資金さえ潤沢ならば同時代のスポーツカーのなかでも維持するのには困りません。ノーマル状態での維持にこだわるなら4代目でも生産終了から17年が経過していますから、中古部品やデッドストックの入手に動いていてもいい時期です。

また、そのような場合でも「純正部品を入手したはいいが、実は改造車のため補修部品も社外品が必要だった」というケースがままあるので、購入した車の状態、たとえばエンジンやターボチャージャーは実際にどのようなパーツで組み立てられているかを把握し、把握しきれない部分は予算に余裕を持って維持する思考が大切となってきます。

まだ新しい5代目GRスープラはそのような心配は無用なものの、どうしても早く入手したいというユーザーでもないかぎり、プレミア価格の登録済み未使用車しか選択肢がない状況がしばらくは続くだろうため、中古車で気軽に乗りこなしてみたい場合は当面待つしかないのが実情です。

スープラの中古車の維持費目安

クルマの維持費はスープラのような趣味性の高いモデルであっても整備さえキチンとしていれば普通のクルマとそうは変わらず、故障でも起きないかぎり計算しなければいけないのは駐車場代、タイヤやオイルなどに代表される消耗品代、それに必要経費であるガソリン代、定期的な税金と車検代くらいです。

ただし、3代目や4代目に多い改造車の場合、慣れないうちはエアロが組み込まれた外装や低空化による車体底面のヒットなど、路上の段差その他に接触して破損するおそれがあるため、そうした細々とした補修代はつねに確保しておく必要も。また、エンジンや補機類にまで改造が及んでいるなら、最悪の場合はエンジンやターボチャージャーなどを丸々交換できる予算の常時確保が目安となるでしょう。

自動車税も現行の5代目GRスープラ以外は全て13年超ですから重課税の対象となり、4代目すべてと3代目の3リッターエンジン搭載車は2.5リッター超3リッター以下の58,600円、3代目の2.5リッター車は2リッター超2.5リッター以下の51,700円、3代目まで存在した2リッター車で1.5リッター超2リッター以下の45,400円となります。

くわえて燃費は4代目A80系のターボ車では10・15モード燃費でカタログ7.6~9.0km/L、実燃費約7km/L台程度でしかありません。2019年11月現在のハイオクガソリン平均価格が約153円程度なので、仮に月1,000km走るだけでも、約2万2千円程度のガソリン代は覚悟してもらうとして、4代目のRZ(3リッターターボ車)を所有するなら年間維持費は自動車税とガソリン代だけで約32万円程度から。

現行の5代目も含めて車両盗難のターゲットとなる可能性が高い人気車種だけに、安全性の低い駐車場へ停めることはあまりオススメできませんし、当然ながらも車両保険への加入はマスト、4代目以前は前述のように故障の可能性も高いことから修理や整備費用のストックも必要で、収入面はじめそれなりの裏付けがある状態での所有が望ましくなります。とはいえ、スープラ。やはり、それだけの覚悟を決めてオーナーとなる価値とロマンが、この1台には詰まっています。

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