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コラム | 2021.07.17

HVそれともEV? FCVもアリなエコカーの時代がやってきた‼内燃機関を使用するこれからの水素エンジンにも期待が高まるこれからのエンジン事情

Posted by KAKO MIRAI

2050年にカーボンニュートラルを目指すとする日本。また欧米での2030年には新車で販売されるのは電動車に切り替えるといった世界の流れがあります。今後はHVやEV、FCVに水素エンジンといったエンジンに足早に移行されていくのかもしれません。世の中に広く知れ渡っているもの、またFCVと水素エンジンの違いなど、それぞれのエンジンの特徴をご紹介していきます。

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日本ではおなじみになったHV

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日本の中では広く知られているHVはハイブリッドエンジン。もはや日本独自のものといっても良いのではないかというほどです。ハイブリッドエンジンの先駆けは紛れもなく日本でした。

ハイブリッドとは、2つ以上の動力源を備えている車です。一般的なハイブリッド車は、内燃機関で動かすエンジンと電気で動くモーターの2種類を採用する車が多くなっています。
ハイブリッドシステムには3つの方法が挙げられるので、以下をご覧ください。

・パラレル方式
内燃機関が苦手とするのは、発進や加速時です。熱効率が悪く有害排気物を多く排出する部分は、モーターを補助的に使用するというもの。起動時に最大トルクを発生させることができる特徴を利用する方式です。

ホンダのフィットがこの方式を採用しています。

・スプリット方式
内燃機関とモーターを使用する点はパラレル方式と同様となります。異なっているのは、エンジンとモーターを使い分けて走るという点です。発進や低速時はモーターのみで走行し、速度が上がるとエンジン、モーターを使用して効率よく走行するという方式。別名としてシリーズ・パラレル方式と呼ばれています。

代表されるのはトヨタ プリウスですが、多くのメーカーが採用。輸入車ではBMWやメルセデス・ベンツ、アウディといったドイツ車でも販売されています。

・シリーズ方式
エンジンは発電機を回すために使用し、走行はモーターのみで賄うというものです。つまりモーターのみで走る電気自動車といえるでしょう。エンジンを駆動して発生させた駆動用のバッテリーを蓄え、その電力でモーターを駆動して走行するというものです。

日産が販売するノートやセレナのe-POWERがこの方式にあたります。海外でHVが少ない理由として考えられるのは、HVも万能ではないことが挙げられるでしょう。高速走行をモーターで行う場合に、効率が落ちるという特性があります。

日本と異なる海外事情の中には、長距離移動を高速走行することといえるでしょう。そういったニーズを解決してきたのがディーゼルエンジンでした。燃料消費が少なくトルクがあり、加速感の良さが挙げられるために、欧州では主流となっていたため、HVは普及しなかったと考えられます。

ジャーマンスリー(メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン)やデトロイト3(GM、フォード、FCA(フィアット・クライスラーオートモービル))ではハイブリッドはトヨタの特異なシステムと位置付けて、手を広げなかったことにもあります。

しかし、近年では少しずつ輸入車でもHV車が登場するようになってきているようですが、アメリカではテスラが急成長を遂げるなど、世界ではEVへの流れが強くなってきているともいえるでしょう。

世界の主流はEV

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EV車は日本では電気自動車を指す言葉となっていますが、本来は電動車両すべてを意味するものです。EV(Electric Vehicle)の略称で、電気を動力にする車全般のことなのです。本来の電気自動車はBEVでBattery Electric Vehicle。バッテリーの電気を使用したモーターで走行する車のことになります。

仕組みとしてはモーターに電流を流し、モーターが回転する力を駆動力に利用するもので、走行時に二酸化炭素を一切排出しないということが大きな特徴になります。これまでは航続距離の短さがデメリットとされてきましたが、年々進化を遂げているようです。

代表的なのは日産 リーフやホンダ e、輸入車ではテスラ モデル3やBMW i3があります。
EV車が普及している背景として考えられるのは、欧州では温暖化対策としてEV車に優遇措置が取られている国も出てきました。

また将来的には内燃機関の販売禁止措置を取るという国もあるようです。また中国やインドといった国々では、大気汚染の深刻化が挙げられており、EV化による優遇措置や規制強化もあります。そのため国を主導としたEV車の普及を推進しているといった現状から世界的に見てEV車が主流となってきているようです。

価格に問題があるPHEV(PHV)

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PHEVやPHVという名称の違いはメーカーごとに異なっているためですが、PHEVはプラグインハイブリッド電気自動車のことで、大きな意味で同様のシステムを持った車のことといえそうです。

HVとの大きな違いは、HVは外部から電気を充電することができませんが、PHEVは外部から電気を充電することができます。そのため搭載しているバッテリーに充電することも可能です。

エンジンも搭載していることから、ガソリン車として走行することもできます。HV車よりもバッテリーの容量が大きくなっており、電気のみでの航続距離を伸ばすことが可能です。つまりモーターとガソリンの良いところを合わせたエンジンといえるでしょう。

車をバッテリー代わりに使用することもできるので、アウトドアや災害時に威力をはっきしてくれる車ともいえそうです。代表車種としてはトヨタ プリウスPHVや三菱自動車アウトランダーPHEVがあります。

