コラム | 2021.04.02

サーキットでは重要な牽引フック!ドレスアップだけじゃない本当の役割とは? 

Posted by KAKO MIRAI

サーキット走行を前に準備しておきたいもののひとつに牽引フックがあります。純正でも構いませんが、自分の愛車がどのようなタイプか知っていますか。購入する場合には、ドレスアップ用なども含めると、様々な種類があるため迷ってしまいそうです。いざというときのために必要なアイテムなので、詳細をご紹介していきましょう。

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牽引フックとは

事故を起こして車が動かない場合や、雪やぬかるみにハマって抜け出せなくなったとき、あるいはレッカー車に積み込む際には車を引っ張ってもらいわなければなりません。ワイヤーを車に結び付けるのですが、車両を引っ張る時には一点に大きな力がかかることになります。

車体の一部にワイヤーを取り付けて引っ張り出す方法もありますが、その場合には部品が破損したり、曲がったりする可能性も否定できません。そのために車にはフックが取り付けられるようになっており、その場所こそが牽引フックです。

もともと車に大きな力がかかることを予想して作られている場所なので、頑丈にできており、その場所を使えば車が破損することもまずないといえるでしょう。牽引フックは車の前と後ろのバンパー裏側につけられていることが多いものです。

もし、自分の愛車のどこに牽引フックがあるか分からない場合には、一度車の裏側をのぞいてみたりカバーを外してみたりして確認することをおすすめします。レースに参加するときだけでなく、自走できなくなった場合に、覚えておくとスムーズな対応ができるでしょう。

現在では、バンパー下やグリル内に牽引フックが設置されている車が多かったのですが、最近ではバンパーに丸や四角のカバーで隠されています。そこを開けて、車載工具などについているフックをねじ込んで使う形式のものが多くなってきました。

もしそのようなカバーが見当たらなければ、バンパー下側やグリル内にフックが取り付けられている場合があります。いずれにしても、車種によって異なっているため、一度取扱説明書などで確認しておくと良いでしょう。

 

サーキットでは強制装備?

サーキット走行では、スピンにクラッシュ、車両トラブル、コースオフなどさまざまなことが起こる可能性があります。最近のサーキットではコースオフしてもアスファルトになっているところもあるようです。

しかしエスケープゾーンが砂利になっているところも多く、車が埋まってしまうと自力では脱出できない場合があります。またスポンジバリアにクラッシュして車両が動かなくなったり、ガス欠でエンジンが停止したり。

そのほかには、クラッシュして動かなくなるという可能性もあるでしょう。公道ではあまり起こらない状況が、頻繁に起こる場所がサーキットといえます。このような車が動かせない状況に活躍するのが牽引フックです。

牽引フックが付いていないと、引っ掛ける場所をどこにするかをサーキットの人と考えなければいけません。すぐに決められれば良いのですが、強度の問題もありどこでも良いというものではありません。

そうなると同じ時間帯で走行している他の人も走ることができなくなります。誰もが走行料金を払っているのに、走る時間が少なくなるというのは、迷惑をかけることにもつながるでしょう。

そのために最小限のタイムロスで済ませることができるように、準備しておくことが重要なのです。公式競技では義務付けられており、サーキット場でも牽引フックの装着を義務付けるところも増えてきているようです。そう考えると、サーキットでは強制装備といえるのではないでしょうか。

牽引フックの種類と選び方

WildSnap / Shutterstock.com

竿キット走行をする際に、牽引フックなら何でもよいというわけではありません。公式競技に参加する際には、専用の牽引フックが必要となります。ちなみに2020年の『JAF』の国内競技車両規定第4章「公認車両および登録車両に関する安全規定」第8条には、以下の内容が決められていました。

全ての車両は、前後に牽引用の穴あきブラケットを備える必要があります。車両を牽引して移動するために、十分な強度を有していなければなりません。また、砂地に停車した車両であっても使用可能な位置に取り付けてあることとしています。

牽引フックは明確に視認できる赤、オレンジ、黄色に塗装されているものを使用してください。そのほかの規定は、以下にまとめておきます。

・材質はスチール製でなければならない

・最小内径50mm(車両に装着した状態で直径50mm、長さ50mmの丸棒が通るもの)

