カスタム・アフターパーツ | 2021.02.05

P.C.D、リム幅、インセット等…ホイール関連用語について改めて解説

Posted by 菅野 直人

自動車のタイヤ用ホイール選びは、単にデザインだけ好みであれば良い、というものではありません。新品や中古を購入する場合には、愛車に適合するものを選ばなければいけませんし、何か不具合が起きた場合に理解していれば役立つ用語もあります。今回はそうしたホイール用語に関しての基礎知識を解説します。

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そのホイールは愛車に履けるかどうか?まず何より大事なのは「P.C.D」

愛車へ履かせるホイール選びでは、まず寸法その他が愛車やタイヤに適合するかを確かめなければいけませんが、真っ先に調べておかないといけないのがピッチ・サークル・ディアメータ、略して「P.C.D」です。

タイヤホイールは国産車であれば多くの場合、ハブから生えている数本のハブボルトをホイールのボルト穴へ通し、ホイールナットを締めて固定するもので、国産車や輸入車の一部にはハブ側にはネジを切った穴が空いているだけで、そこへホイールナットを締めて固定する場合もあります。

このハブボルトなりホイールボルトなりを通す、ホイール側に空いたいくつかのボルト穴、その中心を結んだ円の直径が「P.C.D」であり、これがハブ側と合っていなければ、ホイールスペーサーの一種であるP.C.Dチェンジャーを使わない限り、そのホイールは愛車に適合しないということです。

面倒なことに、このP.C.Dというのは統一性がなく、同じメーカーでも年代によって標準的なP.C.Dが異なったり、同年代でも車種によって異なるケース(国産車メーカーでも海外で生産している車に多い)、あるいは同じ車種でもマイナーチェンジや年次改良で変わるケースもあるため、「この車のP.C.Dは、他の人も言っていたからこうだろう」と鵜呑みにはできません。

新車であればともかく、中古車の場合は、何らかの事情でP.C.Dを変えている場合もあるため、ホイール選びの際には、まず愛車のP.C.Dが何であるかを、必ず把握しておきましょう。

なお、ホイール側で何種類かのP.C.Dに適合できるよう、いくつものボルト穴が空いた「マルチP.C.Dホイール」というのもあります。

ホイール側のPCD記載例は、4-100(ボルト穴4つ、P.C.D100)ですが、マルチP.C.Dの場合はこの限りではありません。

特にブレーキキャリパーとの干渉には注意!「リム径」

次に重要なのは、リム径(ホイール外径)で、「16×6.5J」などと書かれていれば、最初の数字がリム径を表し、「16インチホイール」などと呼ばれます。

ちょっと話はズレますが、自動車とは歴史的経緯から各部の数値が統一されておらず、特にタイヤホイールに関してはメートル法によるmm(ミリメートル。タイヤの幅や外径、ホイールのP.C.D、インセット)と、ヤード・ポンド法によるインチ(ホイールの外径とリム幅)が混在しており、少々ややこしいのですが「まあそんなもんだ」と納得してもらうしかありません。

ヤード・ポンド法のリム径の話に戻りますが、「インチアップ」や「インチダウン」という言葉もあるように、タイヤとの適合がまず第一で、サイドウォール(側壁)が薄いタイヤを履くのであればインチアップ、その逆はインチダウンさせたホイールが必要です。

一昔前であれば、コーナリング中にタイヤの歪みを防ぐため、あるいはホイールのデザインを強調するため、チューニングでもドレスアップでもインチアップが主流でしたが、ホイール重量が増す事や、ホイール内側のブレーキなどとのデザインバランスをとるため、インチダウンしたホイールを選択することもあります。

インチアップ自体は、適切なサイズのタイヤと適合さえ取れていれば今は自由ですが、問題はインチダウンする場合で、ディスクブレーキの場合はキャリパーと、ドラムブレーキの場合は、ブレーキドラムと干渉するほどインチダウンした、つまり小さいホイールは履けません。

また、純正であれば問題なかったのに、ブレーキチューニングで大径ブレーキディスクや大型キャリパーと交換した結果、ホイールと干渉してしまうケースもあるため、その場合はインチアップしたホイールの購入が不可欠となります。

タイヤとのマッチングやフェンダーからのハミ出しに注意!「リム幅」

Edinaldo Maciel / Shutterstock.com

先のインチ径で例に出した「16×6.5J」の後半、「6.5J」の部分がリム幅、つまりホイールの幅を表し、数字はインチ、記号はホイールのリムとタイヤが接触する部分、「リムフランジ」の形状規格で、フランジ頭頂部の高さにより「J」(17.5mm)、「JJ」(18.0mm)、「B](14.0mm)と違いがあり、フランジ厚みはJとJJが13.0mm、Bが10.0mmと決まっています。

ここでもリム幅がインチなのに、リムフランジの規格はmmで違いを表すややこしい部分がありますが、まあこれも「そんなもの」です。

リム幅は後述するインセットとの組み合わせ次第では、内側が足回りのショックアブソーバーやスプリング、外側がフェンダーと接触したり、フェンダーから車検に適合しないほどハミ出す原因にもなるため、注意せねばなりません。

しかしそれよりまずはタイヤとの適合で、リム幅によって履けるタイヤの幅はある程度決まってきますが、幅の狭いタイヤへあえてリム幅の広いホイールを履き、タイヤのサイドウォールを斜めに引っ張ったように見せる「引っ張りタイヤ」というドレスアップ手法もあります。

最終的に車の性能や見た目、車検適合へ大きく関わる重要な「インセット」

最後に、「16×6.5J」といったサイズ表記の後に「+38」あるいは「-10」など、プラスマイナスいずれかの数値、あるいはゼロ表記もある数値が「インセット」で、これはmm表記です。

おおむね30代後半以上の人であれば、「オフセット」と呼ぶこともありますが、2008年から国際的に主流な「インセット」表記に変更されただけで、意味は同じです。

リム幅の中心部分を基準に、ハブへの取り付け面(接触面)が外側であれば「+38」などプラスインセットで、その数値が大きいほどホイールの外側リムはフェンダー内側になり、リムも浅く見えます。

逆に内側であれば、「-10」などマイナスインセットで、マイナス数が大きいほどホイールの外側リムはフェンダー外側になり、「深リム」と呼ばれるリムの目立つ外見になるなど、ドレスアップ的に影響が出るほか、インセットがゼロへ、さらにマイナス方向に進むほどトレッド(左右タイヤ感覚)が拡大するため、コーナリング時の踏ん張りなど性能的にも大きな影響が出ます。

また、リム幅が広く、マイナスインセットなホイールほどフェンダーからはみ出しやすくなり、車検適合範囲を超えてしまうため、その場合は、ホイールアーチやオーバーフェンダーを追加したり、その結果として車検記載値の誤差範囲を超えるようであれば、記載事項変更を申請して、いわゆる「マル改」になる必要もあるため、車検落ちにならないよう注意しましょう。

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