カスタム・アフターパーツ | 2020.08.20

「シャコアゲ」が流行ってきている?どのようなメリットがあるのか

Posted by 菅野 直人

一時期は、ドレスアップでとにかく「シャコタン(ローダウン)」が流行ったものですが、最近はSUVブームもあって、「シャコアゲ(リフトアップ)」が流行しています。どのような車でも、車高を上げて樹脂製パーツなどでカスタマイズすればSUV風になり、シャコタンのように実用性を損なうこともないのが魅力です。

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中古車市場もにぎわす「シャコアゲ(リフトアップ)」!

大手中古車情報サイトで検索する際に、「詳細な条件で検索する」などを選ぶと、「リフトアップ」という項目が出てきます。

昔であれば、ドレスアップカーの中古車といえば、走り屋仕様、VIPカー、バニング、キャルルックなど、いずれも車体を路面近くまでガッチリ落とし、「タイヤとフェンダーの隙間など許さん!」とばかりに極限まで詰めたローダウン車が主流でしたが、最近はリフトアップ車が増えました。

それもSUVのリフトアップなど当たり前、最近流行っているのは、1BOX車やライトバンなど商用車、ミニバン、はたまた普通のセダンやハッチバック車でもリフトアップさせたカスタマイズカーで、安く仕入れたベース車にリフトアップパーツを組み込み、樹脂製バンパーやオーバーフェンダー、クロスオーバーSUVに増えたポップなカラーやミリタリールック的なカラーリングで全塗装を施し、付加価値を増しているわけです。

少し前であれば、こうした「付加価値追加型の中古車」は、ミニバンや1BOX車、ステーションワゴンを改造したキャンピングカーが担っていましたが、一時期のキャンピングカーブームが今は多少落ち着いているようで、現在はシャコタンに対する「シャコアゲ」とも呼ばれるリフトアップがブームとなっています。

軽トラやライトバンも!実用車のシャコアゲが大ウケ!

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30代後半以上のユーザーであれば、1990年代の「RVブーム」をよく覚えているかと思いますが、あれは三菱・パジェロなど、本格オフローダーを都会で乗るのが流行ったために、メーカーも「それであれば、最初からそういう車を売ろう」と便乗し、その最終到達点として「本格オフローダーっぽい見かけな普通の車」、現在のクロスオーバーSUVブームへと結びついています。

しかしそれ以前、1980年前後にもトヨタ・ランドクルーザーなどの本格オフローダーを含む商用車(当時のオフローダーはレジャー用ではなく、ほとんど純然たる業務用車であった)、ハイラックスのような小型トラック、ハイエースなど1BOX車をドレスアップしてカッコ良く乗る「第1次RVブーム」があったことは、あまり知られていません。

本来であれば、ボディサイドへ会社や役所の名前が貼られた「ダサイ実用車」を、あえてドレスアップしてカッコ良く乗るのが当時の流行で、現在もハイエースバンや軽1BOX商用車に乗用向け豪華グレードが存在するのは、その名残りです。

現在の「シャコアゲ」ブームも、それと似たような現象が40年ぶりに起きており、かつてと同じく、トヨタ・ハイエースバンやスズキ・エブリイバン、ダイハツ・ハイゼットカーゴなど商用1BOX車や、スズキ・キャリイ、ダイハツ・ハイゼットトラックといった商用軽トラのリフトアップが盛んに行われています。

こうした車は、ベース車が安くて頑丈、コストダウンのため見た目は地味なものの、それだけにカスタマイズベースとして「余計なものがついていない」というメリットがあり、メーカーがあれこれとデコレーションした車より個性的に仕上げることが可能です。

特に人気なのは、スズキ・ジムニーなど本格オフローダーに準じた悪路走破性を持つ軽トラックで、ダイハツ・ハイゼットジャンボやスズキ・スーパーキャリイといった、リクライニングシートつきビッグキャビン車は、格好のベース車となっており、リフトアップして大径タイヤを履かせた姿は「最初からこういう車としてつくった」と言っても通じるほどよく似合っています。

また、トヨタ・プロボックス/サクシードといったライトバンもリフトアップすることで、「オシャレなクロスオーバー」へと変身しており、低年式で走行距離もかなり伸び、本来であれば「ダサいライトバン」が、「イマドキのヤングにバカウケなナウいクロスオーバー」(死語だらけ)となり、まさに1980年前後の第1次RVブームを思わせる活況です。

クロスオーバーSUVブームで「シャコアゲ」に抵抗がなくなった?

かつてシャコタンブームの頃でも、長い冬には、ラリーじみた走りが求められる北海道などでは、むしろ車高を上げ、ローダウンならぬ「ハイアップ」などと称し人気だったと聞いていますが(※1980年代前半までの話です)、北海道ではなく本州以南、それも温暖化で、たまの大雪以外は降雪量も少ない現在、なぜ「シャコアゲ」なのでしょう?

それは1990年代後半からのクロスオーバーSUVブームで大径タイヤを履き、ロングストロークのサスペンションを組んで最低地上高が高い車が一気に増え、タイヤとフェンダーの隙間が大きく開いていても気にしない、むしろカッコイイ!という流れが影響していると思われます。

そうした車が街を走っていても違和感はなくなり、むしろ増えすぎて個性的とも言えなくなると、個性を求めるユーザーは既存車、それも普段はカッコ良さから縁遠いはずの車を「シャコアゲ」カスタムでリフトアップし始め、最初はクロスオーバーSUVやクロスオーバー風の車をリフトアップしていたのが、次第に商用車に至ったようです。

それもクロスオーバーSUVという「見た目はともかく、メカニズム的にはただの乗用車」が登場したためで、「どんな車でも最低地上高を上げ、大径タイヤを履けば、クロスオーバーSUVみたいでカッコイイんじゃないか?」という理想が、容易に実現可能になりました。

カッコよくても「損なわれない実用性」がメリット

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かつて流行した「シャコタン」は、ローダウンすることで車道から店に入る段差やスロープにエアロがこすったり、ぶつかって壊れないかがとても気になったもので、それを防ぐため段差を超える時は、エアサスで最低地上高に余裕を持たせるなど、さらなる工夫が求められました。

しかし、「シャコアゲ」の場合は最低地上高が上がるため、むしろ「水害や津波で多少冠水しても走ることができる」という実用上のメリットがありますし、車高が上がるため、タワーパーキングなど車高に制約がある駐車場は利用しにくくなりますが、そもそも「大抵のタワーパーキングに入庫可能な車高1,550mmに抑えた車」など今どきは流行らず、トールワゴンもミニバンも全部ハイルーフ車が流行しているため、もはや車高は問題になりません。

一応、「タイヤが大きく重くなり、重心も上がるため、ブレーキ強化が必要で、転倒しないようサスペンションセッティングにも気を使う」ですとか、「荷室の床面が高くなるので、重い荷物を積む時はちょっと大変」、「座面も高いので足腰の弱い人や小さい子供は乗り降りが大変」といったデメリットはありますが、何事もホドホドが肝心で、デメリットが目立たぬ程度のリフトアップに抑えるのがポイントです。

ポイントさえ押さえれば、多少の悪路走破性アップ、着座位置が上がったことで視界が良くなり、運転しやすいといったメリットばかりが目立つ「シャコアゲ」は、カスタマイズ対象となる車種を増やしつつ、今後もしばらくは流行り続けるかもしれません。

 

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