・内径の角部を取り滑らかにしておくこと

・可倒式、ケーブルフープ式であっても最小内径50mmを満たしていれば使用可能

など詳細な取り決めがされています。

材料はスチール製でなければならないとありますが、アルミ製ではなぜいけないかというと強度的に見て問題があると判断されているようです。もし牽引中にフックが破損してしまうと、牽引している側の車両に飛んでいきます。

車に当たってしまうとガラスや車両の破損につながり、もし人に当たれば大けがの可能性も否定できません。そのため、スチール製でなければいけないと規定されているようです。

牽引フックの種類にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。なお牽引フックにはフロント用、リア用、兼用の3種類があります。フロント、リアと用途が決まっている牽引フックは他の場所には使用できません。

例えばリア用の牽引フックをフロントには使用できないということです。購入する際は、十分に確認することをおすすめします。

・ベルト式牽引フック

繊維でできており、シートベルトに似た肌触りです。ベルト式は軽量なので、車体を傷つけることも少ないもの。走行中はタイラップ、紐、輪ゴムなどで収納しておき、使用時にはサッとほどく手軽さが受けているようです。

・可倒式牽引フック

可倒式は、0°から90°まで角度を変えることができるので、使用時以外には畳んでおくことができます。

・ボールロック式牽引フック

車外製の牽引フックに多いのが、フック部分がフラフラと動くものです。この場合、バンパーに当たり傷をつけてしまう可能性があります。それを防ぐためにフックとロッドにロッキングボールを入れて、動くことがないようにしたものがボールロック式です。

純正以外の牽引フックを購入する際には、種類も考慮して選択すると良いのではないでしょうか。また車に取り付けるときに重要になることは、牽引フックの長さやネジピッチです。車によって異なるため、純正のフックの長さを事前に計測してください。

その後で適合表を見て確認すれば、間違えることもなく、車にピッタリのサイズを購入できるでしょう。

 

公道ではどう扱われる?

牽引フック自体は、指定部品となっているので、取り付けているからといって公道を走行できないわけではありません。では、ドレスアップの目的で使用している牽引フックはどのように扱われるのでしょうか。

『国土交通省』のホームページ内の車の検査手続きの中に「検査5 構造等変更手続き」の記載がされています。

牽引フックの取り付けはバンパーより全長±3㎝、全幅±2㎝、全高±4㎝の範囲に収まるようにすること。つまりこの範囲内であれば牽引フックを付けていても問題はないといえるわけです。

またリベットや溶接による取り付けを行わないということも明記されているため、通常の方法であれば、牽引フックを溶けていたからといって道路交通法に抵触するわけではありません。

『道路運送車両の保安基準 第18条』には鋭い突起がないことという文言があります。そのため折りたためない牽引フックであっても、前後のバンパーから「全長±3㎝、全幅±2㎝、全高±4㎝」以内であれば認められるということになるでしょう。

もちろん尖っているような形状のものは法律上禁止されています。公道を走行する際にドレスアップ用の牽引フックを使用していたからといって、道路交通法に抵触するということはありません。

車検の際には上記の条件を満たしていれば、ドレスアップ用の牽引フックを付けていても通すことができそうな気もします。しかし実際に牽引できるだけの強度が備わっているものは少ないといえるでしょう。

そのため保安基準に不適合となり、車検を通すことは難しくなります。車検時は取り外すほうが良いといえるでしょう。

牽引フックにかかる費用

 サーキット走行で必要な強度を満たす牽引フックの価格帯の相場は1万円前後となっています。ドレスアップを目的とする牽引フックの相場は、数千円程度から購入できそうです。

さまざまな形状のものが多く、まさにドレスアップできるアイテムとなるでしょう。

まとめ

 サーキットでは非常に重要な役割を持つ牽引フックは、人に迷惑をかけないようにするためにも装備しておくべきパーツです。もしもの時のために、愛車の牽引フックの場所はきちんと把握しておきましょう。

また公道での装着には、いろいろな噂がありますが、使用できるタイプのものもあるようです。しかし規定はあるので、その基準を満たすものを装着すれば、ドレスアップ効果は高まるのではないでしょうか。

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