燃費が非常に良く、電気で走行する距離が長いこと、環境性能が高いこと、家電として使用することが可能なことなどメリットは非常に多いといえるでしょう。しかしながら現在のところあまり人気が伴っていない理由は、価格にあります。もう少し価格が下がってくれば、選択肢のひとつとして急上昇するのではないでしょうか。

今後が期待されるFCV

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FCVは燃料電池自動車のことでFuel cell Vehicleの略称です。その構造は燃料電池の中に酸素と水素を取り込むことで化学反応を起こします。そこで発生する電気エネルギーを使用してモーターを回し、動力とするものです。

メリットとしては酸素と水素の化学反応を起こした際に発生するのは水なので、車から排出されるのは水のみということになります。そのため二酸化炭素(CO2)や窒素化合物(NOx)は排出されることがありません。

また水素と酸素を化学反応させて電力を直接供給することができるため、エネルギー効率が高いといえます。そのほかにはHVやEVで使用されているリチウムイオン電池は蓄電池と呼ばれる充電池を使用。

パッケージの中にある電解質の酸化還元作用が終了してしまえば、電池を取り出すことはできません。そのため電池が消失するという状況になり、外部からの充電をしたり、エンジンを回転させて充電したりする必要が生じるのです。

このように充電を必要とする制約によって、一充電当たりの航続距離が限られてしまいます。HVやEVが抱える航続距離の問題を克服できるのがFCVです。EVのテスラでも約539kmといわれていますが、FCVは600km以上の航続距離を実現しており、内燃機関と同様の航続距離を走行することを可能にしています。

問題となるのはFCVの動力源となる「水素ステーション」の整備にあるといえるでしょう。2019年には全国112カ所が開業しており、今後水素ステーションの環境整備が急務になっているのです。

FCVを代表する車は、トヨタ MIRAI、ホンダ クラリティ、ヒュンダイ ネッソなどがあります。ポテンシャルの高いFCVを生かしていくことができるかはメーカーの開発と各国政府の方針が大きくかかわってくるといえるでしょう。このまま埋もれることがないようにしたいものではあります。

水素エンジンのこれから

良く混同されるものにFCVと水素エンジンがあります。FCVは上記のように水素と酸素の化学反応で発電を起こした電気エネルギーを元に走行するもの。対して水素エンジンは、従来の内燃機関やディーゼルエンジンを改良し、水素を燃焼した熱エネルギーによって走行するものです。

水素エンジンは、燃焼を起こす際に少量のエンジンオイルを必要とします、そのためCO2やNOxが微量ですが発生。そのためFCVと比較すると環境には多少悪い車となります。
しかし内燃機関の車のように運転を楽しむという感覚を味わうことはできるでしょう。

というのも内燃機関を持っているので、ガソリン車と同様のエンジンサウンドを響かせることができるのです。それでもガソリンではなく、水素と水を動力にしているので、走行中はCO2を排出することはありません。

2021年5月21日~23日に開催された『スーパー耐久シリーズ第3戦富士24時間レース』。そこに出場したトヨタの水素エンジン車、カローラ スポーツは見事に完走を果たすことができました。

2020年10月に菅総理の所信表明演説の中で語られたカーボンニュートラル宣言。2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにして、脱酸素社会を実現するというものです。これは全世界の意向であり2021年1月現在で124カ国が表明。世界の約3分の2が掲げた目標でもあります。これに基づきトヨタがFCVの次なる一手として考えたのが水素エンジンです。

FCVの問題点となる水素と酸素の反応に使用するプラチナなど高コストな車になってしまうことに対する解決策の一つとして開発されました。内燃機関を使用して製造できる水素エンジンは、FCVと比較すると低価格に抑えることも可能になります。

何より内燃機関がなくなることに対する危惧もあり、エンジン技術を残したいという狙いもあるようです。しかし水素エンジンは水素を効率よく燃焼させることや、水素を貯蔵することに高い技術が必要とされます。

トヨタは水素エンジンの開発に7年前から着手しており、ドイツではBMWが開発を進めていた経緯はあるようですが、現在では開発が進んでいないようです。次世代エネルギーとしてスイスを位置づけ、カーボンニュートラルを実現するためには重要なエネルギーのひとつと考えています。

『スーパー耐久シリーズ第3戦富士24時間レース』ではトヨタが挑む現在の問題点を解決する目的がありました。GRヤリスの1.6Lガソリンエンジンをベースにした車両に課せられた課題は「プレイグニッション」です。
早期着火のことで、点火前に着火を起こしてしまうというもの。今回のレースではエンジンにトラブルがなく完走するということだったため、豊田社長はカーボンニュートラル時代を担う選択肢のひとつとして、EVやFCVと肩を並べる可能性が出てきたと話しています。

これからの水素エンジンには、エンジンンの鼓動を感じたい内燃機関派は、大いに期待が膨らむのではないでしょうか。

まとめ

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時代が変わり、エンジンもさまざまな制約の中今までにない技術から、開発が進められてきていることが分かります。地球環境を守りながらも、車好きにとって今までと変わらないエンジンを供給してくれることを期待したいものです。